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ドイツで試行錯誤中の、性の区別ない表記方法

英語でたとえば「teacher」は性別問わずどっちも使えるけど、ドイツ語の職業の名前ではたいてい「男なのか、女なのか」で変わる。たとえば、Lehrer (レーラー、男性の教師)、Lehrerin (レーラーリン、女性の教師)。「-in」がつくと女性です。英語でもたまに出てくる「-ess」みたいな感じか。

新聞などで従業員募集の広告を見ると、 たいていは男性形と女性形が並列されます。たとえば「社長」は「Geschäftsführer/in」というふうに書かれて、それは「Geschäftsführer(男性の社長) または Geschäftsführerin(女性の社長)」つまり性別問わずそのポストに就く人材を募集しているという意味です。

複数形の場合、それに -en が加わります。複数いて自然な「同僚」という単語にしましょう。たとえば Kollegin(女性の同僚)が複数になると Kolleginnen (女性の同僚たち)、Kollege (男性の同僚)が複数になると Kollegen(男性の同僚たち)になる。

最近の動きで、それを一つにまとめて表記しようという動きがあります。たとえば、この新聞記事のようにアステリスクを使う方法。

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この場合は「Autoren または Autorinnen」つまり「性を問わず作家たち」です。意外なアステリスクの用法があるもんだ。

性を問わず同僚たち」を表現するときに「Kolleg*innen」とする方法は「Gendersternchen」(ジェンダーのアステリスク)と呼ばれています。

ほかにも、「KollegInnen」と大文字のアイを途中に挟む方法、「Kolleg_innen」と書く方法などがあって、試行錯誤中です。ウェブで検索したら、いろいろ出てきてちょっとした混乱状態です。

書いた人が違うのか、一つの記事なのに項目によって大文字のアイを途中に挟む方法とアステリスクの方法とが混ざって使われていたり、ある学校のホームページで「性を問わず学生の皆さん」を表記したいのに 「SchülerInnen und Schüler」つまり「性を問わず学生と男子学生の皆さん」というふうになったりしてます。

新聞『Die Zeit』紙で組んだ特集では作家たちに意見をきいていますが、「Kolleg*innen」、「KollegInnen」、「Kolleg_innen」いずれの表記方法も評判が良くない。見た目的にダメすぎる、役所で使うような事務的な文章ならともかく著作物には使えないという意見が多いようです。








# by type_director | 2018-08-13 02:48 | Comments(0)
通りのリノベーション後も残る文字
私の住んでいる町の中心部の通りが、最近リノベーションされてきれいになりました。前から残っていた古い建物とか、その壁に残っていた文字とかがどうなっているのか、おそるおそる行ってみました。
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結果は、ほぼそのまま残っていて良かった! この手前の建物の少し傾いた木製のドアも、そのまま残っています。
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壁の文字も。
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この数字も良い。
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これは「大工のマイスター」と書いてある。上の絵は鉋か。
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パン屋さん。いまはパン屋さんは跡形もないけど、文字が残っています。
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1912年にリノベーションされたときに書いたと思われる文字です。1が面白い。
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# by type_director | 2018-08-06 05:46 | Comments(0)
VAG Rounded のアップデート版 Next 登場
ちょっと宣伝です。隠れたベストセラー、VAG Rounded(ブイ・エー・ジー・ラウンデッド)のアップデート版、VAG Rounded Next が出ました。

「隠れた」と書きましたが、じつはスーパーマーケットに行ったときによく見かけるフォントです。欧文書体では、昔は丸ゴシック体というのがそんなに流行っていなかったのですが、その時代からあったわけで、長い間かけて地味にけっこう深いところまで浸透しています。

スーパーマーケットに行ったら、すぐに VAG Rounded 使用例が見つかりました。ドイツでずっと前からあるヨーグルトのロゴ。
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そして、グミの Haribo。商品名にも会社名にも使っています。
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Haribo の定番のタグライン「Haribo は子供も大人も喜ばす」も VAG Rounded で組まれていて、上の写真の小さい白ヌキの「ERWACHSENE EBENSO」は、そのタグライン後半です。
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そして Haribo のパッケージで特徴的なのが、大きい文字には「ツヤ感」を入れること。
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Next ファミリーでは、これに似たツヤ感の入ったバリエーション「Shine」が新しく加わりました。あと、グミにはちょっと向かないかもしれませんがクッキー系で役立ちそうな「Rust」というバリエーションもあります。



# by type_director | 2018-08-01 13:54 | お知らせ | Comments(0)
怒鳴る!トランプ大統領
友人からのしらせで、こんな話題があることを知りました。
トランプ大統領のツイートについての、BBC Japan の記事
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4年前に私の ブログ記事 でも「大文字だけで組んだ言葉は、文章の中でそこだけ大声で怒鳴っているみたいに見えます」と書きました。

日本に出張するたびに、一流企業の英文でのパンフレットなどで会社名、商品名、人名や地名を大文字で組んでいる例を見て違和感を覚えます。企業に招かれての講演でも、この話題は必ず入れて、みっともないから止めた方が良いですよと言います。

こんど、大文字でなにか書くたびに、音読してその部分だけトランプ大統領の声で大声で読んでみると、どんな印象のメッセージになるかがわかっていいかもしれません。




# by type_director | 2018-07-26 15:14 | Comments(0)
遊園地のフォント

今週は、ドイツのルール地方の町、Essen (エッセン)に行ってました。

昨年に引き続きデザイン賞 Red Dot Award のコンペティション審査員として招待され、今回が二回目の参加になります。私はタイポグラフィとポスター等の部門の審査を、ブラジルからとドイツのもう一人の審査員とともに担当。

こちらが審査会場入り口。中は非公開なので、写真はここまで。

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世界中から数十名の審査員が集まっていたホテルの目の前の広場には、移動式の遊園地がありました。審査の日は朝8時台から始まり、昼食も会場でケータリングの食事、審査後の夕食会は夜遅くまでかかるのでホテルに到着するのは深夜12時前後です。なので、遊園地が実際に動いているのをあまり見ていない。

これは初日にホテルに到着するときに見た風景。

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審査を終えて最終日、朝7時に遊園地を一回りしてきました。

とうぜん全部閉まっていますが、書体を見るにはちょうどいい。

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遊園地や夏祭りの屋台などでおなじみなのが Cooper Black((クーパー・ブラック)。

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Balloon(バルーン) Extra Bold。

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そしてこの遊園地で使用率が高かったのが Revue(レビュー)です。インスタントレタリング時代の1970年代80年代にものすごく流行ってました。

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そして、この遊園地の会場につながる道路には、こんなふうに3台のトラックが近い距離で互い違いに置いてある。ここと反対側のもうホテル側の出入り口の道路もそうでした。

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ホテルから審査員会場に専用の車で向かうときにこの狭い道をゆっくり蛇行して走るので、トラック邪魔だなーなんて思っていましたが、運転手さんに説明されてわかりました。ここ数年ドイツでもフランスでも起きている、祭りの会場にトラックで突っ込むというテロの対策で、車がスピードを出して進入できないようにしているのだそうです。

お祭りも、手放しでは楽しめないということなのか。ちょっと複雑な気持ちでした。







# by type_director | 2018-07-22 11:03 | Comments(0)