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TypeTalks 第42回は「ヨアヒムの漢韓観(かん・かん・かん) ヨーロッパ人の目から見たアジア圏の欧文書体デザイン」
第42回の TypeTalksは、ドイツ出身のデザイナーで、現在は講師として韓国で書体デザインを教えているヨアヒム・ミュラー・ランセイさんが登壇します。

ヨアヒムさんは Shuriken Boy や2011年サッカーの女子ワールドカップで使われた Flood などの欧文書体もつくっていますが、日本語書体デザインでモリサワや ATypI 主催の書体コンテストで受賞を重ねるなど、洋の東西を問わず活躍するデザイナーです。

いま住んでいる韓国ではアン・サン・スー氏の韓国語書体に添える欧文書体デザインも制作するなど、ますます活躍の場を広げるヨアヒムさんに、西洋の文字と東洋の文字の話を日本語でしていただきます。私もドイツから参加します。

いつもどおり、皆さんからの質問も大歓迎です。

2018年1月27日(土)18:00から、東京・青山の青山ブックセンターで。
詳細と申し込みは こちら







by type_director | 2017-12-30 06:40 | お知らせ | Comments(0)
伝統とモダン
ちょっと冬休みをとってドイツでのんびりしています。ぶらぶらと街を歩いて、自然食品のお店のカフェに入って一休み。

黒板にきれいに書かれたメニューです。
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たしかにきれいではあるけれど、いまこれだと、ちょっと硬めの感じもします。

こないだ日本で「いま流行のフォントは」という質問をいただいて、見出しでテクスチャーの面白さで見せるならと前置きした上で紹介したのがこれ、Thirsty Rough Script です。だいぶ前から使われているので、とっくに知っているという人も多いはず。それで組んだ本の表紙も発見。
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「Bake」部分です。ファミリーのなかのバラエティが豊富でボソボソ感も3種類から選べるし、影もつけられる。ちなみにその下の「& THE CITY」部分は Trend Rough Sans One に見えます。ラフなテクスチャーでそろえたんでしょうか。

これは、老舗の高級デリカテッセンのお店が始めたケータリングサービスのカタログ。真ん中の、細長いサンセリフ体に見えるのは、正確に言うとサンセリフっぽい手書き風書体 Borden Light 。
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左上の、緑色の丸に書かれている言葉は「伝統とモダンとの出会い」。「伝統」の部分を Snell Roundhand Script、「モダン」の部分を Borden Light で組んでいます。堅苦しくない、ちょっと崩した感じがモダンだということですね。

本屋に立ち寄ったときに、手書きレタリングの本が何種類も出ていることに気がつきました。けっこう売れているらしい。ぱっと見ただけでもこのコーナーで平積みになっていたのは8種類くらいあった。
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ネットで「Hand Lettering」で検索すると、ドイツ語だけでも軽く20冊くらいはこの手のレタリング本が出てきます。しかも著者は(名前から判断して)ほとんどが女性。

気になったので一冊買ってみました。この写真に写っているのが著者のタニヤさんらしい。
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「カリグラフィ」という言葉も出てくるけど、やはりトップに来るキーワードは「Hand Lettering」というところを見ると、ドイツではレタリング流行ってきてますね。

この本の中では「クラシックなアルファベット」と「モダンなアルファベット」の比較の見開きのページがあって、「クラシック」な方は薄いピンクのガイドラインが引いてあってその中にきちんと収まった書体、いっぽう「モダン」はガイドライン無しで並び線も揃えず書いてあって、説明も「パーフェクトでないところが魅力」とあった。

「モダン」という言葉の意味はその時代で変わる。だからモダンなわけですね。








by type_director | 2017-12-28 15:10 | Comments(0)
Typetalks分科会『欧文組版のABC』第8期「基礎から応用まで」

人気の高い講座の受講者募集が始まりました。

髙岡昌生さんがていねいに解説する欧文組版の基礎。対象は幅広く、解説文に「専門教育を受けていなくても、経験が浅くても大丈夫です。」とあるとおりです。知識の詰め込みでなく、考え方を学ぶから、自信を持って欧文を扱えるようになります。

会場は、東京・青山の青山ブックセンター。

詳細とお申し込みは こちら









by type_director | 2017-12-10 14:21 | お知らせ | Comments(0)
日本、ドイツ、DIN Next

先週のきょう、つまり11月26日は、日本にいて東京大学の駒場祭に出ていました。

クリエイティブディレクターの永井一史氏との対談、という大役をおおせつかり、初顔合わせだし私なんかでつとまるのかとドキドキしながら当日早めに会場に向かい、打ち合わせの予定が9時だったのに8時半にはもう到着していました。

そして永井氏が到着、対談の人選をしたデザイン概論の講師である保田氏の案内で、今回の対談のきっかけとなった「デザイン概論」の展示をはじめ、会場である駒場キャンパスの建物をぐるっと見せていただいたときに、あれ、DIN Next(ディン・ネクスト)を使ってくれているな、と気がついた。

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段取りがすべて終わって控え室でスタンバイしているときに、永井一史さんからこの建物のサインを担当されたことをうかがったので、「DIN Next は私がつくったんです」と言ったら永井さんもビックリ、まさか対談の相手である私がそんなところでつながっていたとはご存じなく、そして講師の保田氏もそのことはまったく知らずに人選したのこと。

永井さんにそのあと、なんで DIN Next なんですか、とさらにうかがったところ、ちょっとだけ角を丸くしてあるところが目に優しいという点にちゃーんと気づいていただいてました。私としても、DIN Next が会場のサイン用の書体として選ばれたのは当然嬉しいわけですが、知り合いだとかそういう理由でなく、純粋に永井氏の審美眼にかなって選ばれたたと知ってガッツポーズです。
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対談途中に永井氏が、当日会場の控え室でのこのビックリ話をしてくださったので、文字をつくる仕事、それを使ってロゴのデザインやサインシステムに利用してくれる仕事のことがとてもわかりやすく説明できたと思います。

「デザイン」という言葉から「奇抜な、アート的なもの」を連想されたとしたらそうではなくもっと身近なものなんですよ、という話を会場でしました。たとえばこのエレベーターホールの数字が普通にわかりやすくて、それがちゃんとわかりやすく掲示されているから皆さんが会場に苦労せずにたどり着ける。目立たなくとも日常に普通に機能しているのがデザインなんですよ、という話ができました。

まさに、この会場でこの人選でしか起こりえなかった特別な話になった。会場に来ていただいた方々にも実感を持ってもらえたと思います。そしてさらにビックリなのが、対談のあとの懇親会での別の出会い。デザイナーでないのに DIN Next を趣味で買って使っている人が挨拶してくれました!もう感激です。


そしてその対談の翌日、ドイツに戻ってきました。街はクリスマス一色です。昨日行った、あるショッピングモールで。

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モールの中にあった携帯の充電スポット。Yello というエネルギー供給会社が使っているのは DIN Next Rounded つまり DIN Next の丸ゴシック版です。

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小文字 a の形がキュートです。これは意図的に DIN Next 角ゴシック版とは大きく変えた部分です。


帰り際に、同じモールの本屋に立ち寄ったときに、日本でもちょっと話題になった『サピエンス全史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリの新刊が出ていました。ここでも DIN Next です。青い文字の部分が DIN Next Light

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まさにこの一週間は、DIN Next の一週間でした。


あ、ちなみに駒場祭の公式フォントは、たづがね角ゴシック でした。

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良いものをつくれば使っていただけるんだな、この一週間、それを実感できました。






by type_director | 2017-12-03 09:31 | Comments(0)