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鉄の芸術
昨年、ヨーロッパの鍛冶職人の仕事ってすごいということに気付いてから、門扉や窓枠、鉄製のバルコニーなどにも注意が行くようになりました。
これは Worms(ヴォルムス)で。
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夕暮れの Eltville で、邸宅のバルコニー。
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古本でその手の本を買って、そこで紹介されている門扉の写真を撮りに行くこともありますが、このBorbeck 城ではいま改修工事が行われていて、門扉はすでに取り外されたあとでした。
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どこかに保存されていて、改修が終わった後に元通りにしてほしいと祈る。






by type_director | 2020-01-12 02:00 | Comments(0)
フランクフルトのクリスマス風景
フランクフルトの年の瀬の風景です。文字のあるものを選びました。

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by type_director | 2019-12-24 16:36 | Comments(0)
グドルンさん 

グドルン・ツァップ・フォン・ヘッセさんを慕う多くの日本のかたに、とても残念なお知らせをしなくてはなりません。

今月13日に、グドルンさんが亡くなられました。

その日は、朝から湿った雪の降る暗い灰色の日でした。夕方に電話があって、お孫さんからの涙声の報せでそのことを知りましたが、最初は何のことかまったくわかりませんでした。たった2週間前の11月30日にグドルンさんのお宅にうかがったときは、いつもどおりお元気で、「では年明けに、102歳のお誕生日のお祝いにまた伺いますよ」と握手を交わしてきたばかりだったからで、そのときのようすをお孫さんに伝えました。

最後の訪問のときも、いつも通りにグドルンさんはご自分で入れた紅茶をいそいそとすすめてくだって、私もいつも通りにケーキを2ついただいてきました。10月に東京で開かれた、活字の Diotima とカリグラフィのコラボレーション展のご報告をして、展覧会の様子を写真でご覧いただき、またこれもいつも通りに、半地下のグドルンさんの工房で製本の道具やグドルンさんの装丁による革の表紙の本などをじっくり鑑賞させてもらいました。

ヘルマン・ツァップさんが2015年に亡くなってからも、仕事とは関係なく、この4年間ほぼ隔月ごとにグドルンさんのお話を伺いに行っていました。花を持って行ったり、グドルンさんの書体の使用例を見つけたときはそれを持って行ったり、グドルンさんに喜んでいただけるそうなものを探しては持っていくのが楽しみでもありました。

そういえば、2年前には こんな記事 も書いていました。アメリカのシアトルで撮った写真を届けた話です。このときは私の恩師、高岡重蔵先生もまだご存命でした。

もちろん、アメリカでも日本でも見つけたものは買ってお届けし、持っていけないものは写真に撮って帰り、ご覧いただきました。昨年の3月で雪の中、私の生まれ育った街である新潟で Diotima の使用例を見つけていました。ホテルから買い物に出たついでに、いつも大通りじゃつまらないからちょっと脇道に入ろうという気になって車一台がやっと通れるような道を歩いていたら、目の前に洒落た洋風のアパートが現れ、そのアパートの名前が Diotima で堂々と組まれていたので写真に収めました。ドイツに戻ってすぐ写真をグドルンさんに届けに行ったときは、ことのほか喜んでくださったのを覚えています。


おととい12月20日、グドルンさんのお葬式に参列してきました。この鮮やかな朝焼けの中、ダルムシュタットの墓地に向かいました。

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葬儀の後、ヘルマンさんの眠る墓地にグドルンさんの棺が納められるときには冷たい雨がパラパラと降り出して、埋葬が終わって親類縁者の方々と食事を一緒にした後もずっと降り続けていました。


きのう、年末に備えて食料品を買い足しに、普段行くのとは違う場所のスーパーマーケットに入ったときのことです。

レジの手前にあるワイン売り場の棚を通りかかったとき、いつもの癖でワインの棚に目が行き、ラベルの書体を片端から見始めてわずか数秒、グドルンさんの Smaragd (スマラークト=宝石のエメラルド)が使われたラベルが目に入りました。「DU CARTILLON」そして「2015」の数字がそうです。買って帰り、家のテーブルで眺めています。

