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カテゴリ:講演やコンファレンスの記録( 16 )
アメリカの TypeCon コンファレンス
ロスアンゼルスからの更新です。TypeCon というコンファレンスのため、8月18日から出張で来ています。

到着したその日の午後は、社長と一緒にホテルから30分くらいかけてビバリーヒルズ地区のブランドショップが建ち並ぶロデオ・ドライブまで歩きました。飛行機の中でほとんど寝ないで仕事をしていたので、30度の気温と強い日差しで目がくらみかけた。途中の店でチョコレートチップクッキーと水で元気を取り戻す。
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この一角だけ、ヨーロッパ風の雰囲気を出そうとしているのが分かります。文字を見て歩くのが目的でしたが、控えめにおさえてあるので、いまひとつ面白味がありません。
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次の日、19日は夕方のオープニングパーティまで時間があったので、社長も含めてライノタイプチーム4人全員でサンタモニカビーチでのんびり。
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水難救助の監視小屋。
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これは桟橋の上にある店、後ろに見えるのはちょっとした遊園地。やっぱりこういうゴチャゴチャした看板のほうが面白い。
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「HARBOR GRILL」と太い字で組まれている部分は、 Neuland (ノイラントまたはノイランド)です。今年の 6月の記事 でも紹介したけど、手作り感がある。

そのあとベニス・ビーチまで歩きました。これは手書きの看板。アメリカっぽいな−。
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オープニングパーティのあとはさすがに疲れてベットに直行。コンファレンスには昨日8月20日からフルに参加して講演を聴いてます。昨日のテーマは「デイズニーランドのタイポグラフィ」「理想的イタリックについて」「アラビア文字とダンス」「インドの書体デザイン事情」などなど。

夕食後にブラジルからの参加者3人と話をしました。私が数年前にブラジルに行って講演したときもそこに来ていた人たちで、うち二人は学校でも教えている。彼らは目を輝かせて、「勉強して得たものを国に帰ってみんなに伝えるんだ!」と言っていました。

彼らはお金を切り詰めてなんとか TypeCon に参加しています。コンファレンス主催者もその辺の事情は考えていて低所得の国からの参加は割引になるそうですが、「ブラジルでの収入でアメリカのホテルに5日間いるのは厳しいよ。9月にある別のコンファレンス ATypI(エイ・タイプ・アイ)のほうはあきらめた」とも言っていました。こういう人たちがこれからのブラジルの土壌をつくるんですよね。

海外でのコンファレンスに日本からの参加者がないのはちょっとさびしい気がする。日本のデザイナーさん忙しいですよね、でもなんとか来てほしい。ゼッタイ損はしません。
by type_director | 2010-08-21 07:40 | 講演やコンファレンスの記録 | Comments(2)
TypeCon のようす
読者の rumico23 さんから良い反応が返ってきました。ここで調子に乗って、もうひとつだけ TypeCon の記事を。これでコンファレンスの雰囲気がつかめるんじゃないかと思います。

参加者に配られるバッジ、そしてバッグ。中に各フォントメーカーのカタログなどがどっさり入ってきます。
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これは今回会場になったホテル。この中の大ホールや会議室を借りて4日間ぶっとおしでタイプづけです。参加者もたいていは同じホテルに泊まります。
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コンファレンスの中身はいろいろ。午前一回、午後一回、30分のコーヒーブレイクが入ります。昼食は1時間半くらいだったか。とにかく休憩が多いから気楽です。講演だってぜんぶ見なきゃいけないわけじゃない。興味がないテーマの場合は、外に出て買い物しても街のレタリングを見てもいいわけです。自分のフォントを持ってきていろんな人に意見を聞く、というのも手です。私はそれを90年代にやってました。だから人にも勧めました。とにかく、「義務」でなくて自分の好きなように楽しんで、ひとつでもなにか発見があればいいんです。

コンファレンスにパーティはつきもの。私は自分の講演の準備とかあったので、最後の日にしか行かなかった。これはホテルからパーティ会場に向かうのにチャーターしたスクールバス。
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後ろはこうなってます。
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これを撮っているところを、後ろからジョン・ベリーに撮られた。今回のバッグの中に、ジョンの書いた小冊子が2冊入っていて、正しい引用符の使い方とかいろいろ初心者向けの解説が書かれていた。これは良いなと思った。

