
今日は新丸ビルに
平間至氏と広川泰士氏、二人の写真家のトークセッションを見に行った。
共感しきりの興味深い一時間半だった。
なんだか、写真の世界も音楽の世界も、
同じ危機に瀕している気がした。
受け手に思考させる事を否とする表現ばかりがよしとされる。
煩わしさは徹底して省かれる。
はじめからその作品自体の説明も一緒に書いとけと言わんばかりの
無意味な快適さを、時代は何故そこまで求める?
一見捉えづらい、曖昧さや不条理さの中にこそ、
人間というものの神秘が宿る気がするんだが。
芸術はイマジネーションの作り出す価値である。
イメージを促さない表現の先に、
結局答えなんて無い事を
本当は誰しもが知っている筈。
自分を疑う事に怯えちゃ駄目だ。迷う事を恥じては駄目だ。
人間の明暗とは、そんなに単純なもんじゃない。
明と暗の間に、
無限のグラデーションを描きながら俺達は存在する。
俺は表現したい。それを。
光と陰が互いに干渉しあい、絡まり合う様を。
人間のリアルは、絶対そこに存在する。
簡単なコピーなんかで説明させやしない。
by tsubakiyablog
| 2009-01-30 23:16