2010年 03月 13日 ( 1 )

チョコレイトディスコ



巷では酒が好きな人を辛党、お菓子が好きな人を甘党と呼び、まるで二大政党制であるかのごとく対立させる。

しかし僕は、酒も飲むし、甘いものも大好きだ。
酒のアテにお菓子をつまむことにも抵抗感がない。

たとえば冷たいビールをぐいっとあおりながらモンブランをつついたり、雪の降る夜にこたつに入り、ちんちんの熱燗をキュッとやりながらしみじみマカロンをほおばるなんて、望むところ。
五臓六腑に染み渡るピスタチオクリーム、日本に生まれてよかった~と思える瞬間だ

そんなふうに甘いおつまみたしなみ人間の僕だが、「いや、そういう意味じゃない!」と思わずあとずさったほど、ハードル高いスイーツにでくわした。

これは神戸・湊川の商店街にある乾物屋「豆福」に貼られていたもの。

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チョコするめ

するめに、チョコ。
これは手ごわい。

確かに酒のつまみのことを「さかな」と呼ぶ。
が、だからってそんなにさかなに近しいものにチョコをまぶすとは。
「チョコ」+「するめ」という計算式が、どうしても頭の中で溶けあわない。
この違和感、強引感は、「旅サラダ」という言葉を聞いて以来だ
隣の女性歌手もこの事態に思わず苦笑。

いや、前例としてチョコレートコーティングの柿の種がある。
あれはうまい。
するめ独特の「いそくささ」さえ解決していれば、意外とアルのかもしれない。
中島美嘉と森三中のバンドを思わせるこの異色のコラボは、イカにして生まれたのだろうか。
店のおばちゃんに訊いてみた。

「最近、するめといえば中国の輸入物ばかりでしょう? 輸入品が悪いとは言わないけれど、やっぱり乾物は国産じゃないと安心できないわよね。うちのは近海で獲れたイカを新鮮なうちに天日で干した国産品。歯ごたえのよさ、やわらかさ、味の深みがぜんぜん違うのよ。チョコレートもそう。まがいものじゃない高級チョコレートを使っているの。香ばしさがまるで違うわ。本物のチョコレートだから寒い季節じゃないと溶けてしまう。だから季節限定。いまここに並んでいるぶんで今年は終わりなの」

うん、なるほど。
……いや、そういうことが訊きたかったわけではないのだが

というわけで実際に買って帰って、食べてみた。

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するめであることをのぞけば、おしゃれなチョコフォンデュである。
味は……もともとのするめがおいしいから、いける。
悪くない。
そりゃもう、なんせ国産だから。

するめはそもそも茶褐色の液体をはきだす生き物。
そう考えればこの2TONE、意外と理にかなっているのかも。
ふと「イカにもスミにも」という番組を思い出した。

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by yoshimuratomoki | 2010-03-13 21:23 | 兵庫県