art

触れておきたい展覧会2本 '06.Sep

マーティン・バース展

触れておきたい展覧会2本 \'06.Sep_b0071700_119270.jpgマーティン・バース展@ CIBONE ●● GALLERY (CIBONE 青山店内)/開催中(10/27まで)
http://www.cibone.com

マーティン・バースは世界でも注目されているオランダのアイントホーフェン・デザイン・アカデミー出身である。卒業制作のために生み出された“スモーク”はモーイ社で製品化され、世界のデザイン市場を動かしているNYのモス・ギャラリーの目にとまる。数年前から日本でも話題になっていた彼であるが、日本で初めての展覧会が行なわれている。彼のライフワークである黒一色の“スモーク”はダークな印象の背後に気品や栄華を感じさせ、今年発表された原色の“クレイ”はポップな印象の背後に呪術的で人間臭いものを感じることができる。展示されている作品は全てがハンドメイド。この展覧会のために特別制作されたものもあるということだ。デザインとアートを行き来する彼の作品を見て、あなたはそこにある光と影を感じることが出来るだろうか。(Glyph. 柳本浩市)




『ポスト・デジグラフィ』展

触れておきたい展覧会2本 \'06.Sep_b0071700_1191426.jpg『ポスト・デジグラフィ』展@東京都写真美術館/開催中(10/15まで)
http://www.syabi.com

イメージがデジタルに置き換わった瞬間、書き換え可能で、相互にデータ送信可能な未知なる情報化空間が開けてくる。世界にたったひとつしかない絵画を愛で、観客の頭の中と印刷物の中だけにその複製が存在した時代とはえらい違いだ。だから、アートの分野、とりわけ写真の領域ではデジタル、アナログの境界をめぐる展覧会が数多く開催されてきた。コンピュータによる映像技術の黎明期から現在まで、デジタル表現の流れを一望するこの展覧会は、google earthが展示の導入に使われていたりもして、身近なデジタル事情をおさらいするにはもってこいだ。歴史的資料や高精細画像などの展示に加え、岩井俊雄、河口洋一郎、永原康史、松村泰三、森野和馬、森村泰昌、山上浩二らが参加。プログラムで自動生成する木本圭子の有機的映像を見入っていると、アート2.0というべきか、イメージの新しい用途について果てしなく想像が広がっていく。(宮村周子)
by switch-art | 2006-09-19 00:00




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