ニキータ!安部“ホテルのカギを部屋に置いたままドア閉めてしもたわ~”コウセイです。これで3回目だぜー。
えーと。この前の怖い話が好評だったので、今日も怖い話するわ。
俺の家は街の中心から比較的離れた閑静な住宅街にある。人通りも少なく車の音もほとんどしないから、とても静かで過ごしやすい。
ただ、生活用品などが置いてあるマーケットは街の中心に集まっているので、当然家から遠い。ある夕方、俺はスーパー“サミット”で両手いっぱい買い物をした後、ヒイヒイ言いながら家に向かって歩いていた。
ようやく家の前の路地にたどり着いた。家まで後もう少しである。俺は地面を睨みつけ、最後の力を振り絞って歩いた。
「助けてください!助けて!」
女の叫び声。俺は驚き、目を上げると10m位先で男が、女に向かい合う形で抱き着いている。フロントスープレックスをかけようとしてるのかしらん?いや現実をみろ、犯罪系の匂いがぷんぷんするだろーが。
しかも多分ワイセツ系、学名でいうと「田代系」。
めんどくさー!と思いつつも、一応ほっとくわけにはいかない。
俺は自分が背負った“カルマ”を恨みながら事件現場にむかって、ゆっくりと歩いた。現場に到着。
「助けて!お願い助けて!」
てっきり若い女かと思っていたが、年齢40才オーバーの中年マダムだった。チリチリパーマに眼鏡をかけ、身体はぶくぶくに太っている。
次に俺は男をみる。頭はハゲ上がり、背は160センチ位、服はベージュの作業着みたいなものを着ている。年齢は同じく40才オーバーである。これからこの男を“田代”と呼ぶ事にした。さて、どうしよう。まずは、なるべく冷静かつ中立な言葉を投げ、相手の出かたをうかがう事にした。
「大丈夫ですか?」
「ちょっと助けてよ~」
驚いた事に今度は、田代が助けを求めてきた。俺、混乱。
その2に続く・・・
(Vo.G:安部コウセイ)