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挑戦的な本(2)
前にも、「こんなの電子書籍でやってみろ!」的な挑戦的な本について書きましたが、またすごいの見つけました。

長男が英語の教材で使っているペーパーバック。Mark Haddon 著、
『The Curious Incident of the Dog in the Night-Time』です。

ここでは、駅で列車の到着を知らせる電光掲示板がこうなっていたとか、
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空港に行ったときに目に飛び込んできた看板の文字とか、
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そのあとに頭がヘンになってしまってこんなふうに見えたのとか、
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いちいちビジュアル的に表現しているのが面白い。ちなみに、「YO! Sushi」というのは、ロンドンでよく見かける回転寿司的なチェーン店です。看板や表示板のフォントも、けっこうそれらしいのを選んでいる。ぴったりではないのもあるけど、いちおう努力をしているのが伝わってきます。


こういったタイポグラフィ的に凝った組版の本、今年1月の記事 「挑戦的な本」でもとりあげました。読者の方から、こういうのは「ビジュアル・ライティング」と言われているらしいというコメントもいただきました。増えているのかな。
by type_director | 2012-05-15 18:44 | Comments(3)
Commented by 上田 at 2012-05-16 19:21 x
こんな教科書だと、勉強も楽しいでしょうね!
むかし変な組版に惹かれて『紙葉の家』という本を買ったことがありました。↓参照
http://www.shinbun-p.co.jp/blog/2011/04/post-261.html
これは翻訳書ですが、原書がどうなっているのか気になります。
本文中「家」の字だけが青色で刷られていて、紙もレイド入りの薄紙でとてもいい感じでした。
Commented by A. M. at 2012-05-16 23:31 x
記事内容とは関係のない事で恐縮なのですが、
ぜひお聞きしたいことがあります。

駆け出しですが、ブックデザイナーをしています。
小林さんの欧文書体という本のシリーズで
ITC Bodoni の存在を知りファンになりました。(勿論、小林さんのファンでもあります)

よく中見出しに ITC Bodoni Seventy-Two を
それこそ設計の基準となった 17pt 前後で使っていました。

しかし先日 150pt から200pt で一文字ずつドーンと使用した際、
同僚から大きく使い過ぎると曲線が綺麗じゃないね、と言われました。
特に h や m といった文字のセリフが不揃いさが、好みではないようです。

ITC Bodoni Seventy-Two のあの独特な曲線は
想定された pt 以上に大きく使うと、美しく映らなくなってしまうものでしょうか・・・?
あれはあれで味があるようで私は好みなのですが・・・

それもあって、pt 毎にデザインされたフォント(例えば Clifford も)を
想定 pt 以上の大きさで使うことに抵抗が出来てしまいました。

主観的なことなので美しいと思えば使えばいい、
というだけかも知れませんが、何かこの件について
アドバイスを頂けないかと思い投稿させて頂きました。
Commented by type_director at 2012-05-20 15:39
上田さん、コメント、そして面白そうな本の紹介、有り難うございます!原書、たしかに気になりますねー。