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ブラックレターがありそうな街

フォントかるたの、待望の ブラックレター版 が発売になりました! ということで(勝手に)今回は観光も兼ねてドイツの街の中で見るブラックレター特集です。

ブラックレターの文字にはちょっと読みにくいものもあるので、なんて書いてあるかも書きます。これですらすら読めるようになる!

いかにもブラックレターがありそうな、この街に行ってみましょう。

ブラックレターがありそうな街_e0175918_23164419.jpeg

こんな感じで通りの名前や番地が書かれている家も。St. Ursulagasse とあります。ここにはそんなにクセの強い文字はない。

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通りの名前の表示。Ackergasse と書いてあります。ブラックレター独特の「k」です。

ブラックレターがありそうな街_e0175918_23164639.jpeg

面白いと思ったのは、この「g」が Alte Schwabacher の特徴である2本の角が出た形をしているところです。最初の「A」がふつうなのに。ちなみに、ブラックレター版かるたの中にも Alte Schwabacher は入っています! Alte Schwabacher の「A」はこれとは全然違って、慣れないと「U」に見えてしまいそうです。

もうひとつ。Einkauf-Passage つまり「お買い物通り」。

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この街にある窓の施工業 Glaserei Bernhard Fensterbau は、長い「s」を使ってます。
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肉屋さん Metzgerei Heberer。「z」の形も独特ですからね。

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ブラックレターを求めて、別の街に行ってみます。

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1573年に建てられた家がある。この説明のプレートはブラックレターだけど…省略します。

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パンと洋菓子のお店 Bäckerei u. Konditorei Christ も、長い「s」を使ってます。

ブラックレターがありそうな街_e0175918_23164572.jpeg

これは果物と野菜のお店で、上から Obst / Südfrüchte / Gemüse とあります。果物・南国のフルーツ・野菜を扱っているようです。「f」「t」の横棒が低いのも書き文字のブラックレターではよく見かけます。

ブラックレターがありそうな街_e0175918_23444871.jpg

これでブラックレターの「k」「s」「z」がわかるようになったら、かるたの札が取れるようになるのか?

取り札には、小文字は下のほうに「Listen, look, imagine!」しかない。「k」を頼りにしてみてください。



# by type_director | 2025-05-11 16:12 | Comments(0)
書体がどんなふうに使われているか見る機会
先日スーパーマーケットに行ったら、新しい商品展開のパッケージに私の書体 Akko Rounded が使われていたので買ってきました。
書体がどんなふうに使われているか見る機会_e0175918_21490404.jpg
この真ん中のトマトのパッケージなら、「Leckerbissen MINI RISPENTOMATEN」の部分が Akko Rounded Bold で組まれています。

こういった生鮮食品を日本に持って行くことはできませんが、5月24日から Book&Design で開催される「小林章と欧文書体展」では、AkkoDIN Next RoundedClifford など私の制作した書体が使われている欧米の書籍や日用品、カタログなど20点以上の使用例を私が持って行くので、じかにご覧いただくことができます。

書籍の本文やボディケア製品の成分表示の部分など、実際に手に取ってみないとわかりにくいようなものもあります。欧米で実際に小さいサイズでびっしり使われている状態のものを見て、読む時の心地よさとか、文字と空間とのバランスの大事さとかについて参考にしてもらえたらと思います。



# by type_director | 2025-04-29 14:45 | 小林章の欧文書体 | Comments(0)
「小林章と欧文書体展」5月24日から

私が書体デザインを始めたのが1980年代、「グラフィックデザイン」と言えば写植とインスタント・レタリング、ロットリングと定規を使っての手作業が主流の時代でした。欧文書体のデザインを始めてから30年以上ということになります。

東京浅草のBook&Designで、私がこれまで制作した欧文書体、書体の使用例、関連資料などを展示します。

会期などの詳細はこちら。

https://book-design.jp/events/699/






# by type_director | 2025-04-21 11:53 | お知らせ | Comments(0)
TypeTalks 第55回 『欧文書体 基礎知識と使い方』刊行記念「書体デザインの現場から発信し続けて20年」

2005年に発売された『欧文書体 その背景と使い方』が20年ぶりに全面的に改訂となって、新刊『欧文書体 基礎知識と使い方』として5月1日に刊行されることになりました。

20年間に書体デザインやタイポグラフィの現場でどんな変化があり新刊ではどのように改定されたのか、また本の出版により私の働き方がどのように変わっていったかについてお話しします。

後半は、私がつくって築地活字から販売となった 活字書体 がいまどうなっているか、また今後の予定について嘉瑞工房の髙岡昌生さんと語る予定です。

トークは 2025 年 5月17日 (土) 18:00 から。

詳細とお申し込みは こちら




# by type_director | 2025-04-03 10:56 | お知らせ | Comments(0)
AK Renaissance ポストカードができました

私のオリジナル活字 AK Renaissance を使って嘉瑞工房の高岡昌生さんに刷っていただいたポストカードが届きました。

この活字書体には 32の合字があって、 黒で刷った部分の上から3行目と、4行目の &(2種類)を除いたものは合字です。

AK Renaissance ポストカードができました_e0175918_01051266.jpg

長方形のボディのなかに斜めの文字を鋳込んでいるため、文字の組み合わせによっては間が空いて見えるものがあります。それを解決するために考えた合字です。合字を効果的に使うことで、リズムの整った文章組が可能になります。たとえばこの写真のポストカードの「Akira」の ra は合字を使っています。

このポストカードは、今後いろいろなところで皆さんの目に触れることになる予定です。また、これとは別の印刷物も企画中です。

AK Renaissance や印刷物に関する情報はまた更新しますので、お楽しみに。


# by type_director | 2025-03-29 07:56 | 金属活字 | Comments(0)
  
『欧文書体のつくり方』
小林章著
Book & Design 刊
欧文書体の第一人者によるフォントとロゴ制作の教科書。美しく読みやすい文字をつくるための基礎知識と考え方を解説。
 
プロフィール

小林 章
欧文書体で120年の歴史を持つライノタイプ社のタイプディレクターとして 2001年よりドイツに在住。同社は 2013 年 3月よりモノタイプ社と改称。主な職務は、書体デザインの制作指揮と品質検査、新書体の企画立案など。有名な書体デザイナーであるヘルマン・ツァップ氏やアドリアン・フルティガー氏と共同で書体制作も行っている。欧米や日本での講演多数、コンテストの審査員もつとめる。
著作:『欧文書体:その背景と使い方』『欧文書体2:定番書体と演出法』『フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?』(いずれも美術出版社)『まちモジ:日本の看板文字はなぜ丸ゴシックが多いのか?』(グラフィック社) 『英文サインのデザイン:利用者に伝わりやすい英文表示とは?』(田代眞理氏との共著、BNN 新社) 『欧文書体のつくり方:美しいカーブと心地よい字並びのために』(Book & Design)
 
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