編集宮後です。
今年もあと少しになりましたね。
今年は建築家の方々とお仕事させていただいたせいか、
建築関連の情報も気になっていたのですが、
そんな気持ちとリンクするように
とある建築物竣工のお知らせが。
その建築物とは、四国のお寺「栄福寺」の建物。
『ボクは坊さん。』の著書でも知られる白川密成さんが住職をつとめ、
四国八十八ヶ所霊場 第五十七番札所としても知られる
由緒あるお寺が建築家に設計を依頼したとのこと。
気になったので、早速資料を送っていただきました。
中心となる建物は「演仏堂」と呼ばれる建物(上の写真)で、
僧侶が仕事をする寺務所や生活の場所(庫裏)を兼ねたところ。
地元の木材や漆喰が使われています。
ここを中心に、お遍路さんを迎える「納経所」、
風呂トイレ棟、旧棟のリノベーションの合計4棟が
新しくなったそうです。
写真はこちら。
http://www.zsa.jp/zsa/index-works.htm
いずれも設計は、
白川在建築設計事務所。
白川事務所の仕事を見た住職が直接依頼したそうで、
10を超える建築プランの中からこのプランに決まったとのこと。
お寺の設計を建築家に依頼したのはなぜなのか、
白川住職にうかがってみると、
「お寺や仏教はすばらしい伝統を引き継いでおり、
またその思想の中身も現代だから活かしたい智慧がたくさんあります。
でも『今のままでいか』と問われると、そんなことはないと感じています。
そのような中で仏教やお寺にも単純にワクワクする感覚や、
一種の先進性、現代性も必要だと感じ、建築家に依頼しました」とのこと。
「宗教の本質は、同時代的な、つまりとてもコンテンポラリーな場所に
あると思うのです」とおっしゃる住職。たしかに、お寺は昔から
アートや建築と密接に関係してきたわけで、聞けば聞くほど深い話になりそうです。
演仏堂の内部は見学できないそうですが、納経所は一般見学可能。
ご興味ある方はこちらからどうぞ。
今治といえば、今治市伊東豊雄建築ミュージアムもできましたね。
年末年始に近くに行かれる方はぜひ。
http://www.eifukuji.jp/