スイスでまたフルティガーさんと共同作業をして戻ってきました。今回も夜遅くまで働いて、駅のコピーセンターで500枚くらい印字物を出して、帰りの電車の中でもみっちり仕事して戻りました。こないだの『Pen』世界デザイン遺産特集、フルティガーさんに渡したら喜んでくれました。
ベルン郊外は急勾配の坂が多くて、作業最終日の朝にフルティガーさんに会いに行くため乗ったバスの中からの景色が、一瞬まっ白になりました。谷が全部霧に包まれていたんです。寒い日で、霜も降りていました。これはフルティガーさんの老人ホームの近くで撮ったもの。
3枚目はバラの実。英語で言うと Rosehip と可愛い響きですが、ドイツ語だと Hagebutte。ハゲブッテって...。でもハゲブッテ茶はおいしいんですよ。ちょっとすっぱい。ビタミンC豊富だとか。会社では仕事中によく飲んでます。
老人ホームの管理人の一人に、作業はどうかと聞かれて、「フルティガーさんの眼はいつまでも鋭くて、作業中も私の見つけられなかったミスを指摘されるんです」という話をしたら、その人から面白い話を聞いた。
月曜日になにか老人ホーム内で飾り付けをしていたらしい。そこでフルティガーさんが誰かのつくったハートの形を見て、形はこうした方が良い、とかなり細かい指示を再三出したそうです。いつまでもそんなふうに元気でいてほしいです。形の見方は私もフルティガーさんからたくさん教わりました。