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ドイツ連邦政府のコーポレートデザイン
Die Bundesregierung(ドイツ連邦政府) のコーポレートデザイン、政府が発行する印刷物のレイアウト等のガイドラインです。ドイツ語なんですが、適当にボタンをクリックして開いてみるだけでもいろいろ出てきて楽しめます。この Typografie の項目なんか、書体の使用サイズなど細かい指定がされています。

オランダの書体デザイナー、ヘラルド・ウンガーさんと近々打ち合わせの予定なので、下調べしていて見つけたサイトです。

ドイツ連符政府がライノタイプに発注して、制定書体として数年前から使われているのが、彼のデザインした Demos Praxis です。正確にはそれらをちょっとアレンジして、名前も「Neue Demos」「Neue Praxis」です。「Neue」は英語の「new」にあたります。

制定書体(コーポレートタイプ)というのは、企業や団体がロゴやユニホームでイメージを統一するように、特定の書体を使って同じ「声のトーン」で語りかける、という考え方で、ヨーロッパではだいぶ浸透しています。名刺、封筒、カタログやウエブサイトで使われる文字の印象が同じというのは企業イメージとしてプラスなわけです。

このブログをお読みになってる方は、もう「ドイツの政府なんだからドイツの文字でなきゃいけない」、なんていう考え方はしませんよね。そう、書体を選ぶ際に大事なのは、一般の人が見て読みやすいこと、その企業や団体にふさわしいトーンを持っていることです。いいじゃないですか、Demos、Praxis どちらも小さく印字しても読みやすくて、見出しなどで大きく使うと角の丸みのおかげでフレンドリーな感じがしますよ。
by type_director | 2009-05-01 18:03 | Comments(3)
Commented by kamimura at 2009-05-02 14:14 x
やはり海外では制定書体が浸透しているんですね。
制定書体を制作する仕事があるというのがうらやましいです。

あと一つお聞きしたいのですが、やはり英語を作るには、英語を話したり読んだりできるほうがいいのでしょうか?
自分はほんの少ししか英語ができません。
今、個人的に欧文制作をしているのですが、その辺りのことで悩んでいます。
いつかは小林さんにお見せできればいいのですが...
Commented by type_director at 2009-05-04 03:55
kamimura さん、コメント有り難うございます。できれば英語を少し学んで、英国やヨーロッパなどを見てくると良いと思うんです。会話が多少できるだけで十分。欧文の使われている世界を見てくることが大事です。どういうレストランではどんなメニューが出てくるのか、レストランの室内は、灯りの暗さは(たいてい薄暗い間接照明で、蛍光灯なんてことは滅多にない)、などを肌で感じること。そこから、自分が欧文書体を読む人の気持ちになって、いろんな状況下での書体の使われ方の想像ができるわけなんです。旅に出ている間に、目が欧文に慣れます。そこで帰ってくると、変化が生じているはずです。日本の空港に降り立ったとき「この欧文おかしい!」って気づくんですよ! いや、私も本当にそういうことがあったんです。私と一緒に旅をしていた友人も。そういった経験が、書体制作に必ず役立ちます。
Commented by kamimura at 2009-05-04 13:33 x
アドバイスありがとうございます。
実際に欧文を使う世界を、目で見て、肌で感じる事が大事なんですね。
英語を学んで、近いうちに、見に行ってみようと思います!