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聴いておきたいディスク6枚 '06.Jul

佐野元春『THE SINGLES EPIC YEARS 1980-2004』

聴いておきたいディスク6枚 \'06.Jul_b0071696_18541718.jpg一昨年、デビュー以来24年間在籍したエピック・レコードを離れ、自主レーベル“デイジー・ミュージック”を立ち上げて傑作アルバム『SUN』を発表した佐野元春。本作はタイトル通り、佐野元春のエピック在籍時の全シングルを網羅した2枚組である。なぜ今こうした総括的な作品が発表されたのかはわからないが、この年代順に並べられた楽曲群から立ち上るのは、少なくとも懐古的で据わりの良い安心感などではなく、彼の音楽への尽きることない愛情と挑戦的な姿勢だった。いつの時代にも「先駆者」であり続けること。それがいかにとんでもないことか、あらためて思い知らされる。(菅原 豪)
MHCL 836-837/SONY MUSIC DIRECT ¥3,500(tax in)






KODAMA AND THE DUB STATION BAND『MORE』


聴いておきたいディスク6枚 \'06.Jul_b0071696_18541049.jpgこだま和文は自由であろうとし続ける人だ。人間は決していろいろな意味で自由ではないけれど、だからこそ、自由であろうとし続けている人だ。そうあろうとする姿はまるで自らとの闘いであり、言葉を必要としない彼のトランペットの音色がひどく哀愁をたたえながらも孤高の光を放っているのは、彼の自由を求め続ける意志の強さゆえだと思う。しかし同時にこだまは、仲間とともに音を奏でる喜びも知っている。この新作は十年ぶりのバンドアルバムだ。孤独を知る人は、人と共に生きるかけがえのなさも知っているのだ。メッセージ性の高い楽曲の数々は、彼だからこそ語り得る。(川口美保)
GNCL-1072/DELPHONIC RECORDINGS ¥3,150(tax in)





TORUMAN『友情』

聴いておきたいディスク6枚 \'06.Jul_b0071696_18543566.jpg熱海にて50人を束ねるライフセーバーのリーダーをしているTORUMANが作っていた音楽は、一人多重録音によるオーガニックなリアルサーフミュージック。とはいえ、流行の海外サーフものとは一線を画す、あまりにドメスティックなリアリティ(たとえば「イビキング」という曲ではひたすらイビキが聴こえるのだが、その背後で鳴っているアコギの響きが素晴らしい……といった具合)が、プロデューサーであるヤン富田の心をもがっちり掴んだ、のではないかと。一見ざっくりした質感のサウンドスケープに、時折、ものすごく洗練された部分が見え隠れして、ドキリとさせられたり。(猪野 辰)
ASL-RS 0002/NMNLレコーズ ¥2,070(tax in)





バスタ・ライムス『The Big Bang』

聴いておきたいディスク6枚 \'06.Jul_b0071696_1854159.jpgドレー率いるアフターマスへの移籍、スウィズBのトラックによる「Touch it」の異様な盛り上がり、この曲のPV撮影中にボディガードが射殺される悲劇など、上半期の東海岸の話題はこのアルバムに集約された感あり。スティーヴィー・ワンダー、リック・ジェイムスら客演のない曲を探すのが難しいぐらいの豪華ゲストぶりでも臆することなく、彼らに“しっかり”仕事をさせるバスタ。さらにその高すぎるレベルのバランスは「品」で保たれ、“やると言ったらやる”男気と誇りに満ちている。激バウンシーなストリート盤も同時期発売で、この幸せはちょっと言い表せない。(青木雄介)
UICS-1113/ユニバーサル ¥1,980(tax in)






ミューズ『BLACK HOLES AND REVELATIONS』

聴いておきたいディスク6枚 \'06.Jul_b0071696_1904165.jpg英国最大のフェスであるグラストンベリーでトリを飾り、2003年に発表した前作『ABSOLUTION』をアメリカでもヒットさせ、名実共にイギリスを代表するバンドのひとつとなったMUSE。にもかかわらず日本ではコアな洋楽ロックリスナー以外からはほとんど注目されていないというのはいかがなものか。どこかトム・ヨークに通じるところのあるマシューの繊細なボーカルにしてもキャッチーなメロディにしても、も少し一般層に届いても良さそうなものだが。久しぶりのリリースとなった本作でもバンドのカラーは変わらず、プログレばりの(良い意味で)壮大で大仰な楽曲が満載。傑作。(菅原 豪)
WPCR-12306/ワーナー ¥2,180(tax in)





スコット・ウォーカー『The Drift』

聴いておきたいディスク6枚 \'06.Jul_b0071696_18542762.jpg初ソロアルバムが大きな話題を呼んでいるトム・ヨークがフェイバリットに挙げるミュージシャン、スコット・ウォーカー御年63歳。60年代にはウォーカー・ブラザーズというグループでビートルズと並ぶ絶大な人気を誇っていたが、67年からソロ活動に専念。以降は文字通りエクスペリメンタルなシンガー・ソングライターとしてクルト・ワイルやジャック・ブレルを敬愛し、それまでのショウビズ界での活動とは180度異なる世界を追求している。前作からなんと11年ぶりとなる新作もやはり聴き手を選ぶことは確かだが、深淵を覗き込むかのような壮絶なこの歌は聴く価値が確かにある。(菅原 豪)
CAD2603CDJ/ホステス ¥2,415(tax in)
by switch-music | 2006-07-19 00:00




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