MUSIC [THEME REVIEW]

Charlie Parker/ジャズ・アット・マッセイ・ホール

近代的ジャズの創世記を綴った記念碑
Charlie Parker/ジャズ・アット・マッセイ・ホール【JAZZ】


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2006.6.21
¥1,800(税込)
デビュー
VICJ-41561


今僕らが“ジャズって何?”って尋ねられた時に、真っ先に思い浮かべる音って多分“モダン・ジャズ”という分類の音なんじゃないかな、って思う。じゃ“モダン・ジャズって何?”ってことなんだけど、一言で“アドリブ・ミュージック”と表現することができる。すなわち“演奏するその場の雰囲気やアーティストのその時の心境によって、インプロヴィゼーション(即興)で作られる音楽”がそれ。もちろんジャズ誕生と同時にこのスタイルが生まれた訳では無く、完成まで色んな紆余曲折を繰り返した訳で。モダン・ジャズが生まれるまでのトラディショナルは所謂“ビッグバンド・サウンド”というもので、基本的には各楽器、各パート毎に楽譜があってその通りに演奏するものだったのだけれど、1950年代、ある黒人プレイヤーがそうした型にはまったバンド・スタイルに飽き飽きして演奏途中に突然楽譜を自分流にアレンジして演奏し始めた。バンド・マスターはカンカンに怒ってその男を即刻クビにしたんだけど、男はその方法がとても気に入ってそれ以来即興で演奏するスタイルを模索し始めた。それが“モダン・ジャズ”の創世であり、そのアーティストこそがここに紹介するチャーリー・パーカーなのです。もちろん新時代の音楽を創る作業をたった一人の人間で為し得る訳も無く、同時多発的に同じような感覚をもったアーティストが現れたからこそなんだけど、このアルバムはそのパイオニア達が一堂に介し歴史的価値のある演奏を録音したモダン・ジャズ史を語る上で決して忘れることは出来ないアルバムなんだ。ある意味モダン・ジャズ誕生を記したアニバーサリー・アルバムといっても過言ではない作品なのです。

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# by switch-theme | 2007-02-23 14:01 | JAZZ/WORLD

Ludwig van Beethoven/Beethoven: Symphony No.9 / Herbert von Karajan, BPO, etc

世界最高峰の三つ巴による新たなる章の記録
Ludwig van Beethoven (1770 - 1827)/Beethoven: Symphony No.9 / Herbert von Karajan, BPO, etc【CLASSICAL】


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2006.9.29
¥1,653(税込)
Berlin PO/Im Takt Der Zeit
BPH0606


世界でもっとも有名なオーケストラのひとつ、ベルリン・フィル・ハーモニー交響楽団。1882年に設立された当初の楽団の平均年齢は、30歳未満だったというから“若手のミュージシャンによる新しい試み”といったニュアンスで始められた感は否めない。しかし、希望にあふれた若者たちの勢いはすごい!1884年にはブラームス、ドヴォルジャークも自作の指揮を行っている。そうしてドイツ一となり、世界に名だたるオーケストラへと大きく羽ばたいていったなか、ナチスの台等、そして第二次世界大戦により、演奏は制限され、さらには1944年1月に旧フィルハーモニーが爆撃で焼失してしまう(仮の会場にて演奏会は続けた)。そして終戦後、ドイツ復興へと1963年10月15日に開かれた記念すべきベルリン・フィルハーモニー新ホールの落成記念コンサート。この指揮を執ったのは、クラシック界の帝王であり、ベルリン・フィルの終身指揮者・芸術監督にもなったカラヤン、そして曲はベートベン「交響曲 第9番」。“カラヤン指揮のベルリン・フィルが第9”というのは、おそらく戦後のクラシック界で、もっともメモリアルなセレモニーではなかろうか? 今作は、自国の発展とクラシックを思うドイツ国民の歓びと興奮までもそのまま収録したライヴ盤。今作の実演ならではの臨場感は、クラシックに歴史が新たなるページ、いや新章の始まりを綴ったリアルな記録である。

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# by switch-theme | 2007-02-23 13:59 | CLASSIC

Mum/ザ・ピール・セッション

壮大なアイスランドの美しさのような……
Mum/ザ・ピール・セッション【NEW RELEASE】


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2006.12.09
¥1,295(税込)
Fat Cat/Hostess
CDFAT057J


