パリときどきバブー

パリを拠点に活動するフォトエッセイスト/ヘアメイク、とのまりこのフォトブログ。
飼い犬バブーと7歳の息子プチモンスターと共に、パリの日常をお届けします。
東京・西荻窪のフランス雑貨店「ぼわっと」オーナー。
パリのガイドブックなど著書は13冊。雑誌やウェブメディアでもコラム連載中。
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お隣のサンタクロースムッシューとのご近所づきあい


我が家のお隣のサンタクロースみたいなムッシュー。
最近とても仲良くしてもらって、たまに一緒にご飯したりアペリティフしたりしています。
私たちが引っ越してきてから数年前までは、ずっと一人暮らしのおばあちゃんが住んでいた部屋。
我が家の2倍くらい広いリビングに、大きなベッドルームも2つと、かなり広い間取りのタイプで、おばあちゃんの1人暮らしでは持て余していた感じなのですが、数年前に亡くなって、売りに出され、買ったのが今のお隣のサンタクロースみたいなムッシュー。



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このフランス人のムッシュー、長年アメリカのワシントンに住んでいて、年に1回か2回パリに帰ってくるだけ。
定年を迎え、今後は今までよりも頻繁にパリに帰ってくることがあるからと購入したという「パリ用」のアパルトマンという、庶民からしたらなんともなんとも羨ましすぎるお話(なんてたってとても広い上に条件は最高で余裕で億ションのお隣)。
アパルトマンを購入したときも、ワシントンからの遠隔で、パリにいる親戚と連絡を取りながら半年以上全面改装の工事をして、謎のムッシューだったのですが・・・。
いきなり突然「はじめまして」が訪れたのが2年前くらい。
いつものようにバルコニーに出たら、バスタオルを巻いただけの風呂上がりのムッシューが洗濯物を干していたのが初めての出会いです(笑)。
アパルトマンの最上階、我が家とお隣のムッシューの家のバルコニーだけがつながっているのですが、なぜかうちの階だけ、お隣との目隠しになるガラスのパネルがないのです。
壊れたのかなあ・・・。私たちが入居した時からなかったので、おばあちゃんが住んでいた時も、お互いがバルコニーにいれば全部お隣が見える「ボンジュール」状態だったけど、誰も直そうとはしなかった。
で、お隣がぜーんぶ見える、腰の高さの柵だけで区切られているバルコニーなので、ついに帰ってきたムッシューと、バルコニー越しの対面となったわけなのです。



お隣のサンタクロースムッシューとのご近所づきあい_c0024345_03412528.jpg



何しろはじめましてがこっちがほぼパジャマ。
向こうはほぼ半裸にバスタオル。
って感じだから・・・

「お〜!!あなたが新しいお隣さんのムッシューなんですね。」
「工事の音、長い間うるさかっただろう?!ごめんねえ。迷惑かけて。」
「いえいえ、とんでもないです。ついにお会いできて嬉しいです。」

って感じで、緊張感も何もなのだけど。。。
このムッシュー、後から知ったらすごい人で、長年世界の金融関係のトップオブザトップの方で、その世界の人で名前を知らない方はいないようで(庶民の私はもちろんそのなを知らない・・・汗)、ようやく定年を迎えられるというのでパリにもおうちを買ったんだそうで。
日本に出張に行けば、安倍元首相のご夫妻とご飯をしたり、金融庁のトップの方々がおもてなしをしちゃうようなお偉い方だったそうなのだけど・・。
何しろ私たちの出会いはパジャマとバスタオルのお隣同士。
ってことで、大変失礼いたします・・・と思いながら、中良いご近所付き合いがその時から始まったのです。



お隣のサンタクロースムッシューとのご近所づきあい_c0024345_03412589.jpg


工事の間騒音で迷惑をかけたとかで植木鉢をプレゼントしてくれたり。
クリスマス前にワシントンに帰る前に、プチモンスターにぬいぐるみをプレゼントしてくれたり(今でもたまに抱っこして寝るお気に入り)。
この1年ちょっとコロナのせいで、ワシントンから帰ってこれなかった間もずーっとちょこちょこメッセージのやり取りをしたり。
私たちには世界のトップで働きまくっている片鱗も見せない、なんだかとても優しいムッシューなのです。
アメリカとフランスもなかなか簡単に行き来できない状態でしたが。
この夏は、本当に久しぶりにパリに戻ってきて。
アペリティフ(食前に楽しむ食前酒会)をしたり、イタリア料理を振る舞ってくれたり(お母さんがイタリア人なんだそう)、おうちに招待してもらって家族ぐるみで親交を深めてます。
プチモンスターも、こちらが心配になるくらいなついていて、いや、馴れ馴れしすぎるくらい馴れ馴れしく、サンタクロースムッシューのお腹をポンポンしたり、洗濯ばさみで鼻をつまんで喜びあったりして・・・(汗)。
フランス版のおじいちゃん状態。



お隣のサンタクロースムッシューとのご近所づきあい_c0024345_03412562.jpg


というわけで、新たなご近所付き合いも始まって。
小さな小さなアパルトマンでの3人+1匹の生活は、狭いながらも心地よく楽しい毎日を送っています。


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by tonomariko | 2021-08-06 04:09 | パリの生活 | Comments(0)
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