|
「ヴィクトリアへの道」第3回は、ヴィクトリア女王と、医学に関してのトリビアをお届けします。 ちょっと話はそれますが、今、お茶の間で人気を博しているテレビドラマ「JIN-仁-」をご覧になっている方、多いのではないでしょうか?幕末時代にタイムスリップしたお医者さんが、現代医術を使い、多くの人々を救う、というお話です。このドラマでは、我々にとってはおなじみの近代医術が当時の人々の理解を超えてしまい、魔術の類のようにそれを拒絶するシーンがしばしば見受けられます。 (当然ですが)昔の人は、私たちには常識の医学も、ありえないものと考えていたのですね。 19世紀ヴィクトリア王朝のイギリスは、日本よりも数段進歩した文化を持っていましたが、医術などは、現代の我々から考えると、まだまだ後れたものでした。 そんな中、ヴィクトリア女王は、非常に進歩的な試みをおこないました。 それは、英国初の「麻酔分娩」です。 「産みの苦しみは、神が与えたもので、女王といえど、その痛みに耐えねばならない」というのが19世紀当時の社会通念でした。 これをはじめて覆したのがヴィクトリア女王でした。 女王は1853年、第八子の出産にクロロホルム麻酔を使い、無事にレオポルド王子を出産しました。 出産後、女王は叔父に「なぜ今までこのようなものを使わなかったのでしょう。私はとても満足しています」 と手紙を送ったそう。 この後、女王が麻酔を使ったことにより、麻酔出産は広く一般的になり、多くの人たちが出産時に麻酔を使うようになったのです。 このエピソードで特筆すべきは、夫アルバートが、ヴィクトリアの麻酔出産に深い理解を示し、同意したということです。当時の担当医は、アルバートの近代医術への深い理解に感動したそうです。 そして、この出来事があった1853年、日本では浦賀にペリーの黒船が来航し、「JIN-仁-」の舞台となっている、幕末時代が幕を明けたのでした。 ちなみに、このエピソードは、詳しくは 渡辺みどり先生の著書「英国王室の女性学」(朝日新書刊)に詳しく書かれてますので、ご興味ある方は、是非ともお読みください!
|
カテゴリ
全体ヴィクトリアへの道 最新情報 掲載情報 みなさまの声 未分類 以前の記事
2010年 02月2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 お気に入りブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| |||||||||||||||||||||||
|
ファン申請 |
||