うつわの記 43 江戸時代の秀衡椀

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これは古い秀衡(ひでひら)椀。同じ装飾の椀が3つで1枚はフタにもなる。秀衡椀とは、東北南部とくに岩手県の平泉周辺に伝わる蒔絵漆器で、源氏雲とよばれる雲と金箔の菱形、そして地域により菊・松・鶴などを組み合わせた文様が特徴。古いものは三つ重ねで時代が下がるにつれて四つ重ねになると何かで読んだ。たぶん江戸時代後期のもの。骨董品にはあまり手を出さないのだけれど(ハマったらたぶん破産するに違いないのでね)、とある骨董イベントで「書肆 逆光」の鈴木学さんが出していたので気になった。鈴木さんは、漆器のセレクトがいつも洒落ているからだ。手の込んだ蒔絵のある漆椀は、上流階級の人が使ったものだから綺麗なまま残っている上に、経年による柔らかさが加わり魅力的なことが多いとは彼の店で知ったことだった。この椀もそうで、黒も朱赤も金色もマットでしっとり、指先に吸いつくような触り心地。ところどころかすれているからか、全体に装飾があるのに決して華美ではない。磁器が多めでちょっと気取ったお正月の食卓に交えると、その雰囲気をちょっぴりやわらげてくれるのがいい。

年代:1800年代(?)
購入場所:骨董イベントの「書肆 逆光」のブースにて。

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by tsena | 2024-01-31 19:42 | うつわ | Comments(0)