4月14日は、ドイツとフランスとの国境近くの Homburg という町のギャラリーで開かれた特別なカリグラフィーの展覧会の初日でした。前日に別の用事でフランスに行っていたので、オープニングのセレモニーには間に合いませんでしたが、フランスを6時間走ってとにかく初日のうちにたどりつきました。
なにが特別かというと、グドルン・ツァップ・フォン・ヘッセさん(101歳)とヘルムート・マタイスさん(101歳)との、カリグラフィーと書体デザインの両方の創作活動を同時に見られるという、すごい企画だからです。すぐ上の写真で使われているのは、グドルンさんの Hesse Antiqua です。
グドルンさんの作品。
先週、この展覧会に行ってきますとグドルンさんにもご挨拶に行ってきました。お庭の桜がちょうど散り始めで、風に舞う花びらを見ながらお茶をいただいてきました。
ヘルムート・マタイスさんは、ドイツの Ludwig & Mayer 鋳造所から活字書体 Charme (デジタル版はこちら)などを出している方で、実際にこの書体はドイツやヨーロッパでよく見かけます。活字の見本帳も展示されていました。
私は不勉強で書体デザイナーとしてのマタイスさんしか知らなかったのですが、この展覧会でカリグラフィ作品の多いことに驚いて、企画をされたカタリーナ・ピーパーさんとハイナー・ミュラーさんに新しい発見でしたと感想をお伝えしました。
会期は5月26日までで、毎週日曜に開けるそうです。オーナーのピーパーさんのこのギャラリー も素敵です。ご自身もカリグラファーであるピーパーさんの Stiftung Schriftkultur e.V. ホームページ では、このギャラリーに3月に行ってこの展覧会のことを私に教えてくれた日本のカリグラファー、白谷泉さんが写っています。
(ここで使用した写真は、ピーパーさんに許可を受けて掲載しました)