マルコヴィッチの穴


コンビニに並んでいる女性誌にふと目をやったら、表紙にこんな文字が踊っていた。

「なくそう毛穴まつり」。

毛穴まつり……どんな祭だそれは。
鼻や頭皮の毛穴から絞り出したタンパク質たっぷりの角栓をお地蔵さんにねとねとなすりつけて豊作を祈願するとか?
あるいは治療用のレーザーが夜空を飛び交うファンタジックなフェスだろうか。

いずれにせよ衛生面に問題ありそうな祭なので、確かになくすのが得策だろう。
……と思って再度よく見たら「なくそう毛穴つまり」だった。
まったく、穴があったら入って暮らしたいほど恥ずかしいケアナレスミスである。

しかし、毛穴まつりはないとしても、こんな名前のバス停は実在する。

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毛穴なかよし橋

ついブラマヨ小杉とギャロップ林がスキップしつつ、なかよく手をつないで橋を渡る姿を想像してしまう、おぞましかわいいネーミング。

実はこのバス停、大阪は堺市の「毛穴(けな)」にある。
毛穴(けな)という地名は、鎌倉時代にこのー帯を統治していた毛穴氏ー族の名に由来するという(「けなし一族」と口に出して言うと、悲しいものが胸にこみあげてくる)。

でもま、友達とバスに乗りながら「この頃、鼻の先っちょが黒ずんできて~」「最近、抜け毛がひどくて。俺の頭の毛穴、どうやら力尽きたみたい」などと自虐ばなしに華を咲かせていると、友情もさらに深まるというもの。
まさに毛穴がつなぐ友好の橋。ここは、いっそうクサい仲になれる穴場である。

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by yoshimuratomoki | 2010-03-07 20:52 | 大阪府