エキサイトイズム エキサイト(シンプル版) | エキサイトイズム | サイトマップ
カテゴリ:未分類( 478 )
1967年製のバス
うちの街に、1967年製のバスの特別運行があったので行ってきました。二週間前から新聞で告知があったのに、朝早いのと雨のせいか、私と息子以外はバスを待ち構えている人は誰もいませんでした。
e0175918_17553461.jpg
Büssing (ビュッシング)社製1967年 Präfekt (プレフェクト)。車体側面中央の四角形の中に書いてあるのは「MTV」で、Main-Taunus-Verkehrsgesellschaft の略です。
e0175918_17562155.jpg
車体側面後方のスローガン「Wir bringen Sie ans Ziel」(あなたを目的地までお連れします)は今でも使われています。
e0175918_22073564.jpg
e0175918_22040964.jpg

Büssing の2文字目の Ü がきれいに収まっています。Gの形がいいです。
e0175918_18042318.jpg
中にも入れてもらえました。
e0175918_17561150.jpg










by type_director | 2019-09-08 17:52 | Comments(0)
グドルンさんの書体を使ったチーズのパッケージ

7月の最初の週と最後の週にはドイツは40度を超える暑さで、しばらく落ち着いたと思ったら8月最後の一週間も晴れて暑い日が続きました。その暑さのピークの間、ちょうど良い気候のときに、グドルン・ツァップ・フォン・ヘッセさんのお宅に伺って、庭でお茶をいただいてきました。

前回の訪問が4月だったのでだいぶ間が空いてしまい、この4ヶ月間にあった私の中国と日本の出張の話もしましたが、最近スーパーマーケットで見つけたこのチーズにグドルンさんの書体 Christiana が使われていたので、二つ買ってグドルンさんに差し上げたら、とても喜んでくださいました。

e0175918_14330409.jpg

お茶の合間に何度も手にとってニコニコ顔で眺めて「よく見つけたねえ」とおっしゃっていましたが、私が見つけたのでなく、この「Q」の字のほうから私の目に飛び込んできて、素通りできなかったのです!と言いました。

「Quäse」の読みは「クヴェーゼ」と書くと近いと思います。Quark=クヴァルク(ヨーグルトのような何か)からつくったKäse=ケーゼ(ドイツ語でチーズのこと)で、脂肪分が少なくて味も淡白、私は杏子のジャムといっしょにいただいたらおいしかったので、グドルンさんにもそうお伝えしました。

以来、このチーズは食べ続けていてうちでは切らしたことがありません。香りがややきついので、口が止められる容器を二重にして冷蔵庫で保存しています。



by type_director | 2019-09-01 07:32 | Comments(0)
戦争と文字の話二つ

数年前から、毎年この時期になると読んでいるのが大岡昇平の『俘虜記』です。今年も、おととい読み終わりました。

『俘虜記』は、第二次大戦末期に召集されてフィリピンの戦線に送られた大岡本人の従軍体験をつづったもので、マラリアにかかって体力の衰えきった著者が、米軍の攻撃によってちりぢりとなった部隊から取り残される形ではぐれてしまいます。生死の間をさまよいながら山間を彷徨するうちに気を失って米軍の俘虜となるまでの体験と、俘虜となってからの自分自身や他の俘虜に対する観察が鋭く乾いた文体で書かれています。

そのなかで、ドイツの俘虜と出会う場面があります。大岡は英語を流暢に話したため収容所で通訳をすることになりますが、あるときドイツの潜水艦の乗組員だった俘虜フリッツがやってきて、多少のドイツ語も話せた大岡は、「俘虜のうちにドイツ語を思い出しておくのも悪くないと考え」て、米軍の収容所長の許可を得てそのフリッツの収容された小屋に1日1時間だけ会いに行きます。

フリッツから書いてもらったシラーの詩を見せられた大岡は「彼はゴシックで綴ったので、二十年全然この外国語から離れた私には読めなかった」と書いています。ここでの「ゴシック」は、日本でのいわゆる「角ゴシック体」(サンセリフ体)ではなく、英語で言う「Gothic」、たぶん私が以前 この記事 で書いたようなゴシック体の筆記体だったために読みにくかったと思われます。


私の家族も太平洋戦争とは無縁ではありませんでした。

私の父は五人きょうだいの末っ子でしたが、長男から三男までは出征して、三男の常(ひさし)は消息不明で戻っていません。私が小学生の時から高校卒業までのあいだ住んでいた狭い家の床の間にいつもかけてあったのは、その常が14歳の時に書いたりっぱな楷書体の掛け軸でした。14歳が書いたと思えないような凜とした線で、見るたびに背筋が伸びるような気になりましたし、今でもその線をありありと思い浮かべることができます。

私は子供ながらに、毎日それを見て文字の力というものを感じ取っていたのかもしれません。

体格検査で不合格となって召集されず終戦を迎えた末っ子の父は、新潟の中心部、古町(ふるまち)近くのカトリック教会にやってきた進駐軍のジープの排気ガスの匂いが好きで、いつもジープが通るのを楽しみにしていたそうです。そんな能天気なところも私は受け継いでいるんでしょう。


by type_director | 2019-08-15 03:47 | Comments(2)
建物のファサードの文字
今年の夏にヨーロッパ各地を回って集めたものから、建物のファサードに、レリーフ状になって建物とほぼ一体化している文字のコレクションです。板状のものでないから「看板」とはちょっと違うような気がします。

