
石原慎太郎当確のニュースが伝えられる中
日曜洋画劇場で『男たちの大和』が始まり
呉の軍需工場で働いてた蒼井優が原爆で死んで
畜生なんてあこぎな映画なんだと毒づきつつも
頬をぼろぼろ安い涙が流れてるところに
慎太郎みずから脚本を書いた特攻映画
『俺は、君のためにこそ死ににいく』のCMが流れる・・・
これをプロパガンダと言わずして
何と言う。
ま、ここ10年選挙に行ってない私が言うことではないですが。
しかし慎太郎というのは否応もなく
戦争のにおいを漂わせるオッサンですな、良くも悪くも。
さてさてさてさて見ましたよ!
実写版ゲゲゲ。
結論から先に言いますと、オモシロです。
かなりオモシロですこの映画。
とりあえず、みんな髪型がヘン。
ウェンツの鬼太郎は
無理に頭を丸くしようとしておかしなことになってますし
(オダギリもウェンツも若白髪で気の毒ですね)
猫娘のザンギリ頭は見るからに痛い。
まぁ田中麗奈は存在自体が痛いから似合ってるとも言えますが。
室井滋の砂かけババァに至っては
オマエどんな骨格してんだよ!と突っ込まずにはいられない
原作そのままの真四角頭です。
ほとんどのキャラが原作より存在感を薄くしている中
1人だけ異常なまでの自己主張をしている奴が。
大泉洋演じるねずみ男。
ねずみ男といえば、怪奇大学不潔学科卒で
ひたすら金に汚く体も汚く
体中が疥癬病みで
口臭や屁で人間を気絶させる不愉快極まりない半妖怪ですが
こいつがひとたび実写になりますと・・・
100倍ウゼェ!!!
こいつ、マジで会いたくない・・・
私はかねてから
「実写版ねずみ男はスティーブ・ブシェミしかない」論者だったんですが
この大泉洋の怪演には、拍手を送らざるを得ません。
このキャラのまんまでタランティーノ映画に出てくれ!
今年の日本アカデミー助演男優賞は奴に決まりです。
原作ファンからしますと、脚本はユルいっちゃユルいんですが
この映画を見て、私は逆に
“腐っても鬼太郎”
ぶりに感動いたしました。
これだけイジっても、鬼太郎はあくまで鬼太郎。
水木しげる翁が作り上げた原作の世界観の強さを
力技で再認識させられました。
この希代の大天才と同時代を生きていることをあらためて神に感謝。
エンディングの“妖怪ディスコ”の身も心も凍りつく寒さと
井上真央のかわいさを拝むためだけでも劇場へ行く価値ありです!
↓私の一番のお気に入り妖怪“キジムナー”
今回の旅行先、昇仙峡の「影絵の森美術館」で水木しげる展を見まして
おみやげに買って来た絵はがきであります。
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