ペーパーバックの数が増えていく TEXT+PHOTO by 片岡義男

15 一九五九年のラヴ・ストーリー

b0071709_18463641.jpg エイヴォンというペーパーバックからオリジナルで出た、ジャック・ケルーアックの『マギー・キャシディ』という小説だ。一九五九年の版だ。僕が手に入れたのは二十歳の頃ではなかったか。ジャックという高校生がマギーという女性と知り合い、彼女に対する恋愛感情のなかに、自分の少年期の終わりを見る、という初恋の物語であるらしい。僕はまだ読んでいない。日常という現実のいたるところにある、きわめて普通で陳腐なものが、めったにない詩的な感情の体験へと高まる、といった読書になるのかな、と思ったりしている。ある時代を特定の視点から言葉で書きとめるのが、ケルーアックは巧みなのではないか。
by yoshio-kataoka | 2006-06-19 10:33




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