エキサイトブログ ホーム | ブログトップ | サイトマップ

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
漫画家Nのイラストと文章で綴る映画な日々

にしかわたく (漫画家)

マンガ家・イラストレーター。生まれて初めて劇場で見た映画は『グリズリー』と『テンタクルズ』の二本立て。
現実逃避のスピードを極限まで加速すればいつか現実を追い越せると信じ、今日もロスト・ハイウェイをひた走る36歳、デブ専。
supported by Happinet
トップ | ログイン
『クイーン』(2006・英)
『クイーン』(2006・英)_e0000251_20512869.jpg

チャールズ王子と離婚した後のダイアナは
イギリス王室にとって、まさに目の上のタンコブ。
新しい恋人とともに華やかな姿でマスコミに登場する元・息子の嫁を
エリザベス女王は冷ややかな目で眺めていた。
そんなさ中、当のダイアナが事故死。
国中がダイアナ追悼ブームで盛り上がる中
彼女の死を無視しようとするエリザベス。
王室へのバッシングが高まる中
国民と女王との板ばさみになって苦労するのは
当時首相になったばかりの若きトニー・ブレア。
親子ほど年の離れた女王と首相の間のビミョーな関係を
名匠スティーブン・フリアーズが見事な手際で描き出す。




この役でオスカーを獲った主演のヘレン・ミレン
イギリスではジュディ・デンチとためを張るくらいの大女優らしいですが
日本では名前言われても顔が浮かばない人が多いのではないかと。

かくいう私自身、きちんと思い出せるのは
『モスキート・コースト』のハリソン・フォード奥さん役くらい。
でもこの顔、よく知ってる気がするんだよなぁ・・・と思っていたんですが
フィルモグラフィー見て納得。

『第一容疑者』のおばはん

じゃないですか。

『第一容疑者』はBBC制作の人気シリーズで
ヘレン・ミレンは主役の女刑事(もっと偉かったかも)を演じています。
このドラマ、私はちゃんとは見ていないのですが
母親が好きだったので、10分くらいだけチラ見したことがあります。

1日の仕事が終わった後
おばはん刑事が部下の若い黒人を誘うシーンでした。
具体的なセリフは覚えていないのですが
ヘレン・ミレンの言い方がとにかくえげつなかった。

「私とイッパツやりなさい」

的な、欲望丸出し&パワハラ風味のアプローチなのです。

筋張った首して、煙草バカスカ喫う
性格最悪のおばあちゃんが
若い黒人のピチピチした肉体をあけすけに求めるという
ギラギラしすぎの構図。
このシーンだけで私はすっかりゲンナリしてしまい
黙ってテレビの前を立ち、自分の部屋に戻ったのを覚えています。
ま、母親に言わせると
そこらへんのギラギラ加減がこのドラマの味らしいんですが。


こういうヘレン・ミレンの
外見はめちゃめちゃ堅そうなんだけど
いったん薄皮を剥くと
どろどろしたものがとめどなく溢れてきそうな感じは
本作『クイーン』でもしっかり堪能することができます。

ブレアとエリザベス女王が一緒にいるシーンを見てると
なんか妙に、エロチックな気分になってくるんですな。

「巨乳義母・爛れた放課後」

みたいなサブタイトルが脳裏に浮かんで浮かんじゃって。
私同様マザコンのケがある男子は
きっともれなくヘレン女王にやられちゃうと思います。


この映画、テーマだけ聞くと
スキャンダラスな内容なのかと思っちゃいますが
実際はかなり地味で登場人物も少なく
よく練られた舞台劇を見てるような感じ。

10年に1本の変態映画のマスターピース
『パヒューム』を別格としますと
今年見た中では一番面白かったかなぁ。


ひときわ強くオススメです!






ブログランキング〜
↓現在9位。よろしければクリックして投票して下さいまし。


『クイーン』(2006・英)_e0000251_043446.gif
by taku-nishikawa | 2007-04-18 20:56 | ノンセクション地獄 | Comments(4)
Commented by moviepad at 2007-04-18 21:52 x
こんばんわ!

あ、やっぱり、にしかわさんとはよく好みが一致しますね!
僕もこの映画は今年のベスト作の1本です。

でもこの映画、「カポーティ」とかといっしょで
好きな人は好きだけど,題材に関心のない人にはzzz...ってパターンみたいです。

ヘレン・ミレンは「コックと泥棒、その妻と愛人」みたいな大変態映画にも
平気で出るヒト。デイムの称号もっている大女優なのに...。
イギリスではよく脱ぐ女優として有名らしいです(笑)
Commented by taku-nishikawa at 2007-04-18 23:32
moviepadさま
こんばんは。
記事、読ませていただきました。いつものことですが勉強になりました。
女王が乗ったジープが川の真ん中で故障しちゃうシーン、
ベタっちゃベタですが、効いてましたね〜。

この映画を見た人は全員間違いなく
エリザベス女王とブレアに好印象を抱くと思います。
そういう意味じゃ現体制にすり寄った映画とも取られかねないのに
そうさせないだけの説得力が映画にあるのが凄い。

先日、町山氏が紹介してたヘレン・ミレンの最近作『Silent Boxer』を
アメリカのアマゾンから取り寄せて見てみたんですが
これがほんとにとんでもない内容。
近いうちにブログで取り上げようと思ってます。
Commented at 2007-04-19 19:44 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by taku-nishikawa at 2007-04-19 19:54
ミンさま
ああ、『Shadow Boxer』ですね。間違えました。
お気遣いありがとうございます〜!
町山氏の「ババ専とデブ専のための映画」というコメントに胸を打たれ
ついつい取り寄せてしまいました。
過去記事が映画のタイトル順に並んでます
にしかわたく公式HP
毎号表紙マンガを担当
ライフログ
以前の記事
カテゴリ
最新のコメント
パーカー ボールペン...
by パーカー ボールペン at 13:28
It’s hard to..
by David at 08:24
【3連休ポイントアップ祭..
by http://bon at 01:11
高いひずみ以来、それは慢..
by エンポリオアルマーニ 時計 at 09:58
I am genuine..
by クロムハーツ ピアス at 23:47
http://dior_..
by シーバイクロエ ip at 08:05
http://gucci..
by gucciコピー商品 at 09:03
http://gucci..
by ヴィトン ストール コピー at 15:36
柔らかいほんのり塩味のモ..
by パーカー ボールペン 店舗 at 09:11
http://www5...
by ルイヴィトン 長財布コピー at 05:41
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