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点を使わないウムラウト 
ウムラウトでも、昔はこういう点を使わないやりかたもありました。小さい e を上につけます。ドイツ語では通用しますが、他の言語では使えないかも。

これは1544年にストラスブールで印刷されたドイツ語の出版物です。上の行のやや左は kämen、下の行やや右は gehört と書かれています。
点を使わないウムラウト _e0175918_22123458.jpg
こういうゴシック体では、小文字 r に2種類の形があって、o など丸っこい文字の右隣にくるときはこの gehört の r になるのが正式です。

e で置き換えることは、大文字でもします。 私が提案してツァップさんといっしょにつくった Optima nova Titling (オプティマ・ノバ・タイトリング)では、ウムラウトを以下の二通りから選べます。大文字だけなので、なるべく大文字の高さに収まるデザインです。
点を使わないウムラウト _e0175918_22192147.jpg
点を使わないウムラウト _e0175918_22194669.jpg


この書体、昨年12月にパリのルーブル美術館での使用例を載せました。 こちら。
by type_director | 2010-02-24 21:06 | Comments(2)
Commented by こうたろう at 2010-02-25 23:06 x
初めてコメントします。常々拝見している者です。
OPTIMA NOVAは私の大好きなフォントです。
とりわけ大文字の文字組を目にするとき、「なんて素敵なフォントなんだろう!」と感じています。
しかしながら、なかなか目にする機会がないのは残念なところです。
なので、このような形で目にするだけでも嬉しいのです。
Commented by type_director at 2010-02-26 00:25
こうたろうさん、そう言っていただけると、このフォントの制作のお手伝いをした私も嬉しくなります! じつはブログ用に図版をつくっていて、自分でも「いいなーこれ」と思ってしまいます。私はグラフィックデザイナーでないので、使う側にまわることがほとんどないんですね。