バスに乗ったら冷房が効き過ぎで寒い!冷風を避けようと一番後ろのクーラーの真下の席に座る。あとから来た人に「学校ではトラブルメーカーはいつも一番後ろに座るんだよねー(笑)」などと軽口をたたかれながら30分かけて到着したパーティ会場はこんなふう。なにこれ? 住宅街の普通のお店、と思ったら...
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中はこんなふうでした。昔の看板が取り外されたのが飾りとして置いてある。タイポマニアの心をくすぐる、こういうところを選ぶわけです。実際この入り口でジョン・ダウナーが「この書体はどこそこのアレに似ている...」とブツブツ言い始めた。
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パーティが始まって、あとは10時半まで他の参加者とおしゃべりです。
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なんかアメリカってなんでも量がスゴイ。
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そういうスケール感の違いとか、冗談の受け答えとか、気楽な雰囲気とかひっくるめて味わえるところがイイんです。
TypeCon の話だけで4回も書いちゃいました。きりがないのでこのへんで...
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by type_director | 2009-07-28 19:36 | 講演やコンファレンスの記録 | Comments(4)
TypeCon で書体批評とプレゼンテーション
さて、私はレタリング観察ツアーに行くのが目的だったわけでなく、仕事で行っているわけで、出番はちゃんとこなしてきました。今回は二つ。恒例の「書体批評」が18日、プレゼンテーションが19日。

18日土曜日、朝6時15分に墓地に向かって出かけていって、戻ってきたのが10時半くらい。コンファレンスの講義をしっかり聴いて、12時半くらいから別室に行って、カーターさん、ダウナーさん、そして今回特別ゲストのウンガーさんと軽い打ち合わせをしながら待つ。これはダウナーさんがいつも手書きで描いてくる「書体批評」の呼びかけポスター。逆光で上手く撮れませんでした。
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参加者が持ち寄った書体のレベルはかなり高いです。カーターさん、ダウナーさん、ウンガーさんと私がそれぞれ思い思いのアドバイスをします。1時間半があっという間に終わりました。

19日は、フルティガーさんとの共同制作で14ヶ月を費やして完成にこぎ着けた新しいファミリー、あの定番書体 Frutiger を全面的に改刻した Neue Frutiger(ノイエ・フルティガー)の制作時のエピソードを写真で見せるプレゼンテーションで大きな拍手をいただきました。話がうまかったというわけでなく、フルティガーさんが元気そうに仕事をしている姿を見てみんな拍手したんだと思います。
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この書体については、数日中に日本語での告知があります。その時はまたここに載せる予定ですが、待てないという方はしばらくの間 こちらの英語のサイトで、どんなふうかご覧ください。

私のプレゼンテーションでは、笑えるエピソードを三つ入れました。アメリカでのコンファレンスで楽しいのは、そういうときにちゃんとバカウケしてくれること。それでも私は気が小さいのでプレゼンテーションの前に緊張しちゃうんですけどね。あとは気楽にいろんな人と話ができること。友達に会いに行く、みたいな感じです。

毎回つらいのは、会場(毎回開催の場所が違っても)の冷房が私には効きすぎなことです。私は会場の一番後ろのすみっこの椅子のないところに立って、寒くなったら人の邪魔にならないように廊下に行って熱いお茶をとってきては聴いていたんですが、パネルディスカッションの前にそうしていたら主催者の一人ケントさんに壇上から「アキラ、もっとこっちに来なよ、次のはスライドがないから!」と言われました。聴く方も自由に部屋を出入りできるし、主催者も聴く側も友達みたいな、そんな気さくなコンファレンスなんです。

今回、2年ぶりにカーターさんと会ったので、「マシュー聞いた?」と声をかけて、サントリーさんとキリンさんとが統合に向けた話し合いが進んでいるらしいことを話しました。サントリーさんのロゴでは、カーターさんと微力ながら私とが関わっているので。日本が大好きなカーターさんは「これでまたロゴの話がきてくれるといいんだけどね!」と笑っていました。
by type_director | 2009-07-23 13:18 | 講演やコンファレンスの記録 | Comments(0)
TypeCon レタリング観察ツアー 2日目
2日目、7月18日はアトランタ中心部から近いオークランド墓地をグラフィックデザイナーのアリソンさんの案内でまわる「墓地のレタリング観察」。

