こないだ、『The Chicago Manual of Style』第十六版を買いました。通称「シカゴ・マニュアル」とかって呼ばれてると思うけど、アメリカのシカゴ大学出版局の組版ルールです。写真の上、緑色のは前から持っていた1956年発行の第十一版、下のが今回買った第十六版。
最近のは持ってなかったけど、友だちでプロの翻訳者のTさんから、けっこう大きな変更があったと聞いたので確かめようと思って買いました。
たとえば、学術博士のことを省略形で「Ph.D.」と表記していたのが、ちょっと前からシカゴが推奨する表記は「PhD」になっているらしいんです。見てみたら実際そうなっていた。上が第十一版の「Ph.D.」、下が第十六版の「PhD」です。
もっと大きなところでは、アメリカ合衆国のことを形容詞的に扱うときに以前は「U.S.」としていたけれども、第十六版からは全面的に「US」を勧めています。
もちろん、これは推奨ということであって、これまでそうしてたのをゼッタイ書き改めろとかいうものでなく、以前の表記と揃えるという理由で「U.S.」とするのはアリです。
これもTさんから教えてもらったんですが、『The Chicago Manual of Style』 第一版(1906年)がカラーで見られるサイトがあります。
こちら です。123ページから後は常備書体の見本になっています。私の持っている第十一版も、うしろ3分の1以上は書体見本。昔の「シカゴ・マニュアル」って、そういう「出版局の備え付け」感があった。