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†、‡、§ などの使い方(1)
今日たまたま Yahoo ニュースに †、‡、§ などの読み方や使い方について こんな記事 があって読んでみました。 専門家と思われるかたの意見が載っています。

英語圏での読み方はいいとして、脚注としての使用について述べるならば、「*」(アステリスク)についても書いてほしかったなー。注の印はたいてい * ですし、注が一カ所で足りない場合は †、‡、§ なども使いますが、あまり多く注が出てくる場合は上付き数字(小さくて上につく数字)にするのが一般的です。

写真は、このページ最初の注を * で(画面右上)、二つ目の注を †(左下)で示した例。
†、‡、§ などの使い方(1)_e0175918_2228505.jpg


また、ドイツでは、人の名前の後に * と † で始まる年月日が来た場合、それぞれ生年月日と歿年月日を表します。ドイツでは * と † をそれぞれ「星」「十字(もしくは死者の十字)」と呼びます。

新聞の死亡記事欄では、こんなふうに組まれるのが普通です。実物の死亡記事欄の写真は差し障りがあるといけないので載せませんが、同じ体裁で組んでみた例です。1833年5月7日が生年月日、1897年4月3日が歿年月日。
†、‡、§ などの使い方(1)_e0175918_2116535.jpg

生歿年月日の参考にしたドイツのウィキペディアの ブラームス の項目に飛んでみてください。地名が付け加えられてるけど、そうなってるでしょ。エルビス・プレスリー でも マイケル・ジャクソン でも同様の表示の仕方です。

このように、記号の使い方は英語圏とドイツ語圏とでちょっと違うことがあります。

この後もこれに関連した記事をいくつか書きますから、お楽しみに。
by type_director | 2010-05-24 13:43 | 欧文組版のマナー実例 | Comments(7)
Commented by FT at 2010-05-25 00:25 x
この記事で登場する東京外語大の芝野氏は文字集合(文字コード)関係に造詣が深い方でして、日本における文字集合の規格であるJIS X 0208の改訂やJIS X 0213の策定・改訂にも深く関わられた方です。

謎の記号の意味を聞くにはやや突飛な人選な気もしますが、変換候補に出る文字というのは基本的に何らかの規格に入っているはずで、ならその規格に詳しい人、ということかもしれません。
Commented by y_and_r_d at 2010-05-25 08:28
こんにちは。
最近クラシック音楽系の仕事が多いので
こういう知識は役に立ちます。
日本人は雰囲気だけで使ってしまうことが多いので
要注意ですね。
Commented by type_director at 2010-05-26 01:14
FT さん、情報ありがとうございます。なるほど、そういう専門家の方もいらっしゃるわけですね。
Commented by type_director at 2010-05-26 01:16
y_and_r_d さん、ご意見ありがとうございます。励みになります。ときおりこういう「使い方」関係の記事も今後入れていきます。
Commented by mayuko at 2010-05-26 10:41 x
ありがとう御座いました。こうゆう記号の使い方が謎でした。
サイト、本などをドイツ語で読んだりしていて「??」と感じでいたので、
ありがとうございます。とってもわかりやすく、今後活用したいと思います。
Commented by m-t-s at 2011-05-19 12:42 x
ちょうどお客さまに「英語では米印(※)は使いません」とお話ししたばかりで、ふとこの記事を思い出しました。日本では、英文でアステリスク(*)を使うようなところに米印を使っている例が時折見られます。欧文記号の種類とその使い方をもっと知ってもらう必要があるなとあらためて思いました。
Commented by type_director at 2011-05-21 15:43
m-t-s さん、そうか米印ありますねー。米印は全角いっぱいに使ってあるから目立ちすぎるんですよね。