ＲＵＫＡ開幕2戦が終了しました。
　しかし、今年は、天候が最悪。＋2℃という気温は、僕の記憶ではここ数年ありません。逆の意味での最悪だった３年前は、-３３℃でした。どのぐらい寒いか冗談で選手の洗濯したトレーニングウェアーを外に置いてみたら、数分で凍り付いて上下ウェアーが直立しました。もう皆で、あきれて笑うほかなかったですよ。
　
　毎年、ＲＵＫＡの開幕戦は、風と寒さの戦いと言うイメージです。それが、今回は大会前日から雨が降り出し、整備されたジャンプ台や、クロスカントリーコースの雪が溶け出して、徹夜で雪をかき集め、スノーマシーンもフル稼働でした。そんな状態ですから、練習はキャンセルされ、十分な準備が出来なく、一抹の不安を感じながら、選手たちは大会に臨まなければならず……。大会進行時間の変更が何度もあり、運営サイドも、当然バタバタ。そのせいで選手たちも集中することが出来なかったですね。
　ジャンプの1戦目は、本来キャンセルしても、おかしくないコンディション。小雨が降り続き、滑り出すポイントと、飛び出すポイントの滑走路の状況がまるで違っていました。そのため、ほとんどの選手が、飛び出す手前の溶け出した雪のせいでバランスを崩し、見ていてヒヤヒヤ！！
さすがの葛西選手も、彼の想像以上の状態だったせいで、完全にジャンプのタイミングを外し、失敗！
ここのジャンプ台は、ラージヒルでは世界で2番目に大きいジャンプ台で、ヒルサイズ142ｍ。選手の恐怖心は、ただでさえ相当なものですから、とても危険ですよね！

　2戦目は、気温-3℃。前日とはまったく違うコンディションとなり、前日のキャンセルされた大会を行ない、引き続き2戦目を行う変則的な運営となり、1戦目予選を通過出来なかった、葛西選手はじめ日本人4名は、全く違う滑走路でジャンプしなければいけなくなり、昨日の残存イメージが……。彼らの感覚を狂わせた結果となってしまいました。

　複合では、高橋選手が、この日、ジャンプを1位で通過！　しかし、クロスカントリーで順位を落とし結果13位。　クロスカントリーの成績だけをみると38位、1戦目が43位。彼の昨年のアベレージが15位ですから……。彼自身もイライラ状態ですよ！　
　
　シーズンを迎えて、クロスカントリーの練習が雪不足のために、フィンランドのＶＵＯＫＡＴＴＩにある、スキートンネルの中（片道1.25km）でしか、トレーニングが出来ない状態でした。野外での練習は、ＲＵＫＡの会場に来て初めてのスタート。しかし想像していなかった暖冬と雨が続き。これも予想外？　

う〜ん！！波乱の開幕戦！！　ヘビーストレス！！
来月の、ノルウェー、トロンへイム戦は、爆発するぞ！！！！

　
P.S.ちなみに、今はＰＭ7:00ですが、
　　気温は-8℃まで下がってきました。 遅いよ！！！

みなさんはじめまして！

スペシャルジャンプとコンバインドのブログを担当させて頂きます木下義幸です。

ソルトレイクシティオリンピックの年、「北の国」北海道に、土屋ホームスキー部
「TEAM　TSUCHIYA」がスタートしました。私は現在、そのチームの監督をしています。
　
思えば・・・葛西紀明選手と乗り込んだソルトレイクオリンピック。
　
当時私は、スキー部部長でした。忘れもしない、K９０の試合、目の前でまさかの転倒！！
その年、練習や大会で一度も彼の転倒シーンなど見たことがなかったので、
それは衝撃的でした。
「しかもオリンピックの舞台で……」、「初戦の試合で……」

団体戦の前日夜に彼と、多くを語り、来シーズンから一緒に戦う決意をして、
監督を引き受けたのですが……　

共に世界を転戦から、早いもので4年目になりました。

現在、我がチームには、ナショナルチームメンバー４名が所属しています。

その１人がコンバインド（ノルディック複合）のエース、高橋大斗選手（24歳）。
入社1年目の年に、W杯２勝をしました。
これは、荻原健二選手（1996/2/10 @フランス）以来日本人では、８年ぶりの優勝。
彼は、この年、総合５位でも5位に入りました。

スペシャルジャンプの伊東大貴選手（20歳）もまた、ぜひ注目して欲しい選手です。
昨年ドイツのBischofshofen大会で、今まで日本人が成し遂げることができなかった
最長不倒距離を更新。143ｍの記録を樹立しました。

若干19歳の若者が、会場に来ている数万人の観客の度肝を抜いた瞬間でした。

日本のジャンプ界をリードしている彼らが、今年も大いに活躍することでしょう。

見てて下さい！
２月のイタリアで開催される「トリノオリンピック」　
きっとみなさんをジャンプの素晴らしさに釘付けにさせますよ！！！　

「GO!　GO!　JAPAN！！」