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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2014年 07月 27日 ( 1 )
インパクトファクターという妖怪
「インパクトファクターという妖怪」

今、インパクトファクターという妖怪が学問の世界を横行している。
そもそもはインパクトファクター、通称IFは、それぞれの学術雑誌について、掲載論文がどの程度他誌に引用されているかを数値化したものである。
インパクトファクターが高い雑誌は、それだけその分野では格が上とされ,その雑誌に掲載されればそれなりの評価を得ることとなる。
だがこれはあくまで同じ分野の中での比較であり、違う分野の雑誌のIFを比較することはナンセンスであるはずだが、現在はその絶対値が一人歩きして、研究者の評価に繋がってしまうのが問題である。
僕の専門の形成外科の場合、最も評価の高いのはPRSという雑誌だがインパクトファクターは3.5程度である。
それに比べ、もっと基礎的な、例えば免疫の雑誌などIFが50など珍しくない。単純に数字だけ比べれば、免疫の方が一桁も上である。だからといって免疫雑誌の論文一つがPRSの論文より10倍も価値があると考える馬鹿は居ない。
だが、実際には例えば教授選の場面では、候補者の論文のインパクトファクターの総計で先ず比較されるのが常套手段である。これはIFが最も数値化し易い評価基準と言う事に過ぎない。ことに外科系の教授の場合、手術の腕前とは全く無関係なファクターであることが問題だ。
とは言っても医学部教授の場合、問われる資質は
①教育
②診療
③研究
であり、学問の府に於いて研究業績をないがしろにすることは許されない。ただ、業績至上主義が問題であり、IFの安易な導入がそれを助長していると言いたいだけである。
インパクトファクターという妖怪_b0084241_18144272.jpg

ちなみに最近世間を騒がしているネーチャーのIFは36という高得点である。従って基礎研究者にとって、ネーチャーに一本載るか載らないかは死活問題であり、今回の小保方騒動の要因にもなったと言えばお分かり頂けるだろうか。
by n_shioya | 2014-07-27 18:14 | 医療全般 | Comments(0)




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