感動から感謝まで
2010年 03月 17日
高橋慶彦千葉ロッテマリーンズ2軍監督就任祝いのシーンでは、赤ヘル軍団時からの秘蔵映像が公開され、会場全体が釘付けに。高橋監督のスピーチには皆、心打たれた。まさに、各界の感動のぶつけ合いが切って落とされた。
そして、栗原健太入場ソングCD発売記念のシーンでは、ピアノ演奏でコラボしている、クラッシックピアノ界の貴公子:清塚信也さんが、生誕200周年を迎えたショパンの幻想即興曲を熱演奏!音で来場者の感情をグラグラに揺さぶった。その場で、マスコミの取材撮影も行ってしまう。今年は、野球場で初めて、ピアノクラッシックが流れることになる。スタジアムは健太の爆発前の静けさの様に、一気に静まりかえらせることだろう。
創作書家の高野こうじさんが、ライブで筆を取り、感性むき出しの書を創作する。世界に唯一のポスター?が出来上がり、一気に各界のヒーローたちの注目を集めた。もちろん来場者もその熱を十分に感じたはず。
10周年という区切りの年に、支えてくださる各界の方々にこういう機会を頂き、所属選手も交じって濃密な時間を過ごせることになった。一つ一つのシーンが全てアート。全てからメッセージが、それぞれの世界観で発信される。来場者の中には、感極まって涙していた人まで見かけた。
最後は、これまた制作スタッフが見事にスカンヂナビアの10年を映像に変えて、駆け足で放映。そんな、時に胸元の携帯が。。。もちろん、開演中は気にもしなかった携帯電話だが、なぜかこの時は思わず目を向けた。母親からの電話だ。めったにかけてこないのだが。。。。裏手でこっそり、「なんでこんな時に・・・」というのが正直な思いだった。「祖母が危ない!もう無理かも・・・」。「あとどれくらい時間的猶予はあるのか。。。」「わからない・・・」「でも、今、俺が抜けるわけにはいかない・・・」の短いやり取り。。。祖母といっても、自分の育ての親とも言える存在。正直気持ちも少しは揺れた。
が、もう出番だ。10年の区切り。最も熱く思いが凝縮された時間。発起人の方々や所属選手、アーティスト、友人、支援者、皆が一つになってスカンヂナビアを盛り上げてくれている。アントニオ猪木さんや石田純一さんらも花を添えてくれた。熱く思いを返さないわけにはいかない。
真っ白になった頭で、可能な限りの感じるままをスピーチした。これが、感謝を素直に表現すべく、祖母が自分に込めた使命、最後の思いだったのかもしれない。
素晴らしい会が終わり、バーカウンターで一人腰をおろした。今回の発起人の一人でもある会場のオーナーと向き合った。「素晴らしい時間だったね、感動したよ」と、笑顔で言葉をかけてくれた。と同時に、電話が鳴った。「もう亡くなってしまった・・・」の一報。その際に一緒にいてやれない悔しさが一瞬こみ上げるも、間に合わないことは覚悟していた。だからもう焦らない冷静な自分がいた。全てを「感謝」というテーマに込めて、終演のスピーチをした。応援してくださる全ての方々や選手らに向けて。だから、悔いはない。午前3時をまわり、病院で帰らぬ祖母に無事に報告。「こんなに大勢応援してくれている方々がいます」と。。。夢は続く・・・