エレクトロなビートに、メロディカ、グロッケンシュピール、アコーディオン、キーボード、トランペット、バイオリン、のこぎり、オルガン、チャイニーズハープなどにより、実験的サウンドを奏でるアイスランド出身のムーム。同郷であることもあり、ビョークとも交流が深いという彼らだが、大変頷ける。しかしこんな音楽を聴かせられると、アイスランドという国の音楽環境が、ものすごく羨ましくなる。クリスティンのどこまでもどこまでも甘い吐息のような歌声、無機質な金属リズム、何音が鳴っているのか、時折理解できなるほど多彩な音の数々。それは、国土の10%も氷河に覆われており、オーロラも観測できながら、比較的暖かく温泉地でも有名な、あの国独自の文化からきているように思う。妖精も北欧から生まれたし、空気はどこまでも澄み白く輝いているようで、冬に対する悲壮感を感じさせない(本当はあるんだろうけど)。今作は、そんな彼らの2002年10月3日にBBC RADIOの伝説的番組「Peel Session」で録音されたライブ盤。もうとてつもなく壮大過ぎて、うっかり淡い幻想に、引きずりこまれてしまいそう。ウィスパー・ヴォイス+多音色好きのみなさま、このサウンドに浸ってみてください。ハマります。

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# by switch-theme | 2007-02-05 12:43 | NEW RELEASE

安藤裕子/shabon songs

モテる女のさりげない強さ
安藤裕子/shabon songs【J-POP】


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2007.2.14
¥2,800(税込)
カッティング・エッジ
CTCR-14515


ここのところ音楽好きの野郎共の中で大変人気の高い女性アーティスト、安藤裕子。そもそも女優やモデルとして活躍していた彼女が、シンガーソング・ライターとしてCDデビューしたのは2003年。それから、コンスタントにリリースを重ね、今作は3rd目のアルバムとなる。女性に人気が高かったため、ファッション誌のモデルとなっていたわけだか“アーティストになる=個性を全面に打ち出す”といった楽曲や言葉を発信し始めてからは、男性陣から注目が高まった。あまり幸福……とはいえない無表情な顔立ち、切なく甘ったるい歌声、そして清潔感あふれるサウンド。彼女のイメージは、そんな感じだろうが、いったい男性からのコアな人気の秘密は何だろう?男性が求める“匂い立つような女らしさ”が、あるんだろうか?勝手な推測だが、それは危うさであり、ほっておけない感だと思った。男の自尊心をくすぐる“俺が支えなきゃ”的な。しかし概してそういう女は“うっとうしい”部類にも入れられがちだが、彼女は肯定的受け止められた。そこには、実は男にはない、いざって時の“女の度胸”が潜まれているからではないか。結局、甘えたい男の人が、彼女の強さに魅了されているだと思う。モテる女のさりげなさを学んだ気がする。

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# by switch-theme | 2007-02-05 12:41 | J-POP

The Feminine Complex /リヴィン・ラヴ

元祖女子高生ギャルバンはセクシー路線?
The Feminine Complex /リヴィン・ラヴ【POP/ROCK】


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2004.11.3
¥2,625(税込)
ヴィヴィド
VSCD-2655


フェミニンの定義ってなんでしょう?その言葉には、目下、女というより女の子って意味合いがある気がする。さらには、女の集団をかわいいと思う人、怖いって思う人もいる。モー娘。なんて女子の集団のカワイさを売りにしている典型ですが。さて、そんな女子の集団でも、ひとつ楽器を弾き倒すことで、ちょっとイメージが変わる。ただ群れているだけではなく、アグレッシブに活動している感が強くなるから。そんなギャル・バンの元祖ともいえる、1969年にたった1年だけ活動したアメリカ、ナッシュヴィルの元祖女子高生バンド、THE FEMININE COMPLEXをご紹介。バンド名にフェミニンって言葉があるが、その音は“えっ、ジョ女子高生??”というカントリーとソウルを併せ持ったセクシー・グルーヴィン。正直、小娘に負けた……(涙)。これは、フェミニンではなく、セクシーではないのか?それともやはりフェミニンの言葉の意味を日本人は誤解しているのか?セクシーはフェミニンに含まれるのか?などなど、またまた頭を悩ませましたが、たいそう“女”を感じさせるアルバムであることは確かです。

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# by switch-theme | 2007-02-05 12:40 | POP/ROCK






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