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もうすぐ10月。あの熱戦の日々から、はや3か月が経ちました。2010年に向けた新生サッカー日本代表も始動し、ワールドカップはすっかり遠い昔の出来事となってしまいましたが……。
我々には大きな課題が残っていました。それは 「ジャイアントジャージーをどうするか」 です。ドイツではユースケやユキとさまざまなプランを考えました。どこかに埋めて、日本がワールドカップで優勝したら掘り返そうという「タイムカプセル計画」などは、ロマンがあっていいなぁ……と個人的には思っていたのですが。結局結論が出ないままズルズルと時は過ぎてしまいました。 そこにあるサッカーファンから耳よりな情報がもたらされました。横浜に通称「サッカー神社」があるというのです。 早速調べると、そこは師岡熊野神社。4月に我々一行が参拝した和歌山県・熊野本宮の分社でした。開かれたのは神亀元年(724年)といわれ、1200年以上の歴史があります。 熊野本宮とサッカーのつながりについては、熊野本宮参拝の記事で紹介しました。ここ師岡熊野神社もその流れをくんで、サッカー選手をはじめとする多くのプロスポーツ選手が必勝祈願に訪れるそうです。 というわけで、師岡熊野神社にジャイアントジャージー奉納をご相談したところ、「喜んでお受けします」との返事が! そこでユースケ・ユキと奉納に行くことにしたのですが……。なんとユースケがまったく音信不通。風の噂によると、気が早い(そしてお金がない)ユースケは、次のワールドカップの開催地・南アフリカへ向かうため、東京湾で貨物船に乗り込んだとか乗り込まなかったとか。 そこで“助っ人”として、現在ジャイアントジャージーを管理してくれているアディダスジャパンのマコトさんが来てくれました。 ![]() ![]() そのすぐ前にジャイアントジャージーを飾らせていただくことになりました。 ![]() ちなみに今回奉納したのは2枚あるジャイアントジャージーのうち、オーストラリア戦・ブラジル戦の試合前にスタンドで掲げた方。皆さんがテレビや新聞でご覧になったであろう、あのジャイアントジャージーです。 ![]() なお本殿では結婚式などが行われていますので、土・日・祝日などは見学できない場合があります。「どうしても見たい!」という方は、事前に電話(045-531-0150)で確認したほうがよいかもしれません。宮司さんによると、平日であれば大抵はすぐに見学できるそうです。 というわけで奉納は無事終了。……あれ、もう片方は? そう、ジャイアントジャージーはもう1枚あるのです。こちらはまだアディダスジャパンが保管中です。 いつか再び日本全国を回り、メッセージを書いてくださったおよそ6万人の皆さんと“再会”が果たせたら……。ちょっと夢のような話ですが、そんなことができたらいいと考えています。 「共に戦うプロジェクト」では日本、そしてドイツでおよそ6万人の方々からメッセージを集めることができました。皆さんとの出会いを通じて、我々もサポーターとして、またひとりの人間として、大きく成長することができました。 我々の“任務”はこれでひとまず終了しましたが、サッカー日本代表はこの世にサッカーがある限り戦い続けます。2010年に再結成……なんてことになったらおもしろいんですが、4年後のことはさすがにわかりません。 ユースケとユキはドイツで「ジャージーおじさん・ジャージーおばさんになっても、こうやってワールドカップを応援しに行けたらいいなぁ」と話していました。彼らも、そして僕も、かたちはどうであれ「共に戦うプロジェクト」で経験した出会い・感動・悔しさを胸に、これからもサッカーを愛し、代表選手たちを応援していくはずです。 メッセージを書いてくださった皆さま、そしてこれまで「共に戦うブログ」をご愛読くださった皆さま、本当にありがとうございました。またどこかのスタジアムでお会いしましょう! 「共に戦うプロジェクト」ジャージーレポーター・タカシより #
by tomonitatakau
| 2006-09-20 21:46
| 横浜
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Comments(33)
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
