ボートの撮影お断りっ。


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古城ホテルの撮影の締めくくりは湖のボートで…。
実際に今も古城に住んでいる伯爵様の親戚の結婚式が行われたとき、この湖の対岸からボートで新郎新婦が登場したこともあったのだそう。
一体どんなに華やかだったことだろう…何て妄想を膨らませながら、広い大きな湖へ。

みんなで子供のようにおおはしゃぎしながら、湖をお散歩しながら…。
非常にブルーな人が若干1名…。
遠く離れたボートから、不安げに私のことを見つめる人が…。
タキシードで大はりきりだったのに、大嫌いな苦手な水辺に連れて行かれ、とてつもなくブルーになるバブー。
「お〜い!まりこちゃ〜ん!ぼくを助けて〜!!」

もうぼく、こうなったら身を投げちゃおうかしら…。
とでも思っているのか、ボートから身を乗り出すバブー。
一足お先に岸にたどり着いている私にひたすら助けを求める。
やっとやっと、花嫁さんと花婿さんの乗ったボートが岸へゆっくり進み始めたけれど。

ゆっくりゆっくりで、全然前に進まない。
「お〜い!まりこちゃ〜ん!助けてよ〜!」
いつもはわたしが呼んだって全然来てくれないくせに、こんな時だけは飼い主様頼み?!
やっとやっとやっと…。
岸にたどり着いて、一刻も早く地面に飛び降りたいバブー。

古城ホテルは楽しいけど、ぼく今度からボート撮影は遠慮します。

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