先月、台北の重本書店に行ったとき、けっこう私の知らないタイプデザイン関係の本も揃えてあるので「よくこんなに集めましたね」と葉さんに言ったら、あまり売り上げにはつながらないということを言ってましたが、それでも嬉しそうでした。
そこで私が見つけた中でも、これはぜったいにドイツに戻ったら買うぞ、という本がありました。Zapf さん Frutiger さんと同じくらい私の憧れだった書体デザイナー Othmar Motter (1927–2010)のデザインを集めた本。先日届きました。
副題が「エクストラボールドのマイスター」。だいたい、街の中でも通るたびに気になっていたこのロゴのベースの書体 Motter Ombra なんて、エクストラボールドとヘアラインとが一つの文字の中に同居している。逆立ちしても真似できない。
本の中を見て、個性の強い彼の書体のことはだいたい知っていたつもりでも、あのロゴもこのロゴも Motter さんだったのか、ということに気付かされました。スーパーマーケットでよく見かける、うちの子供も時々買っていたこの飲料メーカーのロゴも。
そして、世界的に知られているものの中では、
日本ビクター株式会社も、
Reebok も、
Apple 社の1977年のロゴも Motter Tektura がベースになっている。