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欧文組版のマナー実例: ロゴを文中で再現しない(2)

企業やブランドのロゴが全部大文字だったら文中でもその通りに、という奇妙な組み方は日本でだけ見られる奇妙な習慣(?)です。

「ロゴの表記のとおり大文字にするのがマナー」とか「そうしないとクライアントにダメ出しされる」のように思われているかもしれませんが、実際はどうでしょうか。

これは、ファッション誌『Vogue』の表紙だけを集めた本『Vogue Covers』(Robin Derrick, Robin Muir 編)です。『Vogue』の表紙といえば、おなじみのこの5文字の大文字 VOGUE です

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中の解説文では、Vogue としています。ただし、定期刊行物のタイトルなので一般的な組版ルールにしたがってイタリック体で書かれています。フォントは Gotham

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まあ厳密にいえば雑誌タイトルはロゴとは言えないかもしれませんが、どう見えるかが勝負のファッション誌は、「大文字でないとダメ」なんて言わないのです。逆に、VOGUE の5文字だけ大文字で表記して本文組が不格好で読みにくくなることは許せないでしょう。

ちなみに、イタリック体は、書籍や雑誌などの定期刊行物、映画のタイトル、馴染みのない言語の単語、植物や動物のラテン語の学名などを表記するとき、または語句の強調のときに使います。これについてはまた別の機会に書くことにします。




by type_director | 2020-06-09 03:54 | 欧文組版のマナー実例 | Comments(0)