カテゴリ:アート( 29 )

POLA美術館は建物もお庭も楽しめるんです
私がいま一番好きな日本の画家「奥村土牛」。
その展覧会が山種美術館で開催されています。
【開館50周年記念特別展】奥村土牛 −画業ひとすじ100年のあゆみ−
そして普段は撮影不可の館内で作品を撮影できる
ブロガー内覧会が開催されるということで応募して参加してきました♪
青い日記帳×山種美術館ブロガー内覧会
【開館50周年記念特別展】奥村土牛 −画業ひとすじ100年のあゆみ−

ふんわりとしているけれど、近づくと桜を丁寧に描かれていることに気がつきます。)
まず、青い日記帳Takさんからイベントを愉しむコツをお聞きし、
それから山崎妙子館長による作品の解説スタート。
土牛ファン歴はまだ数年だし、技術的なことや経歴などあまり知らないので、
一枚一枚、会場を移動しながら解説していただく贅沢な時間はとても勉強になりました。
面で表現することが多いけれど優しい輪郭線で描くこともあったこと、
見えたものをそのまま描くのではなく画面で再構築していること、
風景画ではセザンヌの影響を受けていること、
90歳を過ぎてもなお実直にいい絵を描くことに情熱を傾けていたこと、
どのお話も新鮮でした。
解説のあとは、自由に好きな絵の前で佇んだり写真を撮ったりする時間もたっぷり。
岩絵の具を多く使った作品は、近づいてじっくり見ていると
同じ黒でもキラキラしていたりざっくりした荒々しさを残していたりと新しい発見があります。

私はやはり動物の作品が好きです。
優しく伸びやかに、でも甘すぎず少し離れてゆっくり見て描いたような
眼差しを感じるんですよね。

会場には、奥村土牛の言葉も散りばめられているのですが
「花でも鳥でも私は格別の好き嫌いはない。なんでも美しいと思うし、可愛らしいと思う。」
そして、描く前にしみじみとした愛を感じれば、技巧が稚拙でもいい味わいのものが出来ると書かれていて、
深く納得しました。

92歳の時のスケッチには
「今日より日課として見るものを写生するようにする」とメモが。
代表作の多くが還暦後60歳を越えてからの作品だけど、
年齢を感じさせないものばかりというか、
それぞれの作品にはその当時の年齢が記載されているのだけど、びっくりします。

「芸術に完成はあり得ない。どこまで大きく未完成で終わるかだ」とおっしゃってた言葉通り、
おごることなくずっと精進し続け、自分の作風を固定することなく、
でも素直なまなざしで風景や人々や生き物を見続けていたことが会場全体から伝わってくるすばらしい展覧会でした。
ぜひ行ってみてください!
ボストン美術館所蔵「俺たちの国芳わたしの国貞」癒されるー
いまこのタイミングで観れてよかった:村上隆の五百羅漢図展@森美術館
家を担いで旅する美術家:村上慧さんの個展『移住を生活する1~182』@亀有Gallery Barco
去年11月、私は福井県敦賀のリノベーションした古民家を借りて
制作に没頭していた。
集落にはお年寄りが目立ち
人よりもトンビが多いのでは?というような場所。
ある朝、犬と散歩していたら白い家が歩いてきた。
はじめは「祭りの準備?」と思ってたけれど表札に「村上」。
気になりすぎて、思わず声をかけてしまったのが村上さんとの出会い。
その時のことはこちらのブログをどうぞ。
↓
不思議な出会い。家を担ぎながら家を描いて旅する美術家:村上慧さん@敦賀
手作りの家を担ぎ、全国を歩いて回り
着いた場所でフツーの家の絵を一枚描き
どこかのお家と交渉して軒先に家を置かせてもらって一泊。
私が会った時には、これから南へ向かうといってたけれど
宮崎まで行って、そうして彼の旅は終わり、
今回、個展を開催しているのだ。
『移住を生活する1~182』
会場の真ん中には「家」が置いてあり
向かって左側に泊まった場所の写真
右側にはその日に描いた家の絵。
(この写真と絵は、私があった敦賀のもの)
話してると、結構その旅の日々はつらいものも多かったみたいだけれど
並べた写真や作品からは潔さみたいなものが伝わってきて
私には気持ちがよかったな。
村上さん、会期中は、ずっと会場にいるみたい。
ただ作品を眺めるだけでなく、ぜひ村上さんと話してみて。
それも含めて楽しめる空間だと思うので。
4/29まで。
渋谷区民は金曜日無料だよ:いぬ・犬・ イヌ(松濤美術館)
今年は、日本の美術をメインに見ることにしている。
で行ってきたのが
松濤美術館で開催中の「いぬ・犬・イヌ」
埴輪に始まり、江戸時代~現代まで、犬を題材にした日本の作家の作品の展示。
全体的には地味な感じだったけれど、
またまた奥村土牛の作品に出会えて嬉しい♪
そしてどの作品からも「犬が好き」って思いが伝わって来る。
帰りにはどっさり画集を買ってしまった。
でも、毎週金曜日は渋谷区民は無料なんですよ!
知らなかったので、ラッキー。
サントリー美術館「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」展@東京ミッドタウン
打ち合わせ終了後、駆け込みで。
生誕三百年 同い年の天才絵師若冲と蕪村」展
東京ミッドタウンのサントリー美術館にて。
美術館って終了時間、早いよね。
会場に到着したのが、17:20ぐらいで
受付の方にも18時までだけど、いいですか?って聞かれ
ヘッドフォンレンタルコーナーも、もう片付け始めてたけど
「お時間の配分気をつけてご覧くださいね」って貸してくれた。
なので結構、早足で観て回る感じだったけれど
そのぶんお客さんが少なくってゆったり観れたよ。
若冲も蕪村も伸び伸びした筆さばきが気持ちいいなー。
ダイナミックで好きだなー。
特に大好きな若冲の「象と鯨図屏風」は、三回も戻って観に行っちゃった。
三回目は、終了の放送があったので急いで戻ったら
部屋に誰もいなくて独り占め。
いつまででも眺められるぐらい大好き!
白象群獣図は、4/22~の展示なので観れなかったので
もう一度行こうか悩み中。
でも会期の後半になると、きっと激混みだよね・・・。
みなさまもぜひ早めにどーぞ。
5/10までです。