朝7時半に現地集合ということで、土曜日だし電車の本数が少ないだろうと同僚のオトマーと私がホテルを出たのが朝6時15分。まだ夜が明けてない。
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7時15分には墓地に到着。このオークランド墓地の目玉は「タイポグラフィのセクションがある」(!)でしたが、やはり朝早いのがきつかったのか、参加者は3人でした。
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でも、お墓のレタリングは非常に興味深いものがあって、またアリソンさんの説明も丁寧で実によかった。これがその「タイポグラフィのセクション」です。1914年に建てられたお墓だそうで、当時と今とでは「タイポグラフィ」に対する概念が少し違っています。ここに眠っているのはアトランタのタイポグラフィ組合の人たち、主に新聞社などで働いた植字工たちで、小さい板状のがその人たちのお墓です。28基あるそうです。
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by type_director | 2009-07-22 17:04 | 講演やコンファレンスの記録 | Comments(0)
TypeCon レタリング観察ツアー 1日目
アメリカのアトランタで開かれた TypeCon のなかの、レタリング観察ツアーに2日間連続で参加してきました。1日目は7月17日、アトランタはドイツより6時間遅くて、ちょうど時差ぼけとタイミングがあって朝7時15分集合でも全然問題なかった。何でこんなに早いのかというと、日中の猛暑を避けるため。実際この日の午後は、ほぼ日本の真夏状態で気温(体感)33度、湿度が高かったから正解でしょう。あと、10時半にホテルに戻って解散なので、せっかくの盛りだくさんのコンファレンスの講義を聴きたい人にも好都合な時間設定です。

この日は約15人が参加、ホテルのロビーで集合してからポール・ショーさんの案内で電車に乗って街の中心部まで行き、あれこれ見て歩きました。真ん中の、赤いシャツでバッグを二つたすき掛けにしている人がショーさん。
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やっぱり15人がぞろぞろと歩いて、街の看板を見あげてガヤガヤ言いながら写真を撮っているというのは、一般の人から見てかなりヘンなんでしょうね。
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このビルの文字を見ながら「このMってなんか狭くない?(参加者)」「Eの横棒の位置が上すぎで短いんじゃない?(別の参加者)」「これは19世紀のアール・ヌーボーの影響でそうなっているんだ。今見るとヘンだけど、当時はそういうバランスが普通だったんだね(ショー)」なんて話している途中、このオフィスにいる人が、上の窓のブラインドの隙間からこっちを見て携帯電話で「ヘンな集団」の写真を撮ってた。
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ただのマンホールに群がって写真を撮りまくる15人...
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GAP Co の G が良い味出してます。
別のマンホールに夢中になっているうちに私と他の数人は取り残され気味になる。
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そのなかにうちの社長もいましたよ。

この改装中のナイトクラブで追いつく。
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ホテルに戻るために電車に乗ります。「こういった公共交通機関のサインで Times Roman はちょっと珍しいねー」「サンセリフ体が普通だよね−」なんて話しながら。
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by type_director | 2009-07-22 14:35 | 講演やコンファレンスの記録 | Comments(1)
中国の珠海で講演
北京師範大学珠海分校国際コミュニケーションデザイン学院のお招きで、日本から中国の珠海へ。
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3月3日、朝10時から北京師範大学珠海分校内のスタジオで書体デザインについてのインタビューのビデオ収録。30分以上は話したと思う。陳さんの質問が良く、いい内容の話ができました。左が質問を読む陳さん。
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とにかく学校が大きい。これは学内を走る電気自動車。そうでないと歩いて20分くらいかかりそうです。この後ろに見える建物の中で、19時から講演しました。19時から22時くらいまでという時間の設定もスゴイ。
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400人収容という講堂にどんどん学生が入ってくる。
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この写真を撮ったあとさらに30人くらい入ってきて、始めるときには立ち見の人も数人いた。まずは北京師範大学珠海分校国際コミュニケーションデザイン学院の名誉教授に選ばれたということで、セレモニーがあって証書をいただきました。渡してくれた副院長の張先生によると「アジア人で欧文書体デザイン界の第一線に立っているということが評価された」ということです。
講演は1時間45分くらいしゃべって質疑応答に切り替え、10くらいの質問に答える。くだけた感じで、笑いも交えて話ができた。ローマン体大文字のデモンストレーションでも学生の反応も良かった。ポイントは、「文字の成り立ちはゴタゴタ言わずに書いてみれば分かる」です。「日本人でも中国人でもヨーロッパ人でも関係ないよ」とも言いました。

終わったあとでサイン攻めにあって30分くらいはこんな状態で、ハンカチで汗を拭きながらサインしてました。日本語を話す女子学生から「コバヤシセンセ、ニンキ!」と言われました。この写真は翌日に学校からいただいたもの。真ん中の奥の頭が私だと思います。
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by type_director | 2009-03-07 17:11 | 講演やコンファレンスの記録 | Comments(0)