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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
今日もまた、熱帯の一日だった。
夜は中華街で会食。 東京に在住の頃はわざわざ出向いたものだが、横浜に移り住んでからはかえって中華街に来ることが少なくなった。 何時でも来れると思うからか・・・ なので百何軒かあるお店の中で、行ったことのあるのはごくわずかである。 重慶飯店、弊珍楼そして最近になって見なおしたのが華正楼。 そんなものだろうか。 ![]() 今日のお店はジョウ(漢字が出てきません)元楼だった。 市大の連中との会合である。 話を聞くほどに、市の役人や市議会が恣意的に医学部をもてあそぶ様は実に腹が立つ。 僕がもといた頃も、教授会と市当局の対立は激しかったが、今や市によって教授会は解体されたも同然である。 市としては医学部は手放したくはない、だが育てる気は全くない。それが本音のようだ。 詳しくはまた別の機会に。 ▲
by n_shioya
| 2010-08-31 23:21
| 医療全般
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東急セミナーBEたまプラーザから、講座のパンフレットが送られてきた。
多摩プラザにこの秋から開講するカルチャースクールの案内である。 昨今はアンチエイジング流行りで、僕も3コマほどお引き受けすることになっている。 アンチエイジングの旗振り役としては有難い話だが、同じような企画で何時も悩まされることが2,3ある。 まず、受講者の性別、年齢バックグラウンドなどがまちまちで、焦点が絞りにくい。 又、毎年続けるようになった場合、常連と新規とが入り混じって参加する。 そしてこれは主催者側の問題ではあるが、僕のようなタレントでもない知名度の低い医者の場合、必ずしも思い通りに集客が出来ないこともある。 ま、だからなおさら啓蒙の為、お座敷がかかれば何処へでも飛んで行くのを旨としているのだが。 だが、僕にとって教えるのは楽しい。 永年教職に居た者の性かもしれぬが、一人でも聴いてくださる方があれば、喜んで出向いている。 それに、そのたびに中身を洗い直すのは、自分の知識の更新と整理にもなる。 学習院のカルチャースクールは4年目を迎え、お陰さまで定着したようだ。 東急の方は、多摩プラザという地域密着型で発展してくれることを望む。 ところで今日はまた、女刺客がまた一人銀座に現れた。 サンケイのシティリビングというOL向けの週報である。 企画内容の一部を引用する。 <・・・最近“摩女”と呼ばれる存在に注目が集まっています。そもそも見た目から予想される年齢感の判断基準はどこにあるのか? それをもとに若く見られる為の秘訣やポイント、若さを保つために出来ることなどについてのアドバイスを盛り込んだ内容を・・・> という説明をお聞きして、始めて僕はテレビドラマで生まれた“摩女“の正体を知った。“年を感じさせないド迫力のある女性”のことのようである。 すると僕が美女軍団と崇めている集団は、実は魔女軍団ということだったのか(オット失礼)。 ▲
by n_shioya
| 2010-08-30 22:04
| アンチエイジング
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この仕事をしていると、女性雑誌からの取材を受けることが多い。
編集者も心得たもので、えりすぐりの美人ライターを送り込んでくる。 僕が女刺客と呼ぶ種族である。 刺されるだけだは能がないので、最近はこちらからも一矢を報いることにしているが、プロから見れば竹光にすぎないだろう。 たとえばこんな質問を投げかける。 “貴女がたはお化粧をする時、だれの目を意識するの?”といったような・・・ 虚を突かれて一瞬たじろぐが、さすがプロである。 “やはり自分の眼かしら。あまり仲間の目は意識しないわ。たとえ他人の目でも、自分の中の他人の目。” “男の眼は?” “正直、あまり存在しないわね。” 容姿にこだわるのは男性がそれを望むからだといっても、やはり女性の装いは自分の為のようである。 ここで美容外科に話が飛ぶ。 我々にとって一番ありがたい患者は、これも畢竟虚栄心の満足よ、と自己を客観視してくれる女性である。これが、就職のためとか、相手の男性のためとか言うようだと、話がややこしくなり、結果に満足しないこともままある。 また、よくある悲劇は、日本の男と結婚した欧米の女性である。 彼女らは、手術をしてでも自分の容姿を保つのが、妻たる者の務めと信じている。 だがそこまでされると、日本男児はかえって引いてしまう。 そして、彼女らが欧米流に尽くすほどに、夫とのギャップが広がってしまう。 勿論セックスに関しての肉食女性と草食男子との要求度の開きもその根底にはあるが。 ▲
by n_shioya
| 2010-08-29 22:12
| アンチエイジング
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何故か落ち込んでいる時に、どこからともなく美女が現れて癒してくれる。