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グドルンさんにこのワインお見せしたかったけど、間に合わなかった。ここにきて、私はいろいろと間に合わないことを繰り返している気がします。







by type_director | 2019-12-22 22:33 | Comments(0)
もじゃもじゃ頭のペーター博物館
久しぶりにフランクフルトの街に出て、中心部にある市場を一回りしてきました。チーズ屋さんで、味見しながら店の人と相談してじっくりチーズを選んできました。
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レーマー広場の裏手、新しくなった一画を歩いていたら、Struwwelpeter-Museum(もじゃもじゃ頭のペーター博物館)がありました。
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19世紀の絵本のお話に出てくる主人公ペーターが、こんなかっこうで立っています。
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このロゴが、いろいろ間違っている感じを出しています。
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W も E も S も R も M も、二回出てくる文字は同じ形を繰り返さない。T のセリフも、バランス的にちょうど気持ち悪い長さを狙っているようです。

三週間前、10月26日の青山ブックセンターでの TypeTalks では、グラフィックデザイナーの葛西薫さんと、ロゴデザインについてのお話をしました。虎屋の 欧文ロゴ で私が少しだけお手伝いしたときに、二回出てくる A のうち最初のAのセリフを短くして R との間の空間のバランスをとったことを葛西さんが「とても衝撃的だった」とおっしゃって、その話で盛り上がったなーと思い出しました。




by type_director | 2019-11-17 09:15 | Comments(0)
メルカリのオリジナルフォント制作舞台裏
羽田空港から更新です。

つい数時間前まで、六本木ヒルズでメルカリのブランディング用オリジナルフォントの制作プロセスを語るトークショウに出演していました。

フォント制作の途中でどんなことを話し合ってこのデザインになったのか、などを制作チームの方たちと話した後、会場からの質疑応答になったら、良いご質問をたくさんいただきました。

制作途中のメモ。会場でも実物を展示しました。
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自分たちが届けたい「声」ってどんな形になるべきなのか。メルカリのブランディングのチームの細部へのこだわりと検証の繰り返しがこのフォントの a d g のかたちになったんです。イベントを終わってそう感じました。

これは、トークの後に撮りました。
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by type_director | 2019-11-06 01:14 | Comments(0)
『英文サインのデザイン』出版記念トーク
このブログでも告知した通り、出版記念トークが11月4日、東京の青山ブックセンターで開かれました。共著者の田代眞理さんとともに登壇しました。

これはイベント用に用意していただいた本。私のこれまでの本も置かれていました。
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会の中では、共著であり翻訳者の田代さんのお仕事についてのトークに引き込まれたかたが多かったんじゃないでしょうか。そして、田代さんと私の、情報をちゃんと伝えたい気持ちが伝わったような気がしました。

これがいずれ大きなうねりになって、「この表記おかしいです」と堂々と言えるような空気をつくっていけたら、と思います。だって、「ブラック企業」や「ブラック校則」は、みんなが変だと感じていて、うねりを大きくしたところから見直しが始まったんですから。

これは青山ブックセンターの売り場に置かれている本です。店員さんに許可をいただいて撮りました。
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by type_director | 2019-11-05 23:23 | Comments(0)
1967年製のバス
うちの街に、1967年製のバスの特別運行があったので行ってきました。二週間前から新聞で告知があったのに、朝早いのと雨のせいか、私と息子以外はバスを待ち構えている人は誰もいませんでした。
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Büssing (ビュッシング)社製1967年 Präfekt (プレフェクト)。車体側面中央の四角形の中に書いてあるのは「MTV」で、Main-Taunus-Verkehrsgesellschaft の略です。
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車体側面後方のスローガン「Wir bringen Sie ans Ziel」(あなたを目的地までお連れします)は今でも使われています。
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Büssing の2文字目の Ü がきれいに収まっています。Gの形がいいです。
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中にも入れてもらえました。
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by type_director | 2019-09-08 17:52 | Comments(0)
グドルンさんの書体を使ったチーズのパッケージ

7月の最初の週と最後の週にはドイツは40度を超える暑さで、しばらく落ち着いたと思ったら8月最後の一週間も晴れて暑い日が続きました。その暑さのピークの間、ちょうど良い気候のときに、グドルン・ツァップ・フォン・ヘッセさんのお宅に伺って、庭でお茶をいただいてきました。

前回の訪問が4月だったのでだいぶ間が空いてしまい、この4ヶ月間にあった私の中国と日本の出張の話もしましたが、最近スーパーマーケットで見つけたこのチーズにグドルンさんの書体 Christiana が使われていたので、二つ買ってグドルンさんに差し上げたら、とても喜んでくださいました。

