MUSIC [THEME REVIEW]

Quincy Jones/Big Band Bossa Nova

美しき伝統にて生み出された今日のブラック・ミュージックの礎となる作品
Quincy Jones/Big Band Bossa Nova (The Newest Latin American Rhythm) 【JAZZ】


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1998.11.3
¥1,420(税込)
Verve
5579132


言わずと知れたビック・スター、マイケル・ジャクソンを生み出した、ブラック界の名アレンジャー兼プロデューサー、クインシー・ジョーンズ。彼がいなければ、今日のブラック・ソウル・ポップ界は、違うものになっていたであろう。今作は、アレンジャーとして頭角を現し始めたころの1963年にリリースされたもの。ナイキのCMや映画「オースティン・パワーズ」のテーマ曲でお馴染みの「ソウル・ボサノヴァ」も収録した若き日のプレイヤー、クインシー・ジョーンズの瑞々しい感性が光り、参加したミュージシャンたちも彼に負けじと挑む熱きセッション・プレイを聴かせてくれている。今作はその時分、彼の持が持っていた根底の音楽センスを出し切り、作り上げられた作品だという気がする。そして、その後自らのプレイでは表現しきれないサウンドへと向かい、アレンジャー、プロデューサーとして活動を活発に始めたのではないか。もちろん、それらの活動で培ったものは、後の彼の作品に反映されるのだが……。そもそも、彼に譜面の読み方を教えたのは、レイ・チャールズだったとか。ブラック・ミュージック界の美しき伝統。彼らは、黒人不遇の時代から自分の積み上げた音楽や文化、技術を、惜しみなく次世代に継承してきたのだ。それが後世に花開く。そんな、近ごろのブラック・ポップ・ミュージック界の礎とも言える本作は、ジャズ・ボッサの名盤という以上の意味がある最重要作である。

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by switch-theme | 2006-08-29 14:26 | JAZZ/WORLD




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