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看板屋さん向けガイドブック(ロンドン、1895年)
前々から手書きの看板には興味があって、看板についての手引き書を古本で見つけては買っている。

これはそのなかでも古いもの。『How to write signs, tickets, and posters』で、タイトルや中身から、看板屋さん向けと思われます。1895年にロンドンで出されてます。
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入手したとき、本がゆるやかに反っていて、表紙にもしわが。職人さんがズボンのポケットとかに入れて作業していたのでは、という想像をしてしまう。この、左のページがなにか看板屋さんの道具箱をのぞいている感じでワクワクする。
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本の中身、最初の部分は、ペンキやペンキつぼ、筆の選び方など。
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真ん中くらいからは書体のデザインの話になっていて、基本の考え方やブロック体アルファベットの骨組みを紹介した後は、セリフ書体・エジプシャン体・スクリプト体・ゴシック体など10書体くらいが見本として載っています。その見本の半数はたぶん活字書体です。
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こういう展開例も。
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これは3年前くらいにロンドンで撮った写真。上のようなガイドブックを参考に看板を書いたんでしょうか。タイムマシンに乗って、これを書いている職人さんの現場を見て、いろいろ尋ねてみたい。
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by type_director | 2013-10-27 17:29 | Comments(4)
Commented by kazuhito at 2014-04-29 10:22 x
 私は、鹿児島でひなびた看板屋をしている者です。

 小林さんのことは、以前、帰国したときにホッとすることとして善意を感じる看板というふうなコメントを目にして知りました。

 コメントさせていただきましたのは、日本にも近い本があることをご存知かなと思いましたもので。
(既知でしたら失礼お詫びします。)

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0-1971%E5%B9%B4-%E6%B7%B1%E6%B2%A2-%E6%98%A5%E9%83%8E/dp/B000J92G9U/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1398733610&sr=1-1&keywords=%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0

 いつかは俺も手描き職人にと下働きしていたら、時代があれよあれよと機械化してしまい憧れだけで20年探していた望みの本でした。

Commented by type_director at 2014-05-01 03:08
kazuhito さん、コメントありがとうございます。ずいぶん前のインタビューを読みいただいたんですね。ご紹介いただいた本のリンク、タイトル部分が残念ながら字化けしているようです。タイトルだけでもお教えください。お待ちしています。
Commented by kazuhito at 2014-05-01 11:53 x
『フリーハンドレタリング』深沢晴郎(著)発行1971年です。
 
(名のある方が看板を好意的に取り上げてくださって本当に感謝しております。ありがとうございます。) 
Commented by type_director at 2014-05-01 15:07
kazuhito さん、タイトルありがとうございます。恥ずかしながらこの本については知りませんでした。さっそくゲットしようと思います!

「名のある方」なんてとんでもないです。昔の人たち、多くは名も知られていない職人さんたちのお仕事から学んだおかげです。