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お茶の合間に何度も手にとってニコニコ顔で眺めて「よく見つけたねえ」とおっしゃっていましたが、私が見つけたのでなく、この「Q」の字のほうから私の目に飛び込んできて、素通りできなかったのです!と言いました。

「Quäse」の読みは「クヴェーゼ」と書くと近いと思います。Quark=クヴァルク(ヨーグルトのような何か)からつくったKäse=ケーゼ(ドイツ語でチーズのこと)で、脂肪分が少なくて味も淡白、私は杏子のジャムといっしょにいただいたらおいしかったので、グドルンさんにもそうお伝えしました。

以来、このチーズは食べ続けていてうちでは切らしたことがありません。香りがややきついので、口が止められる容器を二重にして冷蔵庫で保存しています。



by type_director | 2019-09-01 07:32 | Comments(0)
戦争と文字の話二つ

数年前から、毎年この時期になると読んでいるのが大岡昇平の『俘虜記』です。今年も、おととい読み終わりました。

『俘虜記』は、第二次大戦末期に召集されてフィリピンの戦線に送られた大岡本人の従軍体験をつづったもので、マラリアにかかって体力の衰えきった著者が、米軍の攻撃によってちりぢりとなった部隊から取り残される形ではぐれてしまいます。生死の間をさまよいながら山間を彷徨するうちに気を失って米軍の俘虜となるまでの体験と、俘虜となってからの自分自身や他の俘虜に対する観察が鋭く乾いた文体で書かれています。

そのなかで、ドイツの俘虜と出会う場面があります。大岡は英語を流暢に話したため収容所で通訳をすることになりますが、あるときドイツの潜水艦の乗組員だった俘虜フリッツがやってきて、多少のドイツ語も話せた大岡は、「俘虜のうちにドイツ語を思い出しておくのも悪くないと考え」て、米軍の収容所長の許可を得てそのフリッツの収容された小屋に1日1時間だけ会いに行きます。

フリッツから書いてもらったシラーの詩を見せられた大岡は「彼はゴシックで綴ったので、二十年全然この外国語から離れた私には読めなかった」と書いています。ここでの「ゴシック」は、日本でのいわゆる「角ゴシック体」(サンセリフ体)ではなく、英語で言う「Gothic」、たぶん私が以前 この記事 で書いたようなゴシック体の筆記体だったために読みにくかったと思われます。


私の家族も太平洋戦争とは無縁ではありませんでした。

私の父は五人きょうだいの末っ子でしたが、長男から三男までは出征して、三男の常(ひさし)は消息不明で戻っていません。私が小学生の時から高校卒業までのあいだ住んでいた狭い家の床の間にいつもかけてあったのは、その常が14歳の時に書いたりっぱな楷書体の掛け軸でした。14歳が書いたと思えないような凜とした線で、見るたびに背筋が伸びるような気になりましたし、今でもその線をありありと思い浮かべることができます。

私は子供ながらに、毎日それを見て文字の力というものを感じ取っていたのかもしれません。

体格検査で不合格となって召集されず終戦を迎えた末っ子の父は、新潟の中心部、古町(ふるまち)近くのカトリック教会にやってきた進駐軍のジープの排気ガスの匂いが好きで、いつもジープが通るのを楽しみにしていたそうです。そんな能天気なところも私は受け継いでいるんでしょう。


by type_director | 2019-08-15 03:47 | Comments(2)
建物のファサードの文字
今年の夏にヨーロッパ各地を回って集めたものから、建物のファサードに、レリーフ状になって建物とほぼ一体化している文字のコレクションです。板状のものでないから「看板」とはちょっと違うような気がします。

これは郵便馬車の絵。外壁に塗料で描いたものは少しずつ色が薄くなったり剥げてきたりするのですが、こういうレリーフ状のものは鮮やかなまま残っているものが多いです。
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旅行代理店。ちゃんと立体になっているのが分かります。
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ドイツで。ライン河沿いのワイン酒場。下の行最初の単語は「Weinstube」です。
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オランダのビール醸造所。

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オランダのホテル。レリーフというのかどうか知りませんが、外壁を少しだけ削り取ったところに白い色をのせています。
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これもオランダです。
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オランダのマーストリヒトの中心部にあるファッションのお店です。
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by type_director | 2019-08-11 14:07 | Comments(0)