日本に帰ってきてから完全に「共に戦う」ボケになってしまい、今もまだボケボケのユースケですコンニチハ。帰ったらすぐに旅を振り返るはずだったんですが・・・もうすぐ帰国から1ヶ月ですね。書き込み、とてつもなく遅くなってすいません。 日本全国で応援パワーを集めてドイツ入りした僕達には、「日本はいけるはず」という変な自信があった。というより期待が膨らみ過ぎていただけなのかな? でも開幕前はドイツ代表との親善試合の善戦もあって、さらにイケる!と確信した。 ![]() 初戦のオーストラリア戦。試合前にはスタンドで僕達のジャイアントジャージーがあがった。ワールドカップでは開催国をのぞけば初の快挙?らしい。そして僕も興奮が最高潮に達したところで中村俊輔選手のゴール! 初戦はもらった!! ・・・が、終了間際に悪夢の10分間・・・。いや、ここで夢が覚めたのかなぁ。 そして気が付けば予選敗退、世界のレベルを思い知らされた。 でもドイツでは感動もいっぱいあった。とくにドイツまで駆けつけた日本人サポーターの応援はよかった! 我らがジャイアントジャージーがあがった時は、スタンドはみんなの魂が解き放たれたような興奮に包まれた。 ドン!ドン!という太鼓のベース音が突然止んで、今までの叫び声に近かった歌声、さらに騒音といってもいいような応援から、手拍子の繊細な音に合わせて歌う応援に変わった。まるでフェードインフェードアウトするように・・・。 何万人という人の手の合わさった音に、何万人の人の合わさった歌声が乗っかって、自分を包み込んだ。自分が歌って自分が手拍子を打った音が、スタジアムで反響して一つの音楽に聞こえてくる。みんなの意識がつながって、エネルギーの塊になったんじゃないかな。 試合中も気持ち良くてアドレナリンも出まくって、得点やファインセーブの瞬間はまさに狂喜乱舞。隣で抱き合っている女の子達をみて「やべっ!乗り遅れた!」と感じつつ、とりあえず目の合ったオジさんと抱き合っちゃった。 まるでスタジアム全体がふたつの生き物になって、ピッチの状況と共に変化している。そんな気がした。ジャージーの色で分かれたふたつの生き物がせめぎ合い、最終的に飲み込んだ方の勝ち・・・。 でも日本人と他の国の人は、サッカーに対する何かが違う。ドイツで直に感じたもののひとつは、まさにそういうこと。 たとえば親善試合のドイツ代表戦。スタンドのほとんどがドイツ人だったのもあるけど、ほんと鳥肌が立った。ピッチとスタンドが完全に融合して、さらに全員が一つの意識でつながっていることを体感した。ライバルなのにこっちまで楽しくなったし、すごく気持ちよくなったな。 ![]() 人間は言葉や動作を介さずに意思が伝わった時、ものすごいアドレナリンが出るらしい。友人や仲間と一緒にいると、楽しくなったり心地よくなるのはそのためだそうだ。 もし、監督の考えていることと、ピッチにいる選手一人一人の気持ち、そしてスタンドにいるサポーターの願いがシンクロしたら・・・すごい快感だよな。さらにテレビで観ている人、ラジオで聴いている人までシンクロしたら、国中がもうすごいことになりそうだ。いや、ワールドカップ期間中のドイツは、確実にそうなっていたと思う。 ドイツだけじゃない。強豪といわれる国は選手とサポーターが何かでしっかりつながっているような気がした。 それは国民性の違いかな?とも思うけど、やっぱり「歴史」だと思う。 ドイツの人たちはほんと、みんながサッカーの楽しみ方を知っている。心の底からサッカーを愛していて、自分たちの代表を誇りに思っている。日本人とは比べものにならないほど・・・。 ![]() 僕もこんなマイナスな話なんか本当はしたくはない。でも今回のワールドカップで感じたものをもっと次につなげるためにも、サポーターのリアルな気持ち、選手一人一人のリアルな気持ち、そしてチームの気持ちを本気でぶつけて、ディスカッションして、そして発信する機会がないと前に進まないし一つになれないと思う。 日本人サポーターのマナーと優しさは間違いなく世界一。でも選手が強くなるためには、そしてサポーターがもっと楽しむためには、フェアな意味の厳しさも絶対に必要。 世界のレベルは確かに予想以上に高かった。すごかった。それはわかったけど、どっか不完全燃焼のところもある。「日本はもっと強いんだよ! 実力はこんなもんじゃねーぞ」って言いたかったよ、世界に向けてね。こんな思いは二度としたくないな。 ちょっと熱くなりすぎたけど、それにしても「共に戦うプロジェクト」の旅はほんとに面白かった。 この旅ではjaVanやjaVanがないとき借りていたレンタカーに、必ずサッカーボールを積んでいた。このワールドカップで使われた「+チームガイスト」に、途中からは決勝球の「+チームガイスト・ベルリン」も。 ![]() 僕は車から降りてどこかへ行くとき、なるべくそのボールを持ち歩いた。そして通りすがりの人がボールに視線を送ってきたら、僕はとりあえずパスを出してみた。パスは全部返ってきた。なかなか返ってこないドリブラーな子供もいたけど。 