これは郵便馬車の絵。外壁に塗料で描いたものは少しずつ色が薄くなったり剥げてきたりするのですが、こういうレリーフ状のものは鮮やかなまま残っているものが多いです。
e0175918_03012250.jpg
旅行代理店。ちゃんと立体になっているのが分かります。
e0175918_14092422.jpg
e0175918_03241163.jpg


ドイツで。ライン河沿いのワイン酒場。下の行最初の単語は「Weinstube」です。
e0175918_14082752.jpg


オランダのビール醸造所。

e0175918_14204104.jpg
e0175918_03550635.jpg

オランダのホテル。レリーフというのかどうか知りませんが、外壁を少しだけ削り取ったところに白い色をのせています。
e0175918_03395833.jpg
これもオランダです。
e0175918_14082723.jpg
オランダのマーストリヒトの中心部にあるファッションのお店です。
e0175918_03482343.jpg








by type_director | 2019-08-11 14:07 | Comments(0)
変わり種の歩行者用信号
ちょっと前の この記事 で、フランクフルトの多様性の信号について書きました。今回は、Friedberg という町に、エルヴィス・プレスリーの信号があるというので行ってみた。

ずっと前にうちの家族で一度来たことがある町で、このお城があることで有名です。
e0175918_04092903.jpg
e0175918_04092952.jpg
この町の真ん中にあるこの広場の名前は「エルヴィス・プレスリー広場」。

e0175918_04142335.jpg
今から60年前の1958年から59年にかけて、エルヴィスがこの町で兵役をつとめていたからです。そのときの記録写真がこの広場とか町の博物館とかに飾られています。
e0175918_04094586.jpg
そして信号がこれです。
e0175918_04085784.jpg
e0175918_04102338.jpg
地元の新聞によれば、警察の許可も取っているらしい。




by type_director | 2019-07-28 03:49 | Comments(0)
『欧文組版 タイポグラフィの基礎とマナー』増補改訂版
著者の髙岡昌生さんから、増補改訂版となって出たばかりの『欧文組版 タイポグラフィの基礎とマナー』が届きました。柔らかな薄クリーム色のカバー。
e0175918_17130898.jpg

わかりやすく、答えを導くように語りかけるような文章はそのままで、とても落ち着いて読むことができます。

今回の出版にあたって新しく加えられた「日本語版から英語版を作るさいの注意点」も、まさに時流に合っていて、日本語と英語の二か国語表記が爆発的に増えつつあるこの時代に必要な注意が書かれています。日英二か国語の会社案内やパンフレット等の制作に関わる人すべてに、この項目は必読です。

出版元の烏有書林は、2月にこの新項目の編集作業のことを「著者の伝えたいことが多すぎてカオス状態だったけど、なんとか整理がついてきた。でももう一山越えねば」と書いているくらいで、本当にいま必要なことが、何度も度も練りなおして簡潔にまとめられた状態でつまっています。

たくさんの人に繰り返し読んで欲しいです。






by type_director | 2019-07-14 14:01 | Comments(0)
多様性の時代の信号

月末にはベルリンに出張に行っていました。ベルリンの街の歩行者用信号で有名なのがこの帽子をかぶった人型 Ampelmann(アンペルマン)または Ampelmännchen (アンペルメンヒェン)で、土産物のモチーフになっているくらいです。

e0175918_15474740.jpg


週末にフランクフルトで見たのは、この Ampelpärchen(アンペルぺアーヒェン)つまりペアになった人型です。

e0175918_16074970.jpg

男性二人が肩を組んで、女性二人が手をつないで信号待ち。よく見ると女性のペアのそれぞれにはハート。

e0175918_16163787.jpg

青になったら男性同士が手を繋いで歩きます。ハートも出て、歩き方も楽しそうです。





by type_director | 2019-06-03 15:43 | Comments(2)
フランクフルトのレーマー広場近くで見た文字

週末に、フランクフルトのレーマー広場に行ってきました。見えている建物はフランクフルト市庁舎です。広場では、警察と消防のイベントをしていました。

e0175918_13463519.jpg

通りを入ってフランクフルト大聖堂に向かう途中の路地は長いこと工事中でした。工事中にも地下鉄駅に来てこの記事を書きました。

当時はまだ駅も未完成で、構内に工事用の資材などが置かれている状態でしたが、今回、駅も地上部分も新しくなっていました。新しいと言っても、レーマー広場や大聖堂に合った雰囲気です。

e0175918_13193053.jpg

Dom/Römer(ドーム/レーマー)地下鉄入口。

e0175918_13273607.jpg
この装飾、「U」は地下鉄、「D」は Dom =大聖堂、「R」は Römer =レーマーを意味していると思います。
e0175918_13273549.jpg

