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Plantin-Moretus-Museum に行ってきた

ベルギーのアントワープにある Plantin-Moretus-Museum (プランタン=モレトゥス博物館)に行ってきました。16世紀の西洋の活字製造や印刷に使われた器具が多く保管されている博物館で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

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入り口には、イースターらしく華やかな飾り付けがされていました。中に入っていくつか部屋を通り過ぎると、印刷機が集められて工房のようになった部屋にたどり着きます。

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私が一番見たかったのは活字の鋳造の器具と活字の元となった母型や、さらにその母型に打ち込むための父型です。いくつか質問があったので館内にいる年配の方から若手まで4人の職員に質問したんですが、そのなかに詳しい人はいなくて諦めました。それは予想していたので、前もって3月27日にPlantin Moretus 博物館の図書室にメールで質問していました。のんびり返信を待とうと思います。


Claud Garamond の彫った父型(1556年)。

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Robert Granjon の彫った父型(1570年)とそれを打ち込んで作った母型。

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手で一本一本鋳込むための道具。

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その仕組みを解説するためのモデル。

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そして活字。これは大文字 R 。

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活字ケースには触れられないようにアクリル板の覆いが被せてあるので、外の光が反射してちょっと厄介です。

左はアンパーサンド(&)、右はオランダ語の ij 合字。

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これはアステリスク。
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活字をずっと眺めていたら、私のわきを十数人のグループが3組くらい通り過ぎて行きました。

そのうちの1組のガイドが、この現存する世界最古の印刷機の前で英語で解説していて、「これの正確なレプリカが日本にあるんですよ」と言っているのが聞こえました。

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そう、東京の小石川の印刷博物館にあるんです。

印刷博物館の学芸員の 中西保仁さんの文章 にそのことが詳しく載っています。レプリカって言うと簡単そうに聞こえますが、思ったより大変だということが書かれています。





# by type_director | 2026-04-09 12:42 | 金属活字 | Comments(0)
ヒラギノ明朝体の原図の前で
先週まで、本づくり協会で開かれた 『活版印刷と装飾文字の世界:AK Renaissance Pbを彩る文字アーティストたち』 のために東京の飯田橋に行っていました。

その近くの市ヶ谷の「活字の杜」で 明朝体の企画展 が開かれたばかりだったので、展覧会の始まる前の時間に行ってみました。2月下旬なのに春のような暖かさでした。
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ヒラギノ明朝体の原図をじっくり見ていたところ、私の前に会場に入っていた鳥海修さんが声をかけてくれて、私がヒラギノの制作に関わっていた当時(1991年から)の字游工房での作業のしかた、面相筆と烏口で墨入れしていたことなどについてしばらく立ち話をしました。こうした紙の原図がたくさん残っていると思いますが、そのうち私が書いたのはどれなのか、わかればいま取り出してルーペで細かいところを見てみたいものです。
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展示の最後にあったおみくじもしっかり引いてきました。私が引いたのは…
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八番でした。



# by type_director | 2026-03-04 14:26 | Comments(0)
香港のメディア『明報』に私のインタビュー記事

昨年12月に私が香港で「ブランドと書体デザイン」というテーマで講演をした際に地元メディアの『明報』にインタビューされていたのですが、その記事が発表になりました。

記事のリンクは こちら です。

私は中国語はほとんど読めないのですが、タイトルは多分「スケッチが言葉を代弁し、細部が個性を調合する 小林章:書体でブランド理念を語る」のような感じかな? 本文は翻訳のツールを使えば簡単に日本語にして読めると思います。

インタビュー当日は、私が着けていたトラムのバッジのおかげでインタビューの冒頭から和気藹々と話が進み、ポートレートは当初は会議室での撮影を予定していたようですが記者と撮影班の提案で町なかに出てトラム停留所での撮影となりました。

ちなみに、記事にあった120番の車輛はこれです。

香港のメディア『明報』に私のインタビュー記事_e0175918_00365978.jpg

木製の窓枠や2階の座席がラタンでできているのも実にいいんですが、私の萌えポイントは「120」の番号です。Edward Johnston が設計した ロンドン交通局専用のアルファベット の特徴をしっかり残しています。


# by type_director | 2026-02-01 04:00 | お知らせ | Comments(0)
『活版印刷と装飾文字の世界:AK Renaissance Pb を彩る文字アーティストたち』開催のお知らせ

私の新作欧文活字AK Renaissance Pbを使って黒一色で刷ったルネサンス期の古典的な恋物語『ポリフィーロの夢』の英語版の一節を、15人のカリグラファーやタイプデザイナーが古典的な西洋の書籍印刷物の手法に倣って章の始まりの文字 N を思い思いに彩りました。

文字を使った芸術という共通のテーマでありながら、久しく同一の平面で交わることがなかった活版印刷と文字アートの稀有な共同セッションです。

会場内の築地活字ブースでは、AK Renaissance Pb の活字を含む関連物販も行います。


出品者:河南美和子、三戸美奈子、清水裕子、下田恵子、白谷泉、立野竜一、長嶋泰子、 乗松清馬、橋口恵美子、深谷友紀子、星幸恵、李家裕子

(特別招待)ミュリエル・ガチーニ、ヨアヒム・ミュラー゠ランセイ、鳥海修

(参考出品)沙羅


開催概要

【期間】(会期を延長しました) 2026年2月20日(金)~ 24日(火)

【時間】 12:00~18:00

【会場】 東京・飯田橋 本づくりハウス (アクセス)

【入場料】 1,000円

この展示会の収益は、AK Renaissance Pb 8 ポイント活字の製作のために活用いたします。


『活版印刷と装飾文字の世界:AK Renaissance Pb を彩る文字アーティストたち』開催のお知らせ_e0175918_21363486.jpg


# by type_director | 2026-01-20 11:22 | お知らせ | Comments(0)
活版TOKYOに築地活字と AK Renaissance

東京の神保町で今月16日から三日間開かれる「活版TOKYO」イベント会期中の17日(土曜)、18日(日曜)に、築地活字が出店します。

会場では築地活字代表の平工希一さん、活字鋳造を担当した小宮和貴さんによるトークショウもあり、新作活字 AK Renaissance の体験コーナーも予定されています。

活版TOKYOに築地活字と AK Renaissance_e0175918_18560097.jpg


# by type_director | 2026-01-10 07:34 | お知らせ | Comments(0)
  
『欧文書体のつくり方』
小林章著
Book & Design 刊
欧文書体の第一人者によるフォントとロゴ制作の教科書。美しく読みやすい文字をつくるための基礎知識と考え方を解説。
 
プロフィール

小林 章
欧文書体で120年の歴史を持つライノタイプ社のタイプディレクターとして 2001年よりドイツに在住。同社は 2013 年 3月よりモノタイプ社と改称。主な職務は、書体デザインの制作指揮と品質検査、新書体の企画立案など。有名な書体デザイナーであるヘルマン・ツァップ氏やアドリアン・フルティガー氏と共同で書体制作も行っている。欧米や日本での講演多数、コンテストの審査員もつとめる。
著作:『欧文書体:その背景と使い方』『欧文書体2:定番書体と演出法』『フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?』(いずれも美術出版社)『まちモジ:日本の看板文字はなぜ丸ゴシックが多いのか?』(グラフィック社) 『英文サインのデザイン:利用者に伝わりやすい英文表示とは?』(田代眞理氏との共著、BNN 新社) 『欧文書体のつくり方:美しいカーブと心地よい字並びのために』(Book & Design)
 
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