これも銀座の地の利かもしれない。 今回の美女はジョンソンエンドジョンソンのO女史である。 デレデレしたツーショットと思わないで欲しい。 日本褥瘡学会の事後報告と、創傷治癒分野で今起こっている大問題について、和光の9階のカフェで真剣に対策を練っているところである。 ![]() その問題はさておいて、彼女の担当は例のキズパワーパッドやロック化粧品など、ホーム・プロダクツである。 キズパワー・パッドはお陰さまで売れ行き好調だが、企業の論理は厳しく、今年売れれば来年はさらに売り上げを伸ばして、とプレッシャーがかかるという。 それじゃ今年はほどほどにしておいたら、というのは甘っちょろい医者の発想のようだ。 ロックが紫外線防止のクリームとして日本に導入されたのが30年ほど前で、その頃はクリスチャン・ディオールが扱っており、黒田女史という姉御肌で腕利きのキャリアウーマンが日本の窓口だった。 エベレスト登山隊も使ったという触れ込みで、僕もその普及に一役買った覚えがある。 ロックはその後クリスチャン・ディオール自体ががモエ・ヘネシーの傘下に入り、やがてジョンソンエンドジョンソンに買収されたように記憶している。 その過程で黒田さんは、フランスの化粧品デパート、セフォラの日本進出に全力投球されたが、セフォラの撤退後まもなくして、過労のためか急死された。 その能力とお人柄ゆえ、いまだに化粧品業界で惜しまれている人物である。 亡くなられる直前にフランスから勲章を授与されたのがせめてもの救いであった。 O女史も黒田女史に劣らぬ逸材である。 キズパワーパッドの御縁で、先日の神戸の「けがとキズ」の市民講座でもたいへんな御尽力をいただいた。 このような人材にあまり無理が行かぬよう、ジョンソンエンドジョンソンの経営陣に切にお願いする次第だ。 ところで今回なんで落ち込んでいたか、おかげさまですっかり忘れる事が出来た。 ▲
by n_shioya
| 2010-08-28 22:37
| キズのケア
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昨日の明石君の講演はなかなかおもしろかった。
新現役宣言フォーラム「引きこもり国家から脱却の道は?」での招待講演である。 “明石君”と今親しげに呼んでも、東大教養学部の同期というだけで、今まで特に面識があったわけではない。 ただ、共通の知人も多く、セミナーでも一緒だったことも分かり、おそらく学生時代から変わらなかったであろう誠実な人柄にすっかり惚れなおしてしまった。 ホストは岡本行夫氏、コーディネーターは福岡政行教授、そしてゲストスピーカーが元国連事務次長の明石康君というメンバーだった。 元来歯に衣を着せ忘れているメンバーではあるが、やはりテレビでは聞けない、本音と本音のぶつけ合いの鼎談は聞きごたえがあった。 誰もが憂えているように、今の日本は政治は内部の権力闘争に明け暮れ、地盤は急激に沈下し、世界の潮流から取り残されている。 それだけでなく、若いものは日本の中でも内向きになって、夢を喪失したその日暮らしに甘んじている。 懇親会の席で僕は彼にあえて二つの質問をした。 まず、彼は講演の中で、若者相手の塾を二つほど開いて、成果を上げているといったので、このガッツに乏しい、植物人間、ではない草食男子にどう喝を入れるのかという問いである。 彼の答えは、そもそも塾を希望してくる男は、現状に不満を持っているやる気のあるものが多い。それを目覚めさせるのはそう難しいことではない。 日本の男の子はだめといっても、その一割には見込みがある。其れを育成すべきで、いわばエリート教育が必要ですかね。 次なる質問は:国連でのお仕事は、成人でも我慢できないような忍耐の連続かと思うが、どう耐えてきたのか? 彼の答え:国籍なんてあまり関係ないという認識ですよ。人間は皆同じ、慣習は異なっても。 そう思うと、意見の違いもあまり気にならず、話し合いを続けることができますね。 “キレたことは?” “とくにありませんね。” むしろキレるとはどんなことなの?といぶかしげであった。 やはり彼は僕と違って、生まれついての外交官というか、調整役としての天賦の才能に恵まれていたようである。 今彼は、麻布の国際文化会館の理事長を務めている。 あそこは僕も良く利用するところなので、今度一度理事長室をノックして、今までの苦労のもっと本音のところを、じっくり聞かしてもらうつもりだ。 そして引きこもり日本をどう変えていくか、学生時代に戻って議論を戦わしたい。 ▲
by n_shioya
| 2010-08-27 17:56
| コーヒーブレーク
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今岡本行雄氏主宰の新現役ネットワークの後援会から帰宅した。
詳細は明日。 おやすみなさい。 ▲
by n_shioya
| 2010-08-26 23:38
| コーヒーブレーク
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今朝の新聞報道で、医学界がホメオパシーの危険性について警告を発したことを知った。
