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僕が、そして、あなたが、 聴くだけで、観るだけで、そして読むだけで、 「忘れられない人」を思い出す音楽、映像作品、本などの、 ”超個人的エンタメ情報” を紹介し合うコーナーです。 一回目は、当サイトのproducerである僕、小原信治がオススメする、 「忘れられない恋のうた」です。 ![]() 「Daydream」/Caravan (アルバム「Wander Around」に収録) 「忘れられない恋」は、その人が「青春」の真っ直中にいる時に生まれる、と僕は思う。 ここで言う「青春」に、年齢は関係ない。 「青春とは人生のある時期を言うのではなく、心の様相を言うのだ」 かの詩人サミエル・ウルマンもそう読んだように、「青春」とは、たとえば「旅」という非日常の中で心が開放され、感じやすくなっている状態だ。感じやすい分だけ、痛みにも敏感な状態だ。そして、明日も未来も見えなくなるくらいに、やがては失われてゆく今という一瞬だけに、心底没頭している状態である。 そんな、美しい夕焼けを見て涙を流すような「青春」の真っ直中にいる時の恋だからこそ、その相手が「忘れられない人」として心に深く刻まれるんじゃないだろうか。 今回「忘れられない恋のうた」としてあなたにオススメしたい一曲、 「Daydream」を含むCaravanの「Wander Around」は、そんな青春と旅を詰め込んだ、ロードムービーのようなアルバムだ。 「Daydream」では青春を卒業して大人になった仲間たちを、或いは旅という非日常を降りて社会という日常へ帰った仲間たちを、そして、そこで経験した”忘れられない恋”を振り返る気持ちが、鮮やかに描かれているんだけど、なるほどな、と思ったのは、振り返っている主人公の立っている場所が、まだ「青春」の真っ直中であり、旅の途上であるという点だった。 小学校、中学校、人によっては高校、大学…と、人は「青春」と「卒業」を何度も繰り返しながら、大人になってゆく。そして、多くの人がそこで社会に出る。仕事に忙殺され、空を見上げる余裕も、昨日を振り返る時間もなく、ただ明日だけを見つめて黙々と走り続ける。僕も20代の頃はそうだった。そして、「青春」なんて二度と来ないものだと思っていた。 でも、そうじゃない。すべては「感じようとする心」なんだ。そんなことが30歳手前くらいから、分かるようになった。20代の頃から長年お仕事をさせて頂いている、 シンガーソングライターの福山雅治さんに「旅」を教わったことがきっかけだった。心のファインダーを開放して、今そこにあるものを存分に感じることができたら、そこは旅にもなるし、青春にもなる。思えば、ずっと心の片隅にいた”忘れられない人”の存在をはっきり認識するようになったのも、その頃からだ。 そして、「忘れられない人」を感じるようになって、僕は自分自身が、今もずっと「あの頃」に留まり続けて生きていることに、気づいたのだ。そう、まるでこの歌の主人公が「僕はまだ 夢の中さ」と歌っているように。 人は旅の途上で、そして、繰り返し訪れる青春の時に”忘れられない人”を思い出す。そこには同時に、宝物のような”忘れられない日々”がある。Caravanはそんな宝物のような日々に留まり続ける方法を、同じアルバムの「Change」という曲の中でこんな風に歌っている。 「変わり続けるのさ 変わらない為に」 彼はどんな大切なものを守りたくて、変わり続けているのだろう。 いつか機会があったら、彼自身の「忘れられない恋」も訊いてみたい。 そんな風に思った。 Caravanの「Daydream」 “忘れられない人”への思いを抱えたまま、 夢の中に留まり続けているあなたに、オススメです。 小原信治 あなたが忘れられない恋を思い出す映画はなんですか?
忘れられない日々を思い出す本はなんですか? そして、忘れられない人を思い出す音楽はなんですか? あなたの"超個人的エンタメ"情報を教えて下さい。 メールは webmaster@8251net.com 頂いたメールは、 このRecommendに掲載させて頂きます。
by 8251-music
| 2006-10-01 14:21
| Recommend
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Comments(1)
初めてコメントさせていただきます。
あくせくした日常の生活から抜け出るため、僕らは旅に出ます。 もしかしたら旅先で「忘れられない人」に会えるかもしれないという誘惑もあるのかもしれません。 旅に出れば、新鮮な空気の中で感性が高まるような気がします。 いつもよりもいい写真が撮れたり、いい文章が書けたりすることがあります。 感性が高まっている状態が青春であるとすれば、旅の状態は青春に最も近いのかもしれません。 青春の感性を取り戻すために、日常から抜け出そうとするのが旅の本質に違いない。 そう思いました。 また、旅先では、普段見ることのできない景色、出会うことのできない人々に触れることができます。 その中で自分の日常を顧みて、自分の立ち位置や存在を確かめることができる。 これも旅が持つ魅力の1つだと思います。 しかし、それを味わうためには、まず、日常を大事に生きなくてはいけない。 「変わり続けるのさ 変わらない為に」 変わらない青春の感性を求めて、日常の毎日を変化しながら生きる。 旅とは、そのための最高の道具なのかもしれません。 Caravanの「Wander Around」、ぜひ聴いてみたいと思います。
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