「ホーム・パーティー風……」
ホーム・パーティー風……。
ひとりで行っても疑似家族が迎えてくれる、とか、ホーム・パーティでよくある「ケーキとちらし寿司と唐揚げ」のようなちぐはぐメニューでテンションあげさせてもらえる、とか。
パーティなるものにまるでご縁がなく生きてきてしまいましたが、実は恥ずかしながら京都に引っ越してすぐの頃、「友人も知人もいないこの街で、誰かとつながらねば!」と焦り、パーティと名のつくものに積極的に参加し、人脈物乞いみたいなことをしてしまいました。
書評家の永江朗さんの講演があるというので、編集者やライター……らしき出版人たちが集まる、よくわからない立食パーティに参加した時のこと。
永江さんが書店をとりまく現況について話し終えたあと、出版界で、偉い? らしい人が「永江先生のお話をうかがい、『びれっじ・ばんがあど』なるお店があることを知りました」と挨拶し、思わず腰が砕けました。
おいおい!
永江さんってヴィレッジ・ヴァンガードについての本を出した人だぞ。
その人を呼んどいて、なにそれ。
ていうか、ほかでもない出版界の人ならヴィレッジ・ヴァンガードくらい知っておいてくださいよ。
これ大昔の話ではないです。
4年前の出来事。
そして、これがいやなんですが、名刺交換タイム。
編集とライターをやっているというぬぼーっとした男が名刺をさしだしながら、どういう仕事をやっているんだ、としつこく訊いてくる。
ライターと、放送作家をやっています。
「放送作家って、なんですか?」
「どんな番組をやっているんですか?」
「その番組で、どんな仕事をやっているんですか?」
質問をどんどん投げかけてくる。
なので、できるかぎり、真剣に答えました。
するとその男は、
「ふーん。そうなんですか。僕、テレビってぜんぜん見ないんですよ」
そう行って、一瞥もくれず、すーっと去っていきました。
じゃあ訊くなよ!
別にテレビを観なくてもいいけど、僕がながながと説明していた時間、なんだったんですか。
そんなことが重なって、もう完全に行かなくなりました、パーティーには。
まあ行かないもなにも、それ以前に誘われてもいないですが(涙)。
by yoshimuratomoki | 2016-07-05 13:00 | 大阪府