Mr.マリック、7年ぶりの新作。
アメリカの創世神話・ポカホンタス伝説を
奇跡のハンドパワーでどう料理したのでしょうか。
男二人に女一人、って設定は同監督の代表作『天国の日々』に似ています。
私はこの映画が大好きなので、どうしても比べて見ちゃったのですが
こういう寡作な監督ってのは
必然的に、毎回スタッフが変わることになるんですね。
それが吉と出ればいいのですが・・・
この作品で唯一オスカーにノミネートされた撮影を担当したのは
『赤い薔薇ソースの伝説』『天国の口、終わりの楽園』なんかを撮った
エマニュエル・ルベツキというメキシコ人。
確かに悪くない、悪くはないんですが
やはり『天国の日々』でネストール・アルメンドロスが見せた
圧倒的な映像美は望むべくもなく。
一番残念だったのがジェームス・ホーナーの音楽。
ハリウッドの娯楽大作には申し分のない作曲家なんですが
今回、テレンス・マリックの作風を意識しすぎて
あきらかに無理してました。聴いてて辛かったです。
対して『天国の日々』の音楽を担当したのは
映画音楽と言えばこの人!な御大エンニオ・モリコーネ。
これがまた、キャリア中最高じゃないかっつーくらいの
素晴らしいスコアを書いてるんですね。
やはり天才は違います。
前作『シン・レッド・ライン』から引き続き
極端に起伏のないストーリーの上に
詩的なモノローグが全編にかなり大量に散りばめられています。
これは苦手な人にはかなりつらいんじゃないでしょうか。
とまぁぶつくさオールドファンの愚痴を書きましたが
私はそれなりに楽しみました。
特に男優二人が良かったです。
コリン・ファレルの「八の字まゆげ」も暑苦しい味出してましたし
クリスチャン・ベイルの度を超した善人ぶりも私好みでした。
が、上映後一緒に見に行った女の子(デートではありませぬ)に
感想を聞いてみたところ・・・
「何じゃあのダメ男らはぁぁぁ!!!」
とブチきれています。
確かに言われてみると、この男二人、異常なほどの優柔不断。
好きになったら突進型のポカホンタスに比べ
一人でうじうじうじうじ悩んでばかりいて、結局何がしたいんだかわかりません。
こいつらにしっかり感情移入できた私はやっぱり
筋金入りのダメ男なんでしょうね・・・
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