みなさん、コメントありがとうございます。最初に、毎日新聞の掲載記事ですが、これは僕への電話取材によるものでしたが、記者の方が独自にスコアシートを取り寄せて、僕のコメントを混ぜて記事を作ってしまったため、読まれた方の誤解をまねいてしまったと思います。確かにスコアシートを見る限りでは、ダウングレードというようなマークもなく、記者にはわかりにくいものだと思います。ただ、僕の本意ではないことを、僕のコメントのようにされてしまったのは残念です。少なくともこのブログを見ている人には、説明できたので、crispyさんには感謝しています。僕もその記事を見て、多くの人に誤解を招いてしまうのではないかと不安に思い、ここで説明したいと思っていました。
最初の4回転が3回転と認定されたせいで最後の3Ltzの得点が認められなかったわけではありません。crispyさんの言うとおり、2回目の3A+2Tは、3A+2Tの得点となっていますが、2回転半ぐらい回ってしまったため、3Tと判断。これでジャンプは3A→3Lz+3T(認定)→3A+3T→3Lzとなり、これが3種類の重複ジャンプとなり、最後の3Ltzはカウントされません。そのため、大ちゃんの得点が低く抑えられてしまいました。最初の4回転の失敗での焦りが、全日本で織田君がやってしまったのと同様の失敗につながったのかもしれません。初出場ということで、計算が出来なくなってしまったのかもしれませんが、この経験を次のバンクーバーにもつなげてくれればと思います。
それでは、改めて男子シングルのフリーの結果を振り返ってみましょう。
最終組に滑った選手はみなメダルを狙っていた選手なので、それを意識し過ぎてミスが続きました。そんな中でもプルシェンコ選手は、抑え気味の演技でまとめました。彼にしてみれば、このフリーは、SPのリード をしっかりと守って金メダルを獲ることが目的ですから、ここで無理する必要はありませんでした。仮にフリーで負けたとしても、SPで10点以上のリードがありましたから。勝負に徹するという点では、正しい判断だったと思います。
SPで2位にいたジョニー・ウェア選手は、SPのリードを守って2位を狙うか? それとも他の選手の追い上げを引き離すために攻めるか? そして、4回転を跳ぶかトリプルアクセルでまとめておこうか、演技に迷いがあったように思います。彼自身は、今回の公式練習で4回転を取り入れていましたが、本番では跳びませんでした。そうした迷いがそのまま演技に出てしまい、得点が伸びなかったですね。終わって見れば、皆が崩れていく中で、そこまで考える必要もなかったかもしれませんが、それがオリンピックです。
ランビエール選手も、公式練習を見た限りではあまり調子がいいよう に見えなかったのですが、そのまま本番に入ってしまいました。彼も ちょっと狙い過ぎだったように思います。
そんな中で、ジェフリー・バトル選手は、4回転こそ失敗しましたが、うまく演技をまとめました。もともと彼にとって4回転は決まったらラッキー程度の感じでしょうから、あわてることなく、その後しっかり演技しました。
ジュベール選手も気負いが感じられて、4回転ジャンプでの着氷が乱れるなど、もったいないシーンが見られました。
6人目の最後に滑った大ちゃんですが、4回転で転倒したことが焦りを生んだのかもしれません。ただ、2回目のトリプルアクセルが無理をしてトリプルトゥループをつける必要はありませんでした。後ろにつけるトリプルトゥループは、どのジャンプの後に跳んでも価値は一緒です。
それでも、今までは最初のジャンプが崩れると、その後も崩れることが多かったのですが、頭の中が真っ白な状態でも、しっかりと演技を立て直しました。そうした中で結果は8位。しかもオリンピック初参加ということを考えても、すごいことです。大ちゃんはこの1年すごい成長を見せてくれましたが、それでももう少し時間が足りなかったのかな。
あのヤグディン選手も長野では失敗を経験。プルシェンコ選手もソルトレークで失敗。そう考えると、大ちゃんの今回の経験は、きっと次につながっていくことでしょう。