Excite Smartphone Engineer's Blog

2013年 08月 12日

海外(アメリカ)でのモバイル広告の信頼性を高める取り組み

 今回は、海外(アメリカ)でのモバイル広告の信頼性を高める取り組みの話
をします。

 モバイルの広告配信は、ユーザーの回線状況やデバイス側のスペック
が原因で、本当に広告が表示された回数とアドサーバーがカウントした広告
インプレッション数の乖離がPCより大きく出る傾向があります。





 一般的なアドサーバーは、パブリッシャー(媒体)からの広告リクエスト
を広告インプレッションカウントとしており、この数字を広告主に対しての
レポートとしております。

 広告主にとっては、本当に広告表示されたインプレッションに対して広告
掲載費を支払うのが理想ですが、一般的には広告リクエストをカウントする
インプレッションカウントの方式が採用されております。

 理論的に本当に広告表示されたインプレッション数を計測する方法として、
広告リクエストの後の広告配信時にさらに1x1のGIFによるビーコン配信、
もしくは302リダイレクションを発信しカウントするという方法が御座います。
 この方法はOTS(Opportunity To See)と呼ばれ、IAB(インターネット
広告に関する米国協議会)により提唱されております。

 しかし、多くの広告配信会社は、さまざまな理由よりこの仕組みへの対応
が行えておりません。

 そこでアメリカでは、モバイル広告配信システムを行っている会社に対して、
OTS等用い広告がデバイスに正常な配信が行われているとみなされる広告
配信システムに対してMRC認定を与える認定制度を始めました。
(MRCとはメディアデータ調査会社の調査プロセスを監査する機構)

 そして今年の5月初旬、AppleのiAdがMRC認定された最初の大手モバイル
アドネットワークとなりました。

 モバイル広告配信会社がMRC認定を取る事が標準化されれば、パブリッシャー
側の収益が下がる可能性もありますが、長期的に見て広告の健全化が期待
されております。

 日本国内のモバイル広告配信システムは、アドネットワーク含め多くのアメリカで
作られた広告配信システムを採用しております。今後MRC認定された広告配信システム
とMRC認定していない広告配信システムで乖離が起こる事もあると思いますが、
このような事情も乖離の原因の一つと認識して頂けたらと思います。

by sp_tech | 2013-08-12 16:14 | その他 | Comments(0)


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