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読んでおきたい本4冊 '06.Oct

読んでおきたい本4冊 \'06.Oct_b0071699_1851441.jpg『スウィート・サインズ』
古平正義・大塚いちお/ピエ・ブックス/3,800円(税別)
海外を旅行すると、ふいに現れる看板や標識に目を奪われ、通り過ぎるまでじっと眺めてしまうことがよくある。手元にカメラなど持っていようものなら、ただひたすらに街角に現れる「文字」を追ってしまうことになり、気づくとそんな写真しか撮っていない……というような事態に見舞われることになる。本書を制作したアートディレクター古平正義とイラストレーター大塚いちおは、間違いなくそういうタイプの人達に違いない。つまりそういう人達が作った1冊。(猪野 辰)




読んでおきたい本4冊 \'06.Oct_b0071699_18521661.jpg『みんなのちんぱい』
みうらじゅん/宝島社/1333円(税別)
1990年から「宝島」で11年にわたり連載されたみうらじゅんの人気コラム「ちんぱい」が待望の単行本化。まとめられたマイブームの歴史を改めて見ると、連載当初から現在まで一貫したみうらの「キープ・オン・バカ」思想(それは「またやってる」ではなくて「まだやってる」ということ)が窺える。百年前の日本を撮った『モースコレクション』のように、みうらの著書がとんまつりやゆるキャラ等を後世に伝える貴重な資料となる日がくるのかもしれない。(鈴木久美子)




読んでおきたい本4冊 \'06.Oct_b0071699_1852546.jpg『真説 ザ・ワールド・イズ・マイン』
新井英樹/エンターブレイン/1280円(税別)
長らく絶版だった世紀末=90年代=ポストオウムの時代を代表する黙示録漫画が愛蔵版で連続刊行。雪国に現れた連続爆弾魔トシ・モンと、超巨大生物ヒグマドンが日本国中に圧倒的な死と暴力を突き付ける。新井英樹は悪魔を通して神を描いてしまったのか? 『デスノート』を経た00年代漫画は物語の整合性を求め過ぎて、エントロピーが拡大し続けるこんなふうにデタラメな、オオボラ吹いてる漫画が少なくなっているのかもしれない。つまり今読むと極めて新鮮!(吉田大助)




読んでおきたい本4冊 \'06.Oct_b0071699_18531438.jpg『ボトルネック』
米澤穂信/新潮社/1400円(税別)
「昔は良かった」という青春の甘美さよりも、「あの頃は痛ましかった」という残酷さを思い知らせる青春ミステリ作家の最新長編。東尋坊の崖から落ちたはずの「僕」は、「僕の生まれなかった世界」に辿り着いてしまう。金沢の自宅にいたのは存在しないはずの「姉」。この時空では何が起き、何が起きなかったのか? そして「僕」と「姉」のどちらがより、「世界」に幸福をもたらしたのか? やがて訪れるラストでは、看板に偽りなしのむごたらしさが味わえる。(吉田大助)
by switch-book | 2006-10-19 00:00




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