
9月公開の面白い邦画をもう1本。
さそうあきらの漫画を、『神童』に続き萩生田宏治が映画化した
『コドモのコドモ』。
読んで字のごとく、子供が子供を産むというお話です。
小学5年生の女の子、春名。
いじめられっ子のヒロユキと2人で興味本位で発明した
“くっつけっこ”という遊び。
その後性教育の授業を受け、自分が妊娠していることに気づく春名。
大人たちに知られないまま、どんどん大きくなっていくお腹。
悩んだ末、生むことを決意した春名を支えたのは
やはり子供たちだった…。
『JUNO』の16歳より5歳下、『14歳の母』より3歳下。
ここまでくるとほとんどSF、あるいはファンタジーって感じですが
100%ありえない話かというとそうも言えない。
「女の体ってのはよくできたもんでね…
妊娠するってことは、子供を産む準備ができたってことなんだ」
と劇中でおばあちゃんが言っています。
そんな見る側の迷いを知ってか知らずか
映画の中では事態が着々と進行していく。
最初は「普通に面白いなぁ」と何気なく見ておった私なのですが
よく考えてみるとこの映画、メインキャストがほとんど子役。
それで「普通に面白い」ってのは
意外と凄いことなんですよ。
乱暴な言い方になりますが
私が思う邦画と洋画の一番の違いは
子役のレベル。
これは日本の子役がダメという意味ではなく
明らかに子役に演出をつける側の問題。
劇団ひまわりだか劇団東俳だか知りませんが
いかにも「子供らしい」、嫌~な癖のついたねっとりした演技をする子役たち。
あるいは、演技そのものがまったくできない子供たち。
ほとんどがこのどちらかのパターンにはまるというのが邦画の現状。
今私が言っているのは
『落下の王国』の記事でちょっと書いた「奇跡的な子役」ではなくて
普通に、自然な演技のできる実力のある子役、とゆーことです。
俳優に求められるのは
「自然に見えるけど実は普通じゃないもの」であって
これにはきちんとした指導や訓練がどうしても必要になる訳です。
特に子役の場合は、子供とのコミュニケーション能力が問題になってくる。
まぁこんな偉そうなことを言っている私ですが、子供と接するのは大の苦手。
「お前やってみろ」って言われたら、確実に失語症に陥るでしょう。
しかし監督業をやろうって人には
絶対になくてはならない能力です。
…で、今日の映画の話に戻りますと
この作品、確実にそれができている。
大人たちの反応が少々ステレオタイプかな、とも思いますが
その分、子供たちが生き生きして見えるのでOKです。
ほんと、普通っぽい映画ですけど凄いですよコレは。
これだけしつこく言ってもまだ納得しない奴は…
『20世紀少年』の惨状でも
見に行きやがれ!!!
(あーあー…ついに言っちゃったよ…)
(9月27日公開)
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