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1973年東京生まれ原宿育ち。 ![]() カテゴリ
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POP!
今日はまたBLURの話しです。 先週末コーチェラでのBLURライブがYOUTUBEで配信されていたので、その感想を。 <SONG2の映像> YOUTUBEではステージに出る直前のデーモンの様子から映されてましたが、ギリギリまでタバコ吸っててのそのそしてる感じがまず面白かったですね。 表現がとても難しいのですが、これぞデーモンのあり方というかBLURのあり方を表してて それはその後のライブでも一貫してそうなのですが、やはりBLURって90年代的な不良なんだろうなと。 OASISとかと比べられることで良い子のようなイメージがありますけど、実際はやっぱり不良なんですよね。 音楽で不良というと、パンクとかハードロックとかヒップホップとか、体中入れ墨とか、それこそコーチェラですから色んなタイプの不良ミュージシャンがごそっと集まってる訳ですが そういう多くの不良達のポリシーの一つがスタイルである、つまり分かりやすく言えば皮ジャンを着るとか、まずは格好こそ重要なファクターであるのに対して、BLURはあえてそこを外すということが彼らにとっての不良=COOLなんじゃないかなと。 メインステージのトリから2番目ということは、分かりやすく言えばこの日のフェスで2番目の大物扱いという立ち位置にいながら、いつも通りめちゃくちゃラフな格好で出て来て、出番ギリギリまでやる気なさそうに袖でタバコを吸っている、そういうスタイルこそBLURにとっての不良性なんじゃないかと思うのです。 その中にももちろんイギリス人としてフレッドペリーを愛用してるとか、彼らなりのセンスというのはバリバリにある訳ですが、基本のとこではグランジ文化とも通じる、90年代的な、ある種の無気力感こそ不良であるという考えがあるんじゃないかなと。 特にコーチェラは、BLURにとってはおそらくいつになっても克服しづらいアメリカ人が相手なので、たぶんいつも以上に「べつに〜・・」というBLURらしい斜に構え感があったのではないかと。 去年のハイドパーク同様、1曲目にGirls and Boysという最大の山場を持ってきながらも、明らかに乗り切れてない感じで演奏が始まって、その後も正直去年のハイドパークとはかなり違う表情でライブをしてました。 同じ感覚で語るのもおこがましいですが、僕らもフェスや各地のイベントなどに出てるので、そこはすごく分かるんですよね。 やっぱりお客さんがどのくらいいて、どのくらい反応してくれるかっていうのはステージにめちゃくちゃ影響する。 客席の状況とは関係無く最高のステージをするのがプロとも言えるし、逆に客席の状況によって日々変化することこそライブの醍醐味とも言える。というよりむしろロックのライブというのは、完璧に作り上げられたエンタテイメントのショーとは違い、お客さんやその日の環境によって全く違う方向に転ぶからこそ面白い訳です。 ホーム中のホームと言えた去年のハイドパーク(実際僕を含め世界中からBLURファンが集まってた訳だから)と比べたら、メインステージのほぼヘッドライナーとはいえ、コーチェラの反応って、おそらく1曲目のイントロが始まる前の時点ですら全然違うというのが本人達も分かったと思うんですよね。 たぶん「やっぱ俺らアメリカには伝わんねーんだな・・・」みたいな想いは1曲目の時点で多少はあったんじゃないかと。 で、そういうのって、特にフェスにおいては他のバンドとのバックステージのやりとりも絡んできたり、メンバー間でもワンマンとは違う関係性ができたり、色んなとこに影響するんですよね。もちろんそれでむしろ一致団結するみたいな結果になる場合もあるし。 とはいえ、この日のライブ自体が悪かったかというと、もちろんそんなことはなくて、むしろそういう状況で自分たちのやり方とアメリカのお客さんとの着地点を探そうとしているバンドの姿は、BLURらしいというか、いわゆる大物としてステージをそつなくこなせるミュージシャンより、むしろリアルなアーティストの感情が伝わってくるようで楽しかったです。 (まあ、そこまで深読みしてるのは僕くらいかもしれませんが・・) それはある意味では不良性に加えて、いつまでも子供であるという意識もあるのかなと。 デーモンは誰よりもエンタテイメントへの偏愛があるからこそ、そこにいわゆるマンネリズムが生じるのをものすごく嫌う傾向があるんですよね。 ある種のPOPオタクって、めちゃくちゃ完璧なエンタテイメントを目指しつつ、そこに絶対ハプニングの要素を残すんですよね。 大人として完璧なエンタテイメントを提供するんではなく、あくまでガキの立場からその場をグチャグチャにかき混ぜようみたいな。 たぶん本能レベルでそういうことで人の気を惹くすべを知ってる人だろうと。 だからこそ、スタイルとしての固定化された不良やロックというものへの抵抗がある。 エンタテイメントとしての構成はしっかりと作った上で、最後の部分ではどっちに転ぶか分からない要素をちゃんと残している。だからBLURのライブは何度見てもハラハラする。 だんだん難しいことを考え始めるので、このくらいにしておきましょう。 とにかく、そういう意味で完璧にPOPなライブだったのです。
by yuhiblog
| 2013-04-15 11:17
| 軟式LIVE
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