シングライク投棄ング

 これは有名な話。ある病院が所定外駐輪の多さに悩んでいた。「ここに自転車を置かないでください」と書いた看板を立てても、ムダ。なんの効果もない。

 そこで、院長は考えた。そして、書いた。
「ここに置かれた自転車、無料で差し上げます!」
 すると、心ない駐輪はすっかりなくなったという。

 これが本当の話なのか、はたまた作り話なのか、それは知らない。都市伝説なのかも。しかし、ここまで意を決さないと不法駐輪がなくならないのも確かだろう。

 自転車は、まだいい(よかぁないけど)。リサイクルができるから。もっと困るのが粗大ゴミ

 粗大ゴミは処分するのに費用がかかるため、たびたび不法投棄される。特に資源ゴミの集積場やリサイクルショップの前は、夜中にこっそり粗大ゴミが置くやつがいるので、本当に困り果てているという。

 そこで、とあるリサイクルショップは考えた。これは大阪市営地下鉄千日前線『今里』駅で下車し、今里筋を南下したところにある看板。

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 『只今 不法投棄しています

 していますって、なにを堂々と自己申告してるの。
 いや、そうではない。つまり、このあたりで家電ゴミなどを持ってウロウロしている人間がいたら、おしなべて不法投棄しているとみなすという最終警告。ここにいるだけで遠き目にも「不法投棄していると思われますよ」ということなのだ(だからこの写真、相当ビクツキながら撮りました)。

 そういえば、かつて『捨てる技術』という本が大ベストセラーになった。しかし反面、捨てられると困る人がこんなにいるのだ。その人たちの側に立った逆襲編『捨てさせない技術』という本を出したら、売れるかも(吉村智樹

吉村智樹が無責任編集 おしゃべりWEBマガジン『日刊 耳カキ』。
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by yoshimuratomoki | 2006-01-30 20:33