僕が日頃から「もっと厳しく取り締まれないものか。なんなら懲役に」とニガニガしく思っているのが、酔っ払いの立小便だ。
取材や会議が終電間際にまで及び、息せき切って駅までダッシュいるさなか、酔っぱらったサラリーマン風のおっさんが道端で立小便する姿を見てしまったら……。
さらに放出される問題の箇所をこの目でリアルスコープしてしまったら……。
この日の努力がすべて水泡に帰してしまうような、ヘナヘナに襲われて立ち直れなくなってしまう。
立小便の話で「水泡に帰して」という表現も、現実感ありすぎて我ながらどうかと思うが。
同性の僕ですら、あんなグロスティックからの発射シーンなど見たくないのに、心の準備ができていない女性が唐突に目撃してしまったら、一生トラウマが残るのではないか。
「やっやめて」
これは大阪福島のとある酒場小路の壁に貼ってあったもの。
警告というより、迫真の悲鳴だ。
下部に描かれた楳図ライクなイラストが、胸をグワシ!! とつかまれる恐怖をいっそう演出している。
知らんおっさんの粗末なまずい棒など、女性にとっては、おろちのごとき忌むべきものでしかないだろう。
言葉から感情の飛沫がほとばしっている、なまなましい名作貼り紙である。
立小便の話で「飛沫が」という表現も、我ながらどうかと思うが。
吉村智樹事務所http://www3.to/tomokiymail
# by yoshimuratomoki | 2012-12-02 22:10