当然である。 遅すぎたともいえる。 ホメオパシーとは、“毒を以て毒を制す”という考えで、その人に害をしている物質を探し当て、その物質を薄く、薄く希釈して、最後にはその物質の分子すら存在しないほどの溶液を、レメディ―と称して患者に与える。 ま、プラセボ(偽薬)程度の効果で満足するなら害はないが、問題は患者が本当に必要な医療を受けなくなることにある。 今回問題になった事件は、その為に死亡事故が発生したことだ。 かつてアメリカではホメオパシーが流行し、それを専門に教える医学校も多数設立された。 それが、フレキシナーの医学教育改革で、ホメオパシーの医学部のほとんどすべてが閉鎖されるかホメオパシーを放棄し、今日のアメリカの医学教育の飛躍的な進歩につながったと聞いている。 ホメオパシーの無効性と危険については、先日2度にわたってブログで紹介した「代替医療のトリック」に詳細が記されているので、興味のある方はどうぞそちらをお読みください。 ちなみ見僕の親父は、民間療法に凝って大学を破門された内科医で、我々家族はありとあらゆる代替医療の実験台にさせられたが、さすがの親父もホメオパシーには手を出さなかったようである。 ▲
by n_shioya
| 2010-08-25 20:51
| アンチエイジング
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今日は水分の補給について考えてみたい。
この猛暑で毎日のように熱中症でバタバタ倒れる老人が報道されるが、一重に 脱水とそれによる発汗の温度調節の不足が原因である。 我々の体は半分以上が水分だ。が、高齢者になると半分以下の人が多い。 しかも、渇水感が薄れ、気がつかないうちに脱水症を起こしやすい。 アンチエイジング医学では、2リットルの水分を摂取することを勧めている。あと2リットルほどは、食物とその代謝産物として水分をとることになるので、計一日4リットルの水分摂取が望ましいということになる。 ちなみに体から水分が完全に抜けたものをミイラと呼ぶことは御承知でしょう。 しかし水も高くなったものだ。 昔は飲料水には水道水しか考えられず、フランスでは水を買って飲むそうだ、と笑い話にしたくらいである。 ヨーロッパで生水が飲めるのはスイスぐらいではなかろうか。 インド、ブラジルなどでは、生水を飲むことは数日間の強烈な下痢の覚悟が必要である。 勿論日本でも水道水は無料ではないが、ペットボトル一本12,30円のミネラルウォーターに比べればただも同然だ。 昔は横浜の水はおいしいというので、入港する外国船は皆、水道水を満載していったという。 それがいまでは横浜の水もヨーロッパ並みになってしまった。 よく考えてごらんなさい。ただの水、というのは間違いで、水も立派に栄養素の一つである、しかも最大の総量を必要とする。 ですからこの夏は、いや夏が過ぎてもお年を召した方は水分補給に留意されますように、それもできればミネラルウォーターで。 ▲
by n_shioya
| 2010-08-24 22:34
| アンチエイジング
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今日はモナリザで、ではない、モナリザとランチを楽しんだ。
謎の美女の正体は最近ブログにしばしばご登場いただいている、エッセイスト南美希子女史である。 “美しく老いるということは?”というテーマを中心に2時間以上話し合った。 レストラン・モナリザもブログの読者にはおなじみのはず。 十数年前に恵比寿に開店して以来のなじみの店。数年前に丸ビルの最上階に2号店をオープンしてからは、地の利もあり又皇居を見下ろす眺望も素晴らしいので、よく利用させていただいている。 ![]() エッセイストのモナリザは今アンチエイジングの勉強にのめり込んでいる。 彼女と議論していると、こちらも心地よい刺激で、頭の回転も滑らかになる。 これから書きたい本の構想が浮かび上がってきた。 一つは”容貌のメッセージ性“である。 これはすでに何度か触れてきたので、説明は省くことにする。 いまひとつはいささか難解なテーマで、“人間の愚かさの生理学的基盤”とでもしておこう。 実はこれは40年来の課題であるが、その及ぶところがあまりにも広大で、まだ一向に進展していない。 これこそ何年か山にでも籠ってまとめ上げたいテーマなのだが・・・ ▲
by n_shioya
| 2010-08-23 22:34
| アンチエイジング
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日曜日に二つの行事を掛け持ちでこなすのは体力的には厳しいものがある。
これも年かもしれぬ。いや、猛暑のせいと思いたい。 午前中は世界創傷治癒学会の運営会議、 ![]() どちらも有意義な集まりではあったが・・・ ![]() ▲
by n_shioya
| 2010-08-22 22:39
| アンチエイジング
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日) 以前の記事
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