5分でわかるUIとUXの違い
(UI・UXは色んな分野で幅広く使われてる用語ですが、ここでは主にモバイル分野を前提に話します。)
UI(User Interface)とは
広い意味で『Interface:インターフェイス』は人の世界と物の世界の接点・コミュニケーション空間を意味します。
人はインターフェイスを通じて目に見えない機能を視覚的にみて操作してコミュニケーションします。
『User Interface:ユーザインターフェイス』はこのようにユーザとデジタル機器とのコミュニケーションがうまくできるように手伝ってくれるOS・アプリ画面などを意味します。
iPhoneのアプリのリンクが今のようなアイコンではなくてテキストだと想像してみましょう。
色々なアプリの中から写真アプリを見つけて立ち上げるまでの時間が今よりもっとかかると思いませんか。
あと、アイコンとアイコン間の余白がなかったら?
間違って違うアプリを立ち上げてしまうことも頻繁におきるようになりますね。
UIデザインはこのような不便がないようにユーザとデジタル機器とのコミュニケーションをより早く、より便利に、より正確に出来るようにすることです。
UX(User Experience)とは
『User Experience:ユーザエクスペリエンス』は
ユーザが特定のサービスを使ったときに得られる経験や満足など全体を指す用語です。
例えば、iPhoneの『Pinch:ピンチ』は、タッチパネルに2本の指を乗せ、画面上の対象物を拡大縮小します。
2本の指を画面上に載せてその間隔を縮めると、画面上に表示されている画像を小さく表示することなどができます。逆に、2本の指を画面上に載せて指と指の間を広げると画像の表示を拡大することなどができます。
スマートフォンは画面が狭いのでユーザにとっては本当に必要な機能です。
『Pinch』は、iPhoneを初めて使うユーザには全く新しい経験ですが、ユーザの行動や無意識をちゃんと把握して行動をデザインしたので、ユーザは説明や勉強をしなくてもストレス無く、直感的に『ピンチ』という体験ができます。
いいUXデザインの一例ですね。
『Instagram』は写真を通じて友人と日常を共有するアプリです。
撮影した写真をユーザの気分・テイストに合わせてフィルタで加工し、その写真を友達と共有することでユーザは『かわいい写真になった。うれしい!』『この写真をみんなにみせよう!みんなの写真も見たいな。たのしい!』等の感情を体験するようになります。
UXデザインはユーザがサービスの目的に共感して、上記のようなポジティブな体験・満足を得られるようにユーザの感情・行動・態度をデザインすることです。
UIとUXの関係
UIとUXの関係を駅弁に例えると、
<A:食べやすさ>
・種類別に区切りがあって味が混ざってない。
・煮物の野菜の大きさがちょうどよくてたべやすい。
・甘辛く煮たアサリはご飯に乗せてあって一緒にすくって食べられる。
<B:色々な体験・感情>
・おしぼりも一緒にもらって助かるな。
・品川駅でしか買えないお弁当なんだよね。たのしみ。
・蓋をあけた瞬間美味しいにおいがした!
・彩りがよくて早く食べたくなる!
・甘辛く煮たアサリはご飯と相性がいいね。
<C:食べ終わってからの満足感>
美味しかった!このお店の他のお弁当も食べてみたい。また品川駅にくるようになったら食べてみよう!
<A:食べやすさ>がユーザビリティ(使用性)を重視したUIだとしたら、
<A:食べやすさ>、<B:色々な体験・感情>、<C:食べ終わってからの満足感>が全部UXとなりますね。
UXデザインがよく出来てるとユーザはポジティブな体験と満足を得て、それは『また食べたい』と思わせるいい結果につながります。
でも、野菜が大きくて食べづらくてユーザが不愉快な思いをしてしまったら、ユーザはこの駅弁を食べることでポジティブな体験や満足を得ることができません。
このように『良いUI=良いUX』ではなくても、良いUXには良いUIが必要不可欠です。
最後に
UIとUXが大事なのは特にデザイナーだったらみんな分かってると思います。
タイトなスケジュールに追われるようになっても、ユーザの立場から考える『UI/UX』を心がけるようにしましょうね!
by spdesigner
| 2013-01-21 11:00
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