フランクフルト大聖堂。

e0175918_13192946.jpg

お店も立ち並んでいますが、あまり派手な装飾の看板は出さず、伝統的なスタイルの建築物に上手く調和しています。

e0175918_13193065.jpg
e0175918_16284808.jpg
ここでロゴとして使われているフォントは Fette Gotisch(フェッテ・ゴーティッシュ)です。ドイツ語で「太いゴシック体」という意味です。ここで言う「ゴシック体」はこの手のいわゆる「ドイツ文字」のこと。なので、日本で言う「角ゴシック体」は「sans serif(サンセリフ)」と呼ぶと紛らわしくないです。

奥にある薬局もドイツ文字を使っています。

e0175918_13435444.jpg



by type_director | 2019-06-03 05:18 | Comments(0)
日帰りでフランスに買い物へ

中国からドイツに戻ってきて、ずっと雨か曇りの寒い日が続いていました。だいたい朝の気温8度、最高気温が13度でしたが、きょう晴れて暖かくなったのでフランスへ車で買い物に行ってきました。

花が咲いているのをドイツでこんなふうに凍えずに見ていられるのは今年初めて。後ろに木組みの建物が見えますが、ここはフランスです。

e0175918_04410173.jpg

ドイツとフランスとの国境。EUになってからは国境の検問・税関業務は廃止になったのですが、税関だった建物はこんなふうに残っていて、ここは博物館になっているようです。

e0175918_04414677.jpg

その旧税関の反対側にあった、フランスの道路の速度制限の標識。

e0175918_03111965.jpg

おおざっぱに市街地の制限時速50km、それ以外は時速 80km、高速道路は時速130kmというのがわかりやすく、数字以外の文字情報は入れずに表現しています。


フランスに行ったのは、スーパーマーケットでフランスの食料品をたくさん買いたかったから。スーパーマーケットの駐車場のサインが柔らかくほっこりするデザインでした。

e0175918_03101660.jpg

家族用の駐車スペースも、どこか気持ちが和むような。

e0175918_03110947.jpg

帰りは、買い物をしたフランスの町 Seltz からドイツへの最短距離ということで、ライン川を渡るフェリーに乗ってドイツに戻ります。15分くらい待って乗りました。

e0175918_04414713.jpg

フェリーは一度に車6台しか乗れないので、私たちの4台くらい後ろの車は待つのを諦めて引き返していました。

フェリーの上から船着場を見たところ。

e0175918_03133470.jpg

ドイツの時速制限はこうなってました。市街地でない場所のスピードが違うところがドイツらしい。

e0175918_04414696.jpg
もちろん細かいところを見れば市街地の絵柄や数字のデザインが違うことがわかりますが、基本的に同じことがらについての情報だと一目でわかります。

自分にご褒美でチョコレートも買いました。フランスに行ったらやっぱりチョコレート買わないと。

このラベルの書体の名前も、ずばり French Script です。

e0175918_04424177.jpg
e0175918_03254307.jpg




by type_director | 2019-05-19 04:40 | Comments(0)
特別な展覧会

4月14日は、ドイツとフランスとの国境近くの Homburg という町のギャラリーで開かれた特別なカリグラフィーの展覧会の初日でした。前日に別の用事でフランスに行っていたので、オープニングのセレモニーには間に合いませんでしたが、フランスを6時間走ってとにかく初日のうちにたどりつきました。

e0175918_06343676.jpg
e0175918_06343520.jpg

なにが特別かというとグドルン・ツァップ・フォン・ヘッセさん(101歳)とヘルムート・マタイスさん(101歳)との、カリグラフィーと書体デザインの両方の創作活動を同時に見られるという、すごい企画だからです。すぐ上の写真で使われているのは、グドルンさんの Hesse Antiqua です。

e0175918_06400279.jpg

グドルンさんの作品。

e0175918_06343521.jpg

先週、この展覧会に行ってきますとグドルンさんにもご挨拶に行ってきました。お庭の桜がちょうど散り始めで、風に舞う花びらを見ながらお茶をいただいてきました。

ヘルムート・マタイスさんは、ドイツの Ludwig & Mayer 鋳造所から活字書体 Charme (デジタル版はこちら)などを出している方で、実際にこの書体はドイツやヨーロッパでよく見かけます。活字の見本帳も展示されていました。

e0175918_17572432.jpg

私は不勉強で書体デザイナーとしてのマタイスさんしか知らなかったのですが、この展覧会でカリグラフィ作品の多いことに驚いて、企画をされたカタリーナ・ピーパーさんとハイナー・ミュラーさんに新しい発見でしたと感想をお伝えしました。

会期は5月26日までで、毎週日曜に開けるそうです。

オーナーのピーパーさんのこのギャラリー も素敵です。ご自身もカリグラファーであるピーパーさんの Stiftung Schriftkultur e.V. ホームページ では、このギャラリーに3月に行ってこの展覧会のことを私に教えてくれた日本のカリグラファー、白谷泉さんが写っています。

e0175918_06343462.jpg

(ここで使用した写真は、ピーパーさんに許可を受けて掲載しました)







by type_director | 2019-04-16 09:34 | Comments(0)