サッカー少年はもちろん、初めて会ったばかりで名前も知らない人や、言葉が全然通じない海外の人たちと、一緒にボールを蹴って、笑って、叫んで、怒って(もちろんミスをした自分に)・・・。 ![]() たった一つのボールがあればどこでも、誰とでもできる。そしてコミュニケーションがとれる。サッカーって本当にすげえなぁ。 ブラジル戦の90分が終わると、スタジアムには興奮するサポーター達の声、拍手、笛の音が鳴り響いていた。そしてジャパンブルーとカナリアイエローに分かれたスタンドは、一斉にたかれたカメラのフラッシュでまるで打ち上げ花火のようだった。 「あー、終わったぁ」。今まで味わったことのない感覚だった。 僕はスタンドで立ちつくし、数え上げたらキリのないほどの出来事を思い返していた。そして今まで怒ったり喜んだりしたのがすべていい思い出に変わったような、すがすがしい気持ちになった。 ![]() その感覚からいまだに抜け出せていないような気もするけれど、それくらい3ヶ月もの間、本当に貴重な体験をさせてもらいました。「共に戦うプロジェクト」に関わったすべての人へ、ありがとうございましたと言いたいです。 「ジャージーボーイ」の肩書きは実はまだちょっと恥ずかしいけれど、でも自分がやれたことを心から誇りに思います。これからも皆さんと共にサッカー日本代表を愛し、応援していきたい! 長い間ありがとうございました!! P.S. 僕達はまだ少しだけどやることが残っています。思い出したらこのブログをのぞいてください! #
by tomonitatakau
| 2006-07-24 22:44
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Comments(7)
ジャージーガールのユキです。
3月30日、旅が始まった頃、ワールドカップははるか先のようでした。でもあっという間に3ヶ月が経ち、気がつけばTVでワールドカップ総集編が流れています。私も改めて「共に戦うプロジェクト」での旅を振り返ってみました。 私たちは大都市やサッカーの盛んな土地はもちろん、小さな町や村にも行き、応援メッセージを集めました。そんなとき「こういうイベントは都会ばかりで、私たちのところには来てくれないから本当にうれしい。ありがとう!」という言葉をかけていただき、逆に私が元気をもらいました。 ![]() そこに広げられるジャイアントジャージー。広がった瞬間、一つ一つのメッセージにまるで生命が宿ったような、そして日本で書いてくれた方の「気」がスタジアムに蘇るような、そんな風に感じました。 ![]() 一番気持ちが沈んでいたのは、日本×ブラジル戦が終わって、帰国するまでの2日間。ボンのG-JAMPSを訪れると、開幕前が嘘のように静まりかえっていて、スタッフの皆さんがもくもくと撤収作業をしていました。私も地下の展示室を片付けていると、両目が白いまま置かれたジャパンブルーのだるまがありました。思わず涙が出てしまいました。 ![]() そんな貴重な体験を重ねた3ヶ月間が終わり、今の気分は 「すんごく寂しい」。 自分の人生でこんなにも何かひとつのことに熱中したのは、たぶん初めてだと思います。 朝起きてから寝るまで、そして寝ている間もジャイアントジャージーの夢(にうなされ?!)、とにかく「共に戦うプロジェクト」一色でした。 作業をしていると、ブログを読んで来てくれた人から「撮影のためだけじゃなくて、本当にやってるんですね!」といわれることがありました。ちょっとうれしい反応でした。その代わり毎日作業で泥だらけ、汗だらけ。「ジャージーガール」というかわいい肩書きのように、綺麗にはしていられませんでした(笑)。 ![]() 決して熱烈なサッカーファンではなかった私ですが、皆さんの熱意やふれあいに感動し、スポーツの素晴らしさが少しだけわかったような気がします。出会ったすべての人に、ありがとうございますとお礼をいいたいです。 ワールドカップは終わってしまったけれど、これからも代表戦やJリーグをひとりのサポーターとして観戦したいと思います。スタジアムで私を見かけたら「メッセージ書きました!」と声を掛けて下さいね! #
by tomonitatakau
| 2006-07-13 00:43
| メッセージfromユキ
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お久しぶりです。「共に戦うプロジェクト」レポーターのタカシです。
