またまた他人の鞄にしのびこんで何とか東京に帰ろうと試み続けていたイヌくんとゾウくんであったが、またまた見つかってつまみ出された場所には、雄大な風景が広がっていた。


イ　ヌ「おーい、起きろやゾウくん・・・」
ゾ　ウ「おきてるよ」
イ　ヌ「今回は随分遠くまで来てしもたみたいやな」
ゾ　ウ「東京はどっち？」
イ　ヌ「もうな、どっち、とかいう次元ちゃうで」


ゾ　ウ「これは・・・岩？」
イ　ヌ「岩やな」
ゾ　ウ「でっかいね」
イ　ヌ「でっかいな」
ゾ　ウ「なんか、あったかいね」
イ　ヌ「昼間、あっつかったんやろな。」


イ　ヌ「みたとこ、砂漠っぽいもんな、ここ」
ゾ　ウ「さばく・・・」
イ　ヌ「砂漠っちゅうんは、あれか？
　　　　日中暑くても、日が暮れるとごっつ寒なるんちゃうんか？」
ゾ　ウ「寒くなるし、まっくらになるよ
　　　　・・・さそりとか蛇が出るよ・・」


イ　ヌ「ああー、日が暮れて来たねえ・・」
ゾ　ウ「うん・・・」


イ　ヌ、ゾ　ウ「だれかあーーー、たすけてーーー」