いまだ激しい時差ボケに悩まされていますが、以前と変わらない日常生活に戻りました。ドイツでの思い出も、はるか遠く感じられます。 しかし! ワールドカップは今晩からいよいよ準決勝。猛暑のサバイバルを勝ち抜いた4チームのうち、あと2試合を勝ち抜いたチームがワールドカップの栄冠を手にします。たった2試合、されど長く厳しい2試合。 超一流のプレーを、プライドをかけた死闘を、しっかりと目に焼き付けようじゃありませんか! ところで今日久々に更新したのは、皆さんにお見せしたいものがあるから。 かねてから僕は「ワールドカップのスタジアム内では取材活動ができません。だから写真も載せられません」とお伝えしてきました。新聞社やテレビ局ですら申請に苦労している取材パスを、いちブロガーの僕が手にすることはまずありえないからです。 でももしチャンスがあれば、このブログを楽しみにしてくれている人たち、そしてメッセージを書いてくれた日本全国の皆さんに、なんとか“晴れの舞台”をお見せしたい……。そう考えて、僕はわざわざジャイアントジャージーを撮りやすい席を確保。1次リーグ第1戦(対オーストラリア代表)、そして第3戦(対ブラジル代表)で、スタンドにジャイアントジャージーが広がった光景をカメラに収めていました。 そしてさまざまな大会関係者を通じて、写真の掲載許可を得るべく動いていたのです。その結果、少し時間はかかってしまいましたが、公に掲載できることになりました。 ![]() 現地時間の午後8時52分、スタジアム内にFIFAのアンセムが流れ、日本・ブラジル両代表の選手たちが入場するそのときです。 写真右上、日本人サポーターで埋め尽くされたゴール裏の一角に、ジャイアントジャージーが広がりました。 ![]() しかしピッチに整列した23名の選手たちへ、たとえメッセージのひとつひとつを読むことはできなくても、皆さんの熱い思いは伝わったはずです。 まだ我々にはジャイアントジャージーやビッグジャージーをどうするか、という“宿題”が残っています。実はその話をするために先程ユースケとユキに、帰国以来初めて会いました。結論は出ていませんが、何らかのかたちで残していくつもりです。 そしてユースケとユキには、この3ヵ月に及ぶ旅を振り返って、文章を書いてもらうようお願いしました。来週にはここで紹介できると思います。 ではまた! #
by tomonitatakau
| 2006-07-04 15:07
| 東京
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ワールドカップ・ドイツ大会でサッカー日本代表を率いたジーコ監督、そして熱戦を繰り広げた宮本恒靖選手、中村俊輔選手から、応援メッセージを書いてくれた皆さんへのお礼の言葉をいただきました。
そのメッセージをお届けいたします。 ![]() 「毎日、ボンの練習場で『共に戦うプロジェクト』のジャイアントジャージーを見て勇気付けられました。一つ一つのメッセージは、読むことが出来ませんが、サポーターの皆様の熱い応援の気持ちは、選手と同じように伝わり、勇気付けてもらいました。 今まで、世界中の多くのサポーターを見てきましたが、ここまで情熱的に選手を応援する日本のサポーターの気持ちは誇りに思います。サポーターの皆様、熱い応援をありがとうございました。 ここで戦った日本代表選手達は、もう次の目標に向かって走り出しています。皆様、今後とも彼ら日本代表を応援宜しくお願いします。」 ![]() 「『共に戦うプロジェクト』のジャイアントジャージーに書かれたサポーターの皆様からのたくさんの熱い応援メッセージは、ドイツの練習場で毎日目にしていました。そこに書かれている一つ一つのメッセージは、僕たち選手のとても大きな励みになりました。 ![]() 残念ながら今回は、結果を出すことが出来ませんでした。もう一度心と体をリセットして、次の目標に向かって一歩ずつ進んで行きたいと思います。 サポーターの皆様、応援ありがとうございました。これからも、僕たちサッカー日本代表の応援宜しくお願いします。」 ![]() 「『共に戦うプロジェクト』のジャイアントジャージーに書かれたサポーターの皆様からのたくさんの熱い応援メッセージは、ドイツの練習場や試合会場で毎日見ることができ、選手一同とても力になりました。 5万人以上のメッセージが集まったと聞きました。5万人といえば、スタジアムが満員になるくらいの数ですよね。ここドイツの会場が満員になるくらいのサポーターの声援が詰まったジャイアントジャージー、とても感動しました。応援ありがとうございました。 ![]() 応援メッセージを書いてくださった皆様へ、我々からも厚くお礼申し上げます。 ありがとうございました。 「共に戦うプロジェクト」スタッフ一同 #
by tomonitatakau
| 2006